WALK あばうと 日本4,000山

「新日本山岳誌」掲載の約4000山が修行の地。 めざせ山仙人!
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誰とも会わない岐阜県の山(3)―笈ヶ岳県境稜線踏査

ぼっちの「勝手に『岐阜百秀山』」の取り組みに残された大きな課題の一つが、笈ヶ岳の踏査。

岐阜・石川・富山県境の遠い山で、登山道はなく、残雪期限定となる、日本200名山の本州では最大の難峰。

2006年に石川県中宮温泉側の冬瓜山・シリタカ山経由ルートで登ってから時間が経っているし、天気もあまりよくなかった。

できれば石川県側だけではなく、岐阜県側から三方岩岳から入る県境稜線のルートを紹介したい。画像もいいのが欲しい。

5か年計画のラストの年、行けるチャンスは今回の連休が最後と、「誰とも会わない岐阜県の山」として単独・テント泊で計画。

 

ところが、八ヶ岳で東京都の遭難者が感染の疑いという事件が発生 (ロ。ロ;イイメイワク

これを逃すと、年内に本が出せなくなるからと、5月1日、日帰りに規模を縮小し、何とか家族のお許しをもらった。

 

白山白川郷ホワイトロードの馬狩料金所脇の登山口から三方岩岳に登り、県境稜線に出て、瓢箪(ふくべ)山、国見山、仙人窟岳、笈ヶ岳まで、テント1泊2日でもなかなか強行軍のコース。

今年は残雪も少なめなので、さらに難易度高し。

行けるところまでにして、無理はしないと心に決め、自宅を2時30出発。

 (←地図クリックで拡大)

馬狩料金所の三方岩岳登山口を5:05出発。

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三方岩岳は、白山白川郷ホワイトロードの三方岩駐車場から40分程で登れる手軽な山と甘く見られている。

しかし、馬狩から登り4時間のルートは、見事なブナ林で、この登山道を味わってこその山だとおもう。

雪の重みで曲がった芽吹き前のブナ林の中、タムシバが白い花をつけていた。

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約1,200mのホワイトロードといったん接する地点を過ぎると、雪がつながってくる。

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1,400mくらいになると、ダケカンバの疎林となり、雪も安定してきたので、アイゼンを装着。

振り返ると、登ってきた尾根の向こうに、白川郷と、それを取り囲む猿ケ馬場山や籾糠山が。

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1,586mピークに立つと、三方岩岳(1,736m)が真正面。

雪の中に飛騨岩・加賀岩・越中岩と三方に岩をそそり立て、残雪期は一層個性が際立つ。

登山道が整備されているので、積雪期の山としてあまり認知されていないけど、日帰りが十分できて、この絶景。

岐阜県にはいい山が多いなあと、あらためて感謝。

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飛騨岩の下をへつっていくところが、山頂までで最大の難所。

幸い、数日前のトレースが残り、県境稜線にぽんと出る。

加賀岩の向こうには、屹立する笈ヶ岳、白い笠の姿の大笠山という個性の異なる山が並び立つ。

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9:05、三方岩岳山頂に到着。南には、白山から、妙法山、野谷荘司山を経てここまで続く北縦走路が一望。

県境稜線で笈ヶ岳をめざす場合、ショートカットをねらって、有料道路を歩く岳人もあるらしいけど、ちょっともったいない。

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北側には、瓢箪(ふくべ)山(1,637m)、国見山(1,690m)、仙人窟岳(せんにんくつだけ・せんにんいわやだけ、1,747m)そして笈ヶ岳(1,841m)と連なる県境稜線が。

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雪が腐ってきたので、わかんに履き替え、瓢箪山を経て国見山山頂に、11:25着。

本当は、このなだらかな雪原に、テントを設営するつもりで、パッキングまで済ませてたんだけどな。。

国見山から、行く手を見る。

仙人窟岳は、崩落と雪崩で樹林がない荒々しい山肌をみせている。

今日は、13時まで行けるところまで行く計画。

たぶん、仙人窟岳山頂までは難しく、その肩の1,646mポイントくらいが限界だろう。

そこまでたどり着ければ、目の前に笈ヶ岳の姿を仰げるはず。
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国見山までのおだやかさとは打って変わり、県境稜線は激しく崩落し、残雪もあちこち切れている。

雪が切れたところは、わかんとストックにブッシュを引っ掛け、難渋しながらヤブ漕ぎ。

時間ばかりかかる。

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12:55、何とか1,646mポイントに到達。仙人窟岳の向こうに笈ヶ岳が。

1,747mの仙人窟岳とは、標高差100mくらいで、ここに荷物をデポして身軽になれば、往復1時間くらいで行けそう。

でも、山頂直下の雪が大きく切れた場所が厄介そうだし、無理をしないことが、この時節大事。

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笈ヶ岳と真正面に向かい合う。

中宮温泉側のルートからの山容は、屏風のように見えるのに対し、山体全体がピークに収れんされるようで凛々しい。

仙人窟岳山頂からだと、手前の小笈が被さってしまいそうなので、案外このあたりからが、ベストアングルだろうか。

山頂の黒い岩が、山伏の背負う笈(おいづる)のように見えなくもない。

またいつかこのルートで山頂を、そう焦がれながらながめる時、笈はひときわ美しい。

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遅い昼食をそそくさと済ませ、引き返す。

三方岩岳側から見た時と打って変わり、国見山の北面は切れ落ち、悪い姿をさらしている。

帰路もまだまだ長丁場、気を抜かずにいこう。

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三方岩岳に16:15帰着。

1,586mピークから振り返ると、夕暮れ間近な空に、笈ヶ岳が最後の姿を見せてくれる。

20200501笈ヶ岳ルート17.jpg

何とかヘッドライトを出さずに19:10馬狩登山口に帰着。

トイレに寄った、飛騨河合P.A.にも人の姿かなく、家を出てから戻るまで、誰にも接触なし。

何とか「誰とも会わない岐阜県の山」その3を達成。

 

連休の残りは、畑作と、「勝手に『岐阜百秀山』」をほぼ確定する作業にあてる予定。

何とか、普通に山に登れる世界になってほしい。

ぼっちにとって、もうそこは普通ではなく、感謝に満ちた世界のはず。

20200501笈ヶ岳ルート18.jpg

<登山記録>  (―:車、…:徒歩)

2020年5月1日(金) 快晴 単独行

自宅2:30―白川郷I.C.―馬狩料金所前三方岩岳登山口(駐車)5:05…三方岩岳山頂9:05…瓢箪山10:30…国見山11:30…仙人窟岳手前1,646m地点12:55〜13:15…国見山14:40…瓢箪山15:40…三方岩岳16:40…登山口19:10―自宅21:40

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<メモ>

・日本200名山でありながら登山道のない積雪期狙いの難峰。

・一般的なルートは、石川県白山市中宮温泉のビジターセンターから冬瓜山を経由するもので、往復11時間程度と辛うじて日帰り。

 だいたい連休頃がベストシーズン。

・今回の石川・岐阜県境稜線ルートは、白山白川郷ホワイトロードの三方岩隧道付近を起点とするもので、起点から同程度の時間を要するため、テント泊1泊2日で登られる。

 仙人窟岳から笈ヶ岳のあたりの雪が不安定で、確実に着雪している3月下旬ころに登られることが多いようだが、いずれにしても登山者は少ない。

 

| ぼっち | 縦走主義でいこう! | 13:22 | comments(0) | - | にほんブログ村 アウトドアブログへ←アウトドアブログのランキングです クリックよろしく!









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