WALK あばうと 日本4,000山

「新日本山岳誌」掲載の約4000山が修行の地。 めざせ山仙人!
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愛すべき低山 納古山と御前ヶ岳

新型コロナウイルスの緊急事態宣言が全国に出され、岐阜県は愛知県とともに「特定警戒13都道府県」に指定された (ロ。ロ;

山馬鹿岐阜県民としては、単独行・寄り道なし、県内の極力人と会わない山を選んで登るつもり。

朝方までの雨の上がった19日(日)は、岐阜県内の低山、納古山と御前ヶ岳へ。

 

納古山は、加茂郡七宗町と川辺町にまたがる633mの山。

コンパクトながら展望がよく、楽しく登れ、高山本線上麻生駅からも登れるアクセスのいい山として人気がある。

「のうこやま」というのが正式名称だが、地元では「のこやま・のこさん」とも愛称されている。

2013年12月に登り、地元に大事にされ、登山の楽しさが凝縮された山として「勝手に『岐阜百秀山』」候補に入れている。

特に、春のツツジがいいと聞いていたので、この時期をねらって調査登山を計画した次第。

人気の山だけに、人出を避け、雨の降り止んだ直後、7時15分にメインルートの七宗町木和谷林道側から登山開始。

第1駐車場はまだ車なし。よしよし。

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駐車場にある案内板。 (↓地図クリックで拡大)

「のこりん」というキャラクターまで作ってもらえるとは、なんて幸せな山なんだろう。

今回は中級コースで登り、初級コースで下山するつもり。

第1駐車場から登山口までの沢沿いの道は、立派な滝などもあって、林道歩きも楽しい。

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5台ほど駐車された第2駐車場のすぐ先の中級コース(左)に入る。

初級コースは林道をそのまま進んだ奥に登山口がある。

ゴルフのシャフトを杖がわりに置いてあったり、なんという気配りなんでしょう。

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スギ木立の中に始まる沢沿いの中級コースは、朝霧に包まれ、せせらぎの音も爽やか。

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最後の水場から尾根に取り付く。

納古山の山上部は、チャートでできていて、あちこちに露岩が付き出している。

登山道上の天空岩を乗り越すと、七宗町北部の山々が眺められる。

七宗町の「宗」は、「みたまや(御霊舎、神の宿る場所)」を意味し、町の北部にそびえる水晶山(688m)など7つの峰が古来より「七宗山」「七宗権現」と呼ばれ崇められてきたという歴史にちなんで、町名にされたのだそう。

※放散虫というプランクトン化石からなる層状の地層。日本地質学会によって「岐阜県の石」に指定されている。

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尾根に出ると、自然林になって、登山道沿いには、赤紫のミツバツツジ、クリーム色のヒカゲツツジ、桃色のアカヤシオが花盛りを迎えている。

特に、ヒカゲツツジは大きな群落を作っていて見ごたえがある。

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尾根の倒木のところから、山頂方向をながめる。

新緑、深緑のアカマツ、ピンクのヤマザクラ、芽吹きの赤、ツツジが混じって、春の山は、なかなかカラフル。

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小ピークを乗り越えると、こんもりと突き出したピークが見える。

こういう、直下が急斜面のピークは、展望良好保証付きなのが、最近分かってきた。

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登山口から約1時間30分で納古山山頂に到着。

二等三角点、方位盤、4代目のこりんの乗っかった山名版、ベンチなどのある山頂は360度の展望。

本当なら、恵那山、御嶽山、乗鞍岳、白山などが見られるはずが、まだ雨が上がったばかりで残念。

その代り、北側の上麻生の町や、水晶山、御前ヶ岳、簗谷山など、近場の山をじっくり観察できた。

南側は晴れあがり、川辺町から濃尾平野にかけて大変よく展望できる。

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帰路の初級者コースは、おだやかな長い尾根道で、植林帯でツツジが少なく、岩場も展望もなく単調。

途中の鞍部に、立派な境界の石標に出合う。

宝暦4年(1707)から明治13年(1880)までの173年間も続いた入会地の境界争いに関わるものらしい。

沢沿いに降り立つと、カエルの声があちこちからしていた。

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初級コース登山口に出たのはいいけど、そこで出会う林道の左手側に通行止めがしてあったので、右に歩いていったらどんどん登っていってしまう(赤矢印が本来の方向)。

これは反対だったと気がつき、尾根をショートカットして、本来の林道に戻る。初級コースにはいい印象なし。

ようやく戻ってみると、駐車場には、はみ出るくらいの車が。

そのうち、半分以上が愛知県のナンバー。県外には出ないというお約束は守っていただきたいもの。

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納古山山頂から、眼下に飛騨側の飛水峡がよく見えたので、立ち寄ってみた。

峡谷越しにながめる納古山は、なかなかの絶景。

※飛騨川の峡谷で、両側はジュラ紀付加体のチャートと砂岩からなり、甌穴も多い。上麻生礫岩で日本最古の岩石が見つかっている。

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納古山往復2時間半だけではもったいないので、次に飛騨地方最南の山のひとつ、下呂市金山町の御前ヶ岳(664m)へ。

御嶽山周辺には、遥拝の行われてきた「御前」の付く山が多く、萩原御前山(1,647m)、下呂御前山(空谷山:1,412m)、八尾山(別名八尾御前:1,101m)に登ったので、この山にも登っておきたかった。

登山口の貝洞の集落は、サクラやコブシの花が咲く美しい山里。

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集落最奥のゲートを抜けると、林道は山頂直下まで続いている。

誰とも会わない森閑としたたたずまいは、閉塞的な気分の今、いつも以上にすがすかしく感じられ、途中に車を置いて歩くことに。

林道は尾根に沿っており、それを歩けばいいのだけど、尾根上にかつては良く通られたらしい、くぼんだ廃道があり、それをたどってみる。

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山頂直下に駐車場があり、そこから5分ほどで山頂に出る。

三等三角点と、明治32年に地元貝洞で立てた「御嶽神社」「御前岳権現」の石碑があり、今も大事にされている様子。

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山頂の先が少し開け、御嶽山と阿寺山地方向が眺められる。小秀山から、前山。唐塩山と連なる長い稜線もなかなか魅力的。

今は、展望だの、山容だのよりも、清々しい一人ぼっちの山頂が、何より。

心穏やかに、春の昼時を楽しんだのでありました。

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<登山記録>  (―:車、…:) 徒歩

2020年4月19日 晴 単独行

自宅5:15―納古山第1駐車場(駐車)7:15…中級コース登山口7:25…納古山山頂8:40〜9:05…初級コース分岐9:10…初級コース登山口9:45…(ロスタイムあり)…第1駐車場10:50―御前ヶ林道ゲート11:35ー駐車点11:45…御前ヶ岳山頂12:10〜12:45…駐車点13:10―(帰路)

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<メモ>

・御前ヶ岳は、飛騨山岳会選定の「飛騨百山」のひとつ。

・御嶽山遙拝の山だが、全山植林の山で、他の御前と名の付く御岳遙拝の山より標高が低いこともあって、展望は今一歩。

・林道が山頂直下まで伸びている。私有地でゲートがある。貝洞で一言断って入山するのが礼儀。

・名山より静けさの方を好む方には、いい山ではないかと思う。

 南飛騨で標高も低く雪が少ないので、飛騨岳人が冬に登るにも好適でしょう。

 

| ぼっち | 「岐阜百名山」勝手に選定委員会 | 20:40 | comments(0) | - | にほんブログ村 アウトドアブログへ←アウトドアブログのランキングです クリックよろしく!









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