WALK あばうと 日本4,000山

「新日本山岳誌」掲載の約4000山が修行の地。 めざせ山仙人!
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北飛騨の春―大鼠山(おおねずやま:1,585m)

誰にも会わない岐阜県の山巡り、5月13日(水)は、「勝手に『岐阜百秀山』候補リスト」の残り僅かな未踏の山で干支の山、大鼠山へ。

登山口は、天蓋山や桑崎山と同じ奥飛騨山中にある空に近い山里、その名も山之村。

 

高原川沿いの国道471号線から双六川沿いの大規模林道で、山之村をめざす。

途中、双六川沿いに、「鼠石」という鼠の姿のような模様が浮かぶ石がある。

立て札によると―昔双六川の底から這い出た鼠の霊たちがこの石に宿り、村人と親しくしていたが、

後の世になり、そのようないわれを知らない人々が、珍しい石だからと、桂峯寺にあげてしまった。

それから村人が次々亡くなるので、占ってもらったところ、鼠の精が淋しがって、双六の人を呼ぶのだという。

驚いた村人が、寺から石をもらい受け、元の位置に戻したところ、ピタリと止まったという。

 

これから登る大鼠山とは直接関係はない話だろうけど、飛騨山中の人びとが鼠をどのようにとらえていたかが偲ばれる。

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さらに進むと、「盤の石」がある。

この石は、不思議なことに双六盤のような四角い形をしている。

月夜の晩に、神々がここで双六をしていて、いさかいになり、一方が盤をひっくり返してしまったのがこの石との伝説がある。

双六川や双六谷のいわれとなり、のちにその源頭にある山が、双六岳と名付けられた由緒を持つ。

わが敬愛する山の先達、円空も、この地を訪れ、双六岳にも登っているから、間違いなくこの石を目にしてたことだろう。。

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山吹峠を越えて、山之村に入る。

茅葺きの家や板倉の残る山里は、今が桜、桃、水仙などの花盛り。

今回は、岩井谷から入山し、森茂北ノ俣林道に出て下山する周回コースを計画。

まず、森茂北ノ俣林道入口ゲートのところにMTBジャイアン号を待たせて、岩井谷に移動。

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岩井谷の林道ゲート前に、愛車奥地君を待たせ、熊鈴を付けて8:25登山開始。

牧草地の向こうに、大鼠山の山容がばっちり見える。

晴の予報なのに、ざっとにわか雨。

盤の石の立て札に、石に触れると天気が荒れるとあったけど、触らなかったんだけどな。。

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2万5千分の1地形図には、林道の先に破線の道が山頂まで続いているので、岩井谷ルートはそれかと思い忠実に進む。

林道は途中沢で穴が開き、その先近年自動車が通った形跡はなく、日当たりのいい場所はわさわさしている。

スギの植林地に入ると、割と歩きやすい。

このあたりはウレ山国有林というらしい。

普通国有林の林道は整備されているものだけど、一定の大きさに育つとあまり手がかからないから、必要な時だけ道を整備するのかもしれない。

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地図に忠実に、林道から尾根に取り付く。青いペンキの目印がある。

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しばらくは明確な踏み跡が、だんだん薄くなり、明確で急な尾根になるあたりで植林が終わると、ペンキの印は見当たらなくなる。

ヒメコマツやコメツガの自然林になったのはいいけど、倒木が激しくて、乗り越すのに手間ががかる。

ヤブも結構濃くなって、久し振りに本格的なヤブ漕ぎをする。

「勝手に『岐阜百秀山』選定委員会」の取り組みを始めてから、この程度のコンディションでは動じなくなった。

山仙人への道が少しは近くなっただろうか。。

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ほとんど展望も得られないまま、山頂に向けヤブ漕ぎ三昧。

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何とか11:30、三等三角点のある大鼠山山頂に出る。

少々切り開かれてはいるものの、針葉樹林が多く、わずかに寺地山から残雪の北ノ俣岳方面がちらりと見える程度。

同じ山之村が登山口の、天蓋山や桑崎山の大展望と比較するとさびしい限り。

ただし、ヤブ漕ぎ三昧の後の誰とも会わない静かな山頂でのひとときは、心は平和で悪くない。

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下りの、森茂北ノ俣林道方向のルートは、しっかり刈り払われ、今までのヤブ漕ぎは何だったという感じ。

しばらく進むと、頭の丸い標石が。おお、これは旧山林局の次三角点。

手づくりの標識を見ると、この場所が大鼠山の最高点らしい。

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下りにさしかかると、クロベやトウヒなどの立派な針葉樹を中心とした原生林に入る。

樹々の間に、桑崎山(1,728m)の姿が透かし見えた。

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山頂から30分ほどでポンと林道に出る。

駐車できる広い場所があり、深洞(ふかど)湿原への標柱がある。

ちなみに、大鼠山への入口には営林事務所の「歩道入口」という業務用の標識があるきり。

せっかくなので、立ち寄ってみよう。

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あたりは、見事なクロベやトウヒ、それにブナやミズナラの森。

しっかりした歩道を歩きだしてしばらくで、飛騨山脈方向が山頂よりしっかり見える。立山方向だろうか。

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15分ほど下ると、沢沿いに出て、しっかりした木道が整備されている。

ちょうど、ミズバショウやリュウキンカが花盛りを迎えていた。

尾瀬はむろん、飯綱高原の大谷地湿原にくらべてもぐっと小規模だけど、ワイルドな感じ。

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入口まで引き返し、下界に向け、長い林道歩き。

ブナの木の梢にクマが実を食べた跡の熊棚があったり、今までなかなか拝めなかった天蓋山の天蓋のような姿を拝めた。

下るほどに単調な植林地となる。

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14:45MTBジャイアン号を待たせたゲートに無事到着。

途中、森林管理署の車とすれ違ったほかは誰とも会わなかった。

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愛車奥地君を待たせた岩井谷に向けMTBを漕いでいくと、北ノ俣岳の姿がしっかり。

山頂より里の方が眺望よしでありました。

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<余談>

・帰ってから調べたところ、岩井谷からのルートは、同じく国有林の巡視路を利用するのだけれど、もっと手前で一本北の尾根に取り付くのが正解だったみたい。そこには、赤いペンキの印があるらしい。ただし、ヤブ漕ぎもある模様。

 

<登山記録>  (―:車、=:MTB、…:徒歩)  (↓地図クリックで拡大)

2020年5月13日(水) にわか雨のち晴 単独行

自宅4:15―飛騨清見I.C.―双六谷鼠石7:10―盤の石7:20―森茂北ノ俣林道ゲート(駐輪)7:40―岩井谷林道ゲート(駐車)8:25…林道から尾根に取り付き9:45…大鼠山山頂11:30〜12:00…最高点12:10…森茂北ノ俣林道12:40…深洞湿原…林道13:25…林道ゲート14:45==岩井谷ゲート15:15―(帰路)

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