WALK あばうと 日本4,000山

「新日本山岳誌」掲載の約4000山が修行の地。 めざせ山仙人!
銚子ヶ峰・願教寺山・薙刀山・野伏ヶ岳 一日縦走(2)

((1)から)

白山禅定道上の1,784mピークから、これから進むルートを観察。

願教寺山、低くて少し隠れたよも太郎山、丸い日岸山、薙刀山、最後に控えた三角錐の野伏ヶ岳。

さあて、安全に心がけて、山修行を続けよう。

20180331願教寺山から野伏ヶ岳の稜線.jpg

まずは、願教寺山めがけて広い雪原を大下り。

もし霧が出ていたら、ルート取りはかなり難しいはず。

振り返ると、一ノ峰、二ノ峰、三ノ峰の西面が目の当たり。

禅定道上から見ると、何でもない小ピークの繰り返しだけど、福井県側から見ると、個性があって立派。

三ノ峰は福井県の最高峰でもあるし、「『岐阜百名山』勝手に選定委員」としては、この山の再評価が必要だな。。

20180331三ノ峰.jpg

雪原から、願教寺山をめざして進むと、右手は大きな雪崩で谷底まで大きな雪のブロックが大規模に落ちている。

左手は、谷底まで数百メートルの急斜面。

亀裂が入り、ルート取りの難しそうな尾根は、最後がひどく鋭角。

雪の下に隠れた亀裂の踏み抜きに注意しながら、ピッケルを突き立て、わかんのキックステップで進む。

願教寺山山頂(1,691m)へ13:50に立つ。予定より50分遅れ。

雪の具合でピッチは大きく変わりそうだけど、無風快晴の一日、先に進まない手はない。

20180331願教寺山山頂.jpg

おだやかに広い願教寺山山頂部。

しかし、尾根の下りは、かなり左(岐阜県側)を大きく巻き、いくつもの雪の裂け目を越えていかねばならない。

霧が出たら、ここもルート取りはかなり難しいだろう。

振り返ると、願教寺山の福井県側は、雪も着かないほど大きく切れ落ちている。

北美濃地震で山体崩壊を起こしたものだという。

20180331願教寺山の山体崩壊.jpg

次に向かうのは、よも太郎山(1,581m)。

すぐ後ろに控えた日岸山(1,669m)手前の小ピークという感じなのだけれど、斜面には亀裂が多く、ルート取りが難しくて、予定よりも時間がかかってしまった。

20180331よも太郎山と日岸山.jpg

3番目のピーク、日岸山。

雪はまんべんなく着いて、途中までは登りやすい。

最後の左手に雪の急斜面を巻くあたりが、滑落しないよう注意のいるところで、けっこう脚にくる。

20180331よも太郎山.jpg

4番目が、薙刀山。

おだやかな山容で、雪に亀裂はない。

途中まで尾根をたどり、左手に巻いていく。あとは体力勝負で16:40、山頂に立つ。

20180331薙刀山.jpg

そして、最後に控えた野伏ヶ岳(1,674m)。

日没は18時15分頃、とにかく明るいうちにどこまで行けるかが勝負。

幸い、野伏ヶ岳から脚を延ばした登山者の踏み跡が残って、ルート取りに迷わなくて済む。

あせる気持ちと裏腹に、夕暮れ迫る山の陰影ある表情は、日中にはないもの。

20180331野伏ヶ岳.jpg

18:05野伏ヶ岳山頂に到着。

何とか、日没直前に間に合った。予定より1時間35分遅れ。。

予想していた通り、山頂にはこれまでと打って変わって多くの足跡が残されている。

20180331野伏ヶ岳山頂の日没.jpg

最後に、北を振り返り、白山まで重畳する山々と、今日歩いてきたルートを仰ぐ。

ああ、なんて美しい時間なんだろう。

20180331野伏ヶ岳からの白山連峰.jpg

山頂直下の亀裂をまたぐあたりまでは、何とか明るかった。

あとは尾根を急降下するばかり。

大日ヶ岳に、満月が登る。

20180331大日ヶ岳とブルームーン.jpg

ヘッドランプと、月明かりを頼りに下山。

19:15和田牧場跡に出、雪に埋もれた林道をたどる。

昼間ならショートカットできる場所も多いはずなのに、愚直に道をたどるしかないので、思ったよりはるかに時間がかかってしまい、ようやく20:50分白山中居神社に到着。

ふう、なんとも長く厳しくも楽しい山修行の一日でありました。

20180331下山.jpg

<登山記録>  (―:車、…:徒歩)

2018年3月31日(土) 快晴 単独行

自宅2:30―白山中居神(駐車)5:00…大杉登山口7:15…石徹白大杉7:25…(置き忘れたピッケルを取りに戻り1時間ロスタイム)…神鳩避難小屋…銚子ヶ峰11:45…1,784mピーク分岐12:20…願教寺山13:50…よも太郎山15:05…日岸山15:55…薙刀山16:40…野伏ヶ岳18:05…白山中居神社20:50―自宅22:55

<メモ>

・福井・岐阜県境の稜線を行く銚子ヶ峰から先は登山道のない長丁場の縦走。

 神鳩避難小屋か、途中のテント泊でもなかなか踏破は厳しく、通常は銚子ヶ峰〜願教寺山往復・野伏ヶ岳〜薙刀山往復に分けて登られることが多い(したがって、願教寺山〜薙刀山間はほとんど人が入らない)。

・要注意箇所の第1は、白山中居神社から石徹白大杉遊歩道入口までの林道。

 雪が緩む日中は雪崩の危険が高く、また、雪崩跡の急斜面で足を踏み外すと雪解けで増水した石徹白川に転落の危険も。

 必要に応じ、ピッケルやアイゼンを使って、確実かつ速やかに通過したい。

・その2は、各ピーク直下に入る深い雪の亀裂と、雪の壁の突破で、これは雪質次第で難易度は大きく変わる。

 慎重には慎重を期したい。

・その3は、鞍部での道迷い。特に銚子ヶ峰〜願教寺山間のだだっ広い雪原は、霧が出るとルートファインディングが極端に難しそう。やはり、コンパス+GPSは必携でしょう。

・その4は、各ピークからの降りだしのルート取りで、特に願教寺山は、西面が山体崩壊しているので、岐阜県側に大きく巻いていくが、ピーク自体が広く、降りだしの方向を見失わないようにする必要がある。

・いずれにしても、悪天候で無理をして登るような山域ではない。

 好天を選び、装備・情報収集などしっかり準備して臨みたい。

 

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銚子ヶ峰・願教寺山・薙刀山・野伏ヶ岳 一日縦走(1)

石徹白周辺の山々めぐり、第2弾は銚子ヶ峰を通る白山禅定道を挟んで左側に連なる岐阜・福井県境の山々。

願教寺山(1,691m:ぎふ百山)、よも太郎山(1,581m)、日岸山(1,669m)、薙刀山(1,647m:続ぎふ百山)、野伏ヶ岳(1,674m:日本300名山・ぎふ百山)。

豪雪地帯の常のこととして登山道はなく、残雪期がねらい目で、ひと山だけでもめいっぱい1日かかる。

山修行の限界を求め、これらの山々の一日縦走を計画。

 

雪の状況にもよるのだろうけど、設定した所要時間13時間30分。

早立ちを心がけ、5時に石徹白の白山中居神社を出発して、18時30分に戻る時間設定。

万一はビバークもできるよう、ツェルトなどの装備も携帯。

それでは、緊張感をもって出発 (ロ。ロ)/オウ

 

夜明け前に歩き出した石徹白大杉までの林道は、依然除雪されていない。

20180331大杉林道.jpg

2週間前、初河山・丸山・芦倉山を周回縦走で取った時より、雪が落ちまくり道の状態は悪い。

ピッケルを突き立てながら歩くポイントが数か所あった。

20180331林道.jpg

林道から特別天然記念物石徹白大杉までの遊歩道も、まったく雪の中。

かつての修験者たちのように大杉に無事を祈り、尾根に取り付く。

20180331石徹白の大杉.jpg

尾根の取り付きしばらくで、わかんを装着。

ブナやミズナラの明るい尾根を進むと、左に願教寺山が顔を出す。

願教寺山20180331.jpg

行く手に銚子ヶ峰が見えてきたところで、ピッケルがないことに気が付く。

尾根に取り付くところでわかんを着けた時に、うっかり置いてきてしまったみたい。

普段やらないミスを、こんな大事な時に限ってやってしまうなんて (T。T)オロカ…

あわてて、走って取りに行くけど、往復分のロスタイム約1時間。

予定通りピッチで行くと、野伏ヶ岳の下山途中で日が暮れてしまう。

天候や積雪条件は最高、月齢は満月、たぶん人気の野伏ヶ岳にはしっかり踏み跡が残っているはず。

願教寺山まで行って、往復にするか、予定通り進むか、二者択一にすることとする。

20180331銚子ヶ峰登山道.jpg

芦倉山、丸山をつなぐ尾根の接続点にある神鳩避難小屋。

夏に来たときは鬱蒼とした木立の中だったのに、今は銚子ヶ峰まで見通すことができる。

積雪期は2階から入るようになっている。

20180331神鳩避難小屋.jpg

白山を開いた泰澄の母が、白山をめざそうとして石に変わったという伝説がある母御石の小ピーク(1,748m)。

無雪期は何ということもない穏やかなこのピーク直下に、大きな雪の裂け目ができている。

尾根そのものは穏やかなのだけど、裂け目を避けて左右に巻く時、バランスを崩すと数百メートルは滑り落る。

雪は緩んで、アイゼンもあまり効果はなさそう。

はてさて、どう攻略したものか。。

20180331銚子ヶ峰.jpg

背丈以上ある深い裂け目に沿って慎重に登り、中に降りられそうなポイントを探し、乗り越える。

振り返ると、丸山、芦倉山へと続く稜線が目の当たり。

20180331銚子ヶ峰割れ目.jpg

人影のまったくない銚子ヶ峰山頂に立つ。

行く手には三ノ峰から別山まで古い信仰の道である白山禅定道のルートが深い雪に覆われている。

今回の縦走ルートは、銚子ヶ峰の先にある1,784mの小ピーク(画像中央)から、左手に折れる。

分岐通過は12時。予定時刻を1時間オーバー、覚悟を決めて福井・岐阜の県境尾根に入る。

((2)に続く。)

20180331別山と分岐点.jpg

 

 

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