ぼっち地元の会では、今冬、スペシャリストNu講師のもと、積雪期講習を精力的に開催している。
小津権現山、花房山、蕎麦粒山に続く、3月3日の能郷白山での講習に参加してきました (ロ。ロ)/
今冬は、記録的な雪の少なさで、能郷谷林道も、もう雪がない。
標高約380mのゲート前に車を止め、長い林道歩きを開始。
標高約700mの林道終点まで、1時間あまりで、ようやく登山口に到着。
最初の渡渉が実は一番の難所だったりするけど、小雪のせいか水量な少なくて難なくクリア。
尾根に出るまでの急登は、今季はもう夏道をたどることができる。
「能郷白山まで1/6」という標識のあたりでようやく雪が出てきた。
昨日の土曜は快晴だっただけに、多くの踏み跡が残り、壺脚で進んでいくことができる。
能郷白山は標高千mあたりまで林道がのび、戦後に皆伐されているため、二次林のブナ林もまだ若い。
能郷谷源流部は、すさまじく荒れ、砂防ダムが30以上連続している。
1,040mあたりでいったん林道に出合い、1,150mあたりでようやくメインの尾根に出る。
尾根上は、傾斜もさほどではなく、快適に進んでいくことができる。
展望が開け、左手(西側)に、磯倉(1,541m)が見えてくる。
三角点はなく、地形図では能郷白山のおまけみたいだけれど、実見すると三角錐にきりりと引き締った雄姿に登高欲をそそられる。
越美山地では、能郷白山に次ぐ標高を誇り、日本百名山の荒島岳(1,523m)より高く、ぼっち地元の山の会では人気の山。
夏は厳しいヤブなので、残雪期テント泊の場合が多い。ぼっちも近々登ろうとねらっている。
見事なブナも次々登場。
能郷白山山頂に近づくにつれ、霧が掛かりだした。
Nu講師が、目印の赤布の付け方を講義。
尾根の場合、分岐の4〜5m下に付けるのが帰路を見つけやすいとのこと。
枝がない雪原では、持参の先を割った細い竹に、赤布を挟む。
前山(1,491m)の西側山腹を巻いたあたりで、能郷白山の山頂が見えてくる。
山頂部は、東北〜西南方向にのっぺり長く、おおらかな姿で、磯倉とは対照的。
このあたりも、霧が出たらルートがつかみにくい箇所なので、赤布の竹竿を差していく。
竹竿の間隔がどれくらいがいいかなどは、やはりOJTじゃないと分からない。
11時45分能郷白山山頂に到着。ゲートからここまで約4時間半。
能郷白山は、養老元年(717年)に加賀白山を開いた僧泰澄が、翌年3月13日に開いたと伝えられている。
その能郷白山開山1300年祭が、昨年2018年に開催された記念の標識が立っている。
風が強いため、記念撮影後早々に撤退。
山頂下の尾根でピッケルを使って滑落停止の講習。
「滑落するとどんどんスピードが上がるから、とにかく滑った最初の段階で腹ばいになって止めること。
ピッケルは脇を閉め雪面に突き立てること。」
基本を復習するのは大事だなと改めて思った。
最後に、ピッケルについて説明。
「頭の広がった方がブレード、尖った方がピック、柄はシャフト、柄の下に付いた尖った部分がシュピッツェまたは石突き。
頭の中央に穴が開いているのはバンドを通すためでもあるけれど、確保するときにピッケルを雪に深く差し、ザイルを支持するのにも使う」
緊急時しか使わない技術こそ、時々復習も大事だなと感じた、充実の訓練でありました。
SNSなどで、簡単に最新の山情報が入手できる時代だけど、我流の山登りはどこかで壁にぶつかる。
まして、奥美濃のような登山者の少ない山域だと、今一歩未知の山に踏み出せない。
しっかりした山岳会で、基礎技術をみがいたり、この山に行ってくると連絡を取り合うことで、壁は超えられる。
団体行動は敬遠されがちな風潮だけど、自由な山行と並行すればいい。
やはり所属山岳会があるのはありがたいもんです。(←PR)
<登山記録> (―:車、…:徒歩)
2019年3月3日(日) 曇のち時々小雨 メンバー:Nu、H、O、Y、F、botti
樽見駅(集合)5:30―能郷谷林道ゲート(駐車)6:20…登山口(渡渉)7:35…能郷白山山頂11:45…(山頂下で昼食・滑落停止訓練)11:55〜12:20…登山口15:55…ゲート16:55…樽見駅(解散)17:10―(うすずみ温泉入湯後帰路)