WALK あばうと 日本4,000山

「新日本山岳誌」掲載の約4000山が修行の地。 めざせ山仙人!
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「わけのわからない系」珍名の山―鈴ノ耳納(931m)

せっかく九州まで遠出したので、「珍名の山ハンター」ぼっちとしては、九州の珍名の山を土産にしたいところ。

御前岳・釈迦岳の周りを見回したところ、ありました、「鈴ノ耳納」。

御前岳の北西約7.5辧八女市星野村にあって、国土地理院の2万5千分の1地形図にも載っている。

地図を離れてこの文字の並びを見たら、山の名前だとは想像もつかないはず。

珍名の山ハンター長年の経験を活かして分類すると、珍名の山は、

「人骨山・位牌山・カルト山」などの「おどろおどろし系」

「ガラガラ山・ケンケン山・ゴロゴロ岳」などの「オノマトベ(擬声語)系」

「電柱山・設計山・手ぬぐい山」などの「即物系」になどに分けられる。

そして、「鈴ノ耳納」は「ガボッチョ、ゴンニャク、ロクロ天井」などとともに、山も岳も付かない「わけのわからない系」に分類されましょう。

 

まず「鈴の耳」とは何か、「耳を納める」とはどんなことか、文字面だけ眺めていても、まったく見当がつかない。

ただし、珍名の山めぐりのお約束は「事前に調べすぎないこと」。

釈迦岳を下山し、妄想を膨らませながら、いざ訪問 (ロ。ロ)/オウ 

 

と意気込んで林道を進んだところ、鈴ノ耳納の取り付き点直前でいきなり林道が通行止め (ToT)オウ

小雨模様の夕暮れ迫る16:30だし、今日は下見ということで、麓の星野村まで撤退。

20181116鈴ノ耳納林道.jpg

八女市星野村は、山合いに開けた村。

その名の通り星の美しさで村おこしを行っていて、高台に九州最大の天体望遠鏡を備えた星の文化館などの施設をそろえた「星のふるさと公園」がある。

「星の温泉館」で入浴、雨なのでテントはあきらめ駐車場で車中泊。

夜明け前に目を覚ますと、満天の星が空を埋め尽くしていた。よしよし。

20181117星野村.jpg

夜明けを期して出発、星野村最奥、大分県境の上郷地区から鈴ノ耳納に向け林道に入る。

20181117山村.jpg

上郷地区の案内図を見るとカラ迫岳(1,006m)や、熊渡山(960m)は書かれているが、鈴ノ耳納(931m)はない。

地元でもあまり親しまれていない山なのだろうか。。

20181117上郷地区地図.jpg

地図を確かめ、昨日通行止めで引き返した林道の分岐部分が、鈴ノ耳納の東側の尾根末端だとわかったので、ここから取り付く。

20181117鈴ノ耳納取付き点.jpg

最初はスギの植林、上部はブッシュもや倒木も多いが、岐阜県の道なき山で山修行をしている身にはさほどでもない。

かすかな踏み跡とともに、赤テープも出てくる。

ここは、ルートファインディング時に付けたものを、そのまま残置のパターンみたい。

そのうち、静かな樹林の中に、チリ、チリという音が… 

鈴じゃなくて、鳥の声か。。

20181117鈴ノ耳納登山.jpg

取り付きから約30分で、四等三角点のある鈴ノ耳納山頂に到着。

しっかりした個人制作の山名標識もあるのがうれしい。

珍名の山ハンター、至福のひと時。

20181117鈴ノ耳納山頂.jpg

山頂からしばらく先に進むと、いきなり大規模な伐採地に出る。

展望は得られない山と覚悟していたけれど、幸か不幸か有明海方面まで眺めることができた。

20181117鈴ノ耳納からの眺め.jpg

結局、実登しても山名の由来についての手掛かりは得られずじまい。

それでも、珍名の山のおかげで、星野村という美しい山里に行けてよかった。

(たぶん、向かって右端の山が鈴ノ耳納らしい)

帰ってから、調べてみると、

・山頂にある四等三角点の基準点名も「鈴ノ耳納」

・「角川日本地名大辞典」によると、「鈴ノ耳納は八女郡星野村東部にある山で標高は931.1m。山頂付近は比較的なだらかな山容をなす。山名はかって山伏が住み、付近一帯に山伏のならす鈴の音が響いたので鈴の耳納となったと言う説や、家畜の飼料であるカヤが豊富で、秋になると一面ススキの原となるところから、ススキの耳納と称し、転訛してすずの耳納となったとする説がある。今ではヒノキ林である。」とある。

 同書は、山名由来のうち前半の鈴のことしか由来が記されていない。

・「耳納」に関しては、この山の北方に、久留米市のある筑後平野の南に接して「耳納山地」がある。

 ここにある耳納山(みのうさん:368m)には、牛鬼の耳を山に収めたという伝説があるという。

 ただし、耳納山地は、水縄山地とも書き、山地北麓の水縄断層(みのうだんそう)によって形成されたとされる。

 水縄は、「みずなわ」と呼んで、水平を出すための糸とか、土地を図る張り糸といった意味があるらしい。

 あるいは、「耳納」「水縄」は、「みのう」という音に当て字をしただけかもしれないとも思われてくる。

・上記の「耳納山地」は狭義のもので、広義には、御前岳・釈迦岳など津江山地も含めるとされる。(↓地図クリックで拡大)

・また、国土地理院のHP「福岡県の主な山岳標高」では、読みを「すずのみのう」ではなく、「すずのみの」としている。

 

調べれば調べるほど、もやもやしてくる、これこそ「わけのわからない系」珍名の山の本領発揮でありましょう。

 

| ぼっち | 珍名の山 | 23:24 | comments(0) | trackbacks(0) | にほんブログ村 アウトドアブログへ←アウトドアブログのランキングです クリックよろしく!









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