WALK あばうと 日本4,000山

「新日本山岳誌」掲載の約4000山が修行の地。 めざせ山仙人!
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揖斐川源流部のサンクチュアリー若丸山(1,286m)

旧徳山村に重なる揖斐川源流部一帯は、1940年(昭和15年)森本次男氏著「樹林の山旅」で山岳界に初めて紹介された当時、手つかずのブナ原生林に覆われた秘境だった。

しかし、そのほとんどは民有地で、徳山ダムの建設計画が持ち上がり、また1963年に電気が通じて自給自足の生活から現金の必要な生活に移行する中で、1965年(昭和40年)頃から製紙会社などの手で縦横に林道が張り巡らされ、皆伐されてしまった。

1993年、白神山地がユネスコの世界遺産になる30年ほど前のことであります。

現在も揖斐川源流部は、国有林である三周ヶ岳や能郷白山の周辺をのぞき、ほとんどが伐採後の二次林や、放置された植林といった、貧相な植生のままで、日本300名山の冠山(1,257m)の岐阜県側でさえ例外ではない。

 

そうした中で、冠山と、能郷白山の間にある、若丸山(1,286m)は、名山に挟まれた地味な存在ながら、ブナ林がほぼ手つかずで残された貴重な山で、ぼっち地元の山の会で大変愛され、毎年のように登られている。

今年も、4月6日、雪上訓練の今季第6回目が、この山で開催され、参加してきました (ロ。ロ)/

 

昨年4月8日単独で登った時には、時ならぬ新雪ラッセルに苦労した。

貧雪の今年は、取付き点となる、国道417号線塚白椿隧道北側出口あたりは、全く雪はなく、冠山を見ながら、尾根に取り付く。

20190406登山口.jpg

取付点周辺はスギの植林、しばらくして、かつての里山らしくコナラなどの落葉樹に移行。

雪は全くない尾根上に出ると、比較的明確な踏み跡をたどることができた。

20190406登山道0.jpg

今回は、雪上訓練の予定を変更し、Nuリーダーのもと、ルートファインディングと、赤布による目印の付け方の訓練。

2~3人一組で、地図を読みながらルートを取り、迷いそうな場所に赤布を付け、帰路に講評をもらうことに。

地形図863m地点手前から、お待ちかねのブナの純林となり、残雪が現れ、二重山稜になった稜線を、ルート選定しながら進む。

雪が深く風が当たりにくいせいか、このあたりのブナは、まっすぐ素直に幹を伸ばしている。

20190406登山道01.jpg

樹林の間に、ヒン谷に越しに、若丸山のどっしりした姿が見えてくる。

かつて若丸山は、ヒン谷を遡行して登るのが一般的だった。

しかし、徳山ダム湖ができ、ヒン谷入口部分が湖水に沈んでしまったため、今回のルートである、塚白椿隧道から始まる尾根をたどるルートが取られるようになった。

20190306若丸山.jpg

ルートファインディングのポイントは、地形図863mピークの次の小ピークの分岐を見逃さないこと。

めざす尾根はいったん大きく下っているため、注意深く確認しないと分岐に見えないので、読図と観察が大切。

20190406登山道2.jpg

若丸山にまっすぐ向かう尾根に入ってしばらくは、伐採の手が入っているらしくブナの若木が多い。

やがて、尾根を詰めるにしたがい、大木が目立つようになる。

このあたりは、風雪の影響が大きいのか、ブナの枝はよじれ、幹の肌も荒れ、一本一本に個性と風格がある。

例年の今の時期なら残雪歩行となるこのあたりも、注意すれば、かすかな踏み跡をたどることができる。

人というよりは、獣の踏み跡なんでしょう。

20190406登山道3.jpg

ササにシャクナゲ、アカミノイヌツゲなどが絡み合うヤブを避けて、残雪を拾っていく。

Nuリーダーが、「トップは、前に進むことに精いっぱいで、周りが見れていないから、赤布を付け足していって」とこっそり指示。

20190406登山道4.jpg

1,072mピークからは、ぼっちたちチームがトップの訓練。

先週、クラソ明神で迷いかけたぼっちには、おさらいのいい機会。

尾根真正面に岩が現れるのを左手斜面に巻いていくのが、ポイント。

ようやく県境稜線に出ると、ルートはおだやかになる。

20190406登山道5.jpg

登山開始から5時間余りで若丸山山頂に到着。

二等三角点が顔を出していた。

201904046若丸山山頂.jpg

昨年は、吹雪吹きすさぶ中、視界不良だった山頂は、今回360度の大展望のごほうび。

東側は、イソクラを従えた能郷白山がまず大きく、岐阜・福井県境稜線越しに白山連峰も拝むことができる。

20190406若丸山展望.jpg

西側は、三周ヶ岳から笹ヶ峰、金草岳、冠山などが並ぶ県境稜線と、その手前に烏帽子山、高丸、千回沢山、不動山、釈迦嶺など、かつて「樹林の山旅」の舞台となった山々が根を下ろす(画像)。

南から東にかけては、蕎麦粒山、五蛇池山、黒津山、ミノマタなど、これまた渋い山々と、小津権現山・花房山・雷倉と小津三山が連なって、能郷白山につながる。

20190406若丸山展望2.jpg

名残は尽きないまま、能郷白山と県境稜線を見ながら、尾根を下る。

先日単独県境稜線から冠山クラシックルートの坊主尾根を周回されたNuさんが、大変だけど良かったよとおっしゃり、挑戦欲がむらむら。

20190406下山.jpg

尾根に張り出した岩を避けて横に巻くあたりが急斜面で、ピッケルを出す。

20190406下山2.jpg

帰路には、赤布のマークについて、Nuリーダーの講評。

・山頂をめざしての登りは、尾根が一筋・一直線につながっているように見えがちだけど、実は支尾根がいくつもあるもの。

・常に周囲を見回し、“根の分岐を確認し、その数m手前(=帰路には目指す尾根が分かる)に赤布を付けること 

 △泙拭往路のヤブの出口は、帰路のヤブの突入口になるので、ここにも赤布を付けること。

 →えてして見通しのきかないヤブの中で、尾根が分岐することがあるから、´⇔省を心がけるのが大事。

・他人の赤布は、迷ったものや、全然別の場所への目印だったりするから、それらがあったとしても、「自分たちの」赤布を付けるのが大事。心理的にも安心。

リーダーから、及第と言われたチームも、まだまだと言われ悔しがったチームも、それぞれ大変勉強になった山行でありました。

やはり、山修行は、先達に導かれ先へ進むことができるんだなあ。

20190406下山3.jpg

<登山記録> (―:車、…:徒歩) (↓地図クリックで拡大)

2019年4月6日(土) 快晴  メンバー:Nu,Og,Ki,H,Si,Oo,Og,Fu,Yo,botti

揖斐川中央公民館集合5:30―国道417号線塚白椿隧道北出口(駐車)6:50…分岐8:50…若丸山山頂12:05〜12:40…分岐15:10…塚白椿トンネル16:40―中央公民館解散17:40

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| ぼっち | 「岐阜百名山」勝手に選定委員会 | 06:29 | comments(0) | trackbacks(0) | にほんブログ村 アウトドアブログへ←アウトドアブログのランキングです クリックよろしく!









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