WALK あばうと 日本4,000山

「新日本山岳誌」掲載の約4000山が修行の地。 めざせ山仙人!
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恵那山集中登山(2)―神坂峠ルート↑広河原ルート↓

神坂峠から、恵那山集中登山(2)に移行。

岐阜・長野県境稜線を行く神坂峠ルートで恵那山をめざす。

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山頂まで約6.8辧標高差622m。

標高差は最も少なそうに見えるけど、いくつかの小ピークを越えながらアップダウンしていくので、累積では登り下りが結構ある。

最初のピークが千両山。古い三角点の柱石のようなのは、明治時代の宮内省御料局のもの。

山岳測量については、今の国土地理院の前身となる陸軍参謀本部陸地測量部よりも、宮内省の御料林を管理する御料局の方が先行。

その中でも、恵那山周辺は、試行的に明治26年(1893年)6月から測量を開始した場所。

それに基づいて翌27年「御料地測量規程」が制定され、本格的な測量が始まるという歴史ある柱石であります。

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曇って、視界が開けないまま、もくもく進む。

鳥越峠までいったん下る。ここから林道大谷霧ガ原線の追分登山口へ分岐している。

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樹林は、こんな感じ。

ササ原の中にコメツガなどの針葉樹やダケカンバなどの広葉樹が混じり、密に繁ったり疎に生えていたり、すごい大木というのはない。

ムシカリが白い花をつけている。

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林床には、桃色のショウジョウバカマと、白いバイカオウレンが花盛り。

バイカオウレンは、いずれの登山道でもよく見かけた。

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稜線の北側(岐阜県側)は、ウバナギ(薙ぎ)と呼ばれる大規模な崩落地となっている。

恵那山は中生代白亜紀の濃飛流紋岩からなり、崩れやすい地質なんだそう。

ただし、登山道自身は、崩落地をへつるような場所は回避されており、危険個所はなかった。

大判山に向け登りとなる。

三角点のある大判山(1,696m)は、2名休憩している登山者がいたので、密を避けてそそくさと通過。

再び少し下ると、あとはずっと登りが続く。

1,820m地点を越えたところの天狗ナギは、かつて難所だったらしいけど、今は巻道が付けられ覗き込むことなく通過できる。

今回は視界不良ながら、神坂峠ルートは恵那山の登山道の中でもっとも縦走気分が得られるルートなんだなという印象を持った。

恵那山の姿を目にしながら登れるのも、いいところ。

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1,972m地点を過ぎたあたりから針葉樹林帯の急登となる。残雪も登場。

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登りつめたところが、前宮ルートとの合流点。後は先週と同じ道を行く。

改めて覆舟山(ふなぶせやま)とも呼ばれる恵那山の広い山上部を観察。

明治維新のどさくさで、広範囲に皆伐されてしまった山梨県の山と同じような印象がある。

やはりどうも、この山上部は伐採がしやすそうなので、いったん皆伐されているのではないだろうか。

その後、幼木が密生して、お互い生長を阻害しあっているのが今の状態かと思われる。

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恵那山山頂に到着。

2週連続一等三角点の横にある櫓に登って観察。

やはり、針葉樹林に周囲を取り囲まれ「ここからの眺めのすばらしさは、とても言葉で表すことができない。」と、

かつてウェストンが絶賛した眺望は現在の山頂では得られそうもない。

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下りは、約3.9辧標高差936mと最短の広河原ルートに入る。

東側の本谷川側が開け、ササの向こうに伊那谷が見下ろせる。

雲が取れれば、赤石山脈の山々が展望できるはず。明るいルートとの印象を持った。

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10/10、9/10…とカウントダウンしていく標識を見ながら、ひたすら下る。

後半はカラマツの植林となり、左手に神坂峠ルートの通る県境稜線が透かして見える。

約2時間30分で、河原に降り立ち、本谷川を渡ると登山口に出る。

ゲートまでの林道では、谷の崩落が何カ所もあり、いかにも地盤は脆弱そう。

だからこそ、東山道は、谷沿いを通らず、尾根道となったんでしょう。

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ゲートに待たせておいたMTBジャイアン号で、阿智村まで下る。

本当は愛車奥地君の待つ神坂神社まで漕ぎあがりたかったけど、相当な急坂にあっさりあきらめ、徒歩で19:30にたどり着く。

長い一日を無事終了。

 

恵那山集中登山の結果、各ルートを寸評するならこんな感じ。

・黒井沢ルート:沢沿いの深い針葉樹林を行く。登りやすく中京地方からもっとも最短で深山の気に触れることができる。

・前宮ルート:長大ながらたんたんとした尾根歩き。恵那山の信仰の跡を今にたどるクラシックルートの面白さがある。通向け。

・神坂峠ルート:アップダウンがあるけど、神坂峠に東山道の歴史を偲び、眺望の良い岐阜・長野県境稜線をたどり縦走気分満点。

・広河原ルート:I.C.から近い最短ルート。明るい印象で展望も得られるけど、恵那山の山容やその個性に触れた実感は薄め。

 

| ぼっち | 「岐阜百名山」勝手に選定委員会 | 04:45 | comments(0) | - | にほんブログ村 アウトドアブログへ←アウトドアブログのランキングです クリックよろしく!









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