WALK あばうと 日本4,000山

「新日本山岳誌」掲載の約4000山が修行の地。 めざせ山仙人!
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能郷白山〜磯倉(イソクラ) 新雪ラッセル行

ぼっち地元の山岳会が選定した「美濃百山」の、残る難峰のひとつが磯倉。(↓地図クリックで拡大)

能郷白山(1,617m)の南西に派生する尾根上の標高1,541mのピークで、三角点はない。

しかし、どっしりした能郷白山に対し、きりりと引き締まった円錐形の山容が対照的で、なかなかかっこう良く登高欲がわく。

「続ぎふ百山」に収録され、同書刊行当時は南側の白谷から登られていたが、今は谷の入口が徳山ダム湖に沈み使えない。

そこで、最近は主に、残雪期、能郷白山を経由して登られている。

ラッセル要の長丁場なので、テント泊で2日かけて登られることも多いこの山に、早立ち日帰り単独行で挑戦 (ロ。ロ)/オウ

自宅を3時半発、能郷白山の登山開始点となる能郷谷の林道ゲートを5時出発。

帰りは日没後となるのを想定して、MTBジャイアン号で進む。

3分の2くらいは引いていったけど、沢が路上を横断する洗い越し地点を濡れずに渡れたので効果的だった。

途中の広場に駐輪。その先は崩落個所があったりして、林道は廃道化している。

能郷白山登山口に6時20分到着。

冬場は、登山口のすぐ先にある能郷谷の橋が外され、渡渉がある。今回は水量が少なく難なく渡れてひと安心。

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尾根までの取付きが急登、雪の降った直後なので、わかんを装着。

最初は見えていた古い踏み跡も、次第に雪に埋もれて、新雪ラッセルとなる。

いったん林道に出合ったあたりまでは、伐採後の二次林だったブナは、前山に近づくにつれ次第に立派になっていく。

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尾根の西側に能郷白山と、それに続く磯倉が見えてくる。

すこぶる好天、雪も稜線を覆っていて、今冬最高のコンディションに恵まれたようで、わくわくしちゃうな。。

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と、前山の手前で、元気な単独行の男性に追い越された。

ここまでラッセルしてきたし、能郷白山から磯倉まで単独ラッセルが待っているから、ありがたくラッセル泥棒(注)させてもらう。

前山を過ぎたあたりがブナがもっとも見事な地点で、どっしり白い能郷白山が迫ってくる。

(注)ラッセル泥棒:他人が苦労してラッセルした後を盗むように利用すること。

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北東彼方に、白山連峰も眺められる。

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先行者は、能郷白山山頂直下の急登を、がんばってラッセルしている。

大変だけど、誰の踏み跡もない処女雪を進むのは、快感でしょう。

ぼっちは途中から、奥宮側にそれていく。

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11時に奥宮到着。

近年木造から金属製に替わった祠は、厳冬期2月にもかかわらず露出していた。

さあて、ここから磯倉までが、ふんばりどころ。

いったん標高約1,400mの鞍部まで大下りした先に、磯倉は立ち上がる。

背を越えるササは頭の部分だけを出すだけ。ただし時々膝あたりまでもぐるので、ピッチはあがらない。

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最低鞍部から見上げた磯倉。

登高意欲をそそる、天をめざしてきりりと引き絞られた姿を、しばらく観察してからルート取りを決める。

雪質が固ければ滑落も心配だけど、案ずるより産むがやすし、アイゼンでなくわかんで登りつめることができた。

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12時45分、磯倉山頂に到着。山名標識はなく、鉄パイプが一本突き立っていた。

背景の能郷白山は、前山ルートの白い壁のような姿とは違い、奥宮ピークと山頂ピークが重なって見える。

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南側に張り出した、円錐に絞られたピークなので、特に伊吹山地から越美山地西部にかけての展望がすこぶる良い。

若丸山、冠山、金草岳、笹ヶ峰などが連続する岐阜・福井県境稜線は、1,200m前後の山々の連なりとは思えない迫力がある。

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さあて、ゆっくりもしていられない。

遅い昼食を済ませて、まずは能郷白山に戻ろう。

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能郷白山山頂には14時30分に到着、往路はここまで6時間かかったから、帰りもさくさく進まねば。

と、ブナの大木をまばらに従えた、おおらかな能郷白山の陰影の美しさに思わず見とれてしまう。

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沈みゆく太陽と競争するように前山からの尾根を下る。尾根の向こうには、小津三山。

何とか3時間あまりで日没直前に登山口に到着。

その先は、MTBジャイアン号が大活躍してくれ、まだほの明るい18時に林道ゲートに到着。

昨年来の宿題をやり終えて、ほっとしたのでありました。

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<登山記録>  (―:車、‥:MTB、…:徒歩)

2020年2月24日(月祝) 快晴 単独行

自宅3:30―能郷谷林道ゲート(駐車)5:00‥駐輪地点5:45…登山口6:20…(渡渉)…林道出合7:40…前山8:30…能郷白山奥宮11:00…磯倉山頂12:45…能郷白山奥宮14:20…能郷白山山頂14:30…前山15:50…(渡渉)…林道出合16:45…登山口17:15…駐輪地点17:40‥林道ゲート18:00ー(うすずみ温泉入湯後帰路)

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<メモ>

・能郷白山は、能郷谷の林道ゲートから歩きだすと、積雪期も日帰りできる。

 そのため、林道ゲートまで除雪されると、多くの登山者が入る。

 新雪ラッセルするか、踏み跡をたどるかで、所要時間は大きく異なる。

・磯倉は、能郷白山山頂から往復3時間程度かかる。

 尾根が取り留めもなく広いので、霧が出そうな時には、雪面にさす目印の竹などを用意していくことが望ましい。

 

<余談>

・今回磯倉から奥宮まで14時半頃に戻ったところで、単独行の男性に「磯倉へはブッシュ出てますか?」と尋ねられた。

 こちららは往復に3時間30分くらいかかったので、「これから往復するんですか?」とびっくり。

 「18時半ころには降りられるはず」とおっしゃったけど、長靴の軽装で、とても心配になった。

・ところが、こちらが、登山口まであとわずかというところで、あっという間に追い越された。

 奥宮から磯倉往復+下山で3時間!

 「ラッセル泥棒」なんて遠慮はそもそも無関係、ラッセルありトレースありを前提に行動されているようだけど、なんだか複雑な気分。

 山の合言葉=「みんな違ってみんないい」なんですがね  (ロ。ロ; カチカンガチガイスギル

 

| ぼっち | 美濃百山 | 20:56 | comments(0) | - | にほんブログ村 アウトドアブログへ←アウトドアブログのランキングです クリックよろしく!









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