WALK あばうと 日本4,000山

「新日本山岳誌」掲載の約4000山が修行の地。 めざせ山仙人!
<< 縦走!栂海新道(3)―極上の縦走路 | main | 山修行の日々(その5)―低酸素トレーニング >>
縦走!栂海新道(4)―極限の縦走路
 18日、4時半。
栂海小屋の外に出ると、夜明け前の空は、不思議な輝きに包まれている。
間近に雨飾山。そして、遠く高妻・乙妻山に戸隠連山(画像)。
さあて、腹を据えて、標高1,593mから海抜0mまで歩きはじめよう。
230718栂海山荘の夜明け
先行の登山記録を拝見すると、この先は暑いとか大変といった漠然とした記載が多い。
しかし、日本4,000山を巡る以上、すべての山に敬意をもって歩きたい。

実際下ってみると、やっぱり「大変」が先に立つ。
栂海小屋のある犬ヶ岳(1,593m)から白鳥小屋のある白鳥岳(1,286.9m)の間に、
黄連山、菊石山、下駒ヶ岳など、200〜300mのアップダウンが5つくらい。
目を楽しませる花はなく、風も絶えて、灌木しかない尾根道は照りつけられる。

230818栂海新道から剣岳わずかの慰めは、遠く顔を出した剱岳。

ここでYaさんがラジオを取り出したら、ちょうどなでしこジャパンの決勝戦。
PK戦そして優勝! なでしこたちの頑張りに、がぜん奮起。

へたり顔で休憩する登山者に会うたびに、なでしこジャパンの試合を実況する、Yaさん。
みんな、おお! と元気になっていた。
(こんな山奥まで元気をくれるなんて、スポーツの力ってすごいなあ。。)

ぼろぼろになりながら、白鳥小屋に到着。
山頂は、爽やかな風が絶え間なく吹き。熱射病手前の体が、冷やされる。
そして振り返ると、朝日岳からの長大な、縦走路。
(個人的には、ここまでが最もきつかったデス。)
230718白鳥山から栂海新道
いよいよ後半。
標高は1,000mを切ったけど、ブナ林に守られている間、体感温度はそんなには上がらない。
最後のシキ割の水場をめざし、セミ鳴く樹林帯をジグザグに降りていく。
ここでも、さわがに会の方が除草作業中。御年73歳とか。とてもそうは見えない。
ぼっちも、70歳を越えて、登山道の整備なんかしていられたらいいなあ。。

最後の水場を過ぎたら、さすがに日本海にたどり着くことだけで頭がいっぱいに。
山姥伝説があるという金時坂を急降下すると、坂田峠。
かつて、海沿いの難所親不知のエスケープルートが通っていた場所だという。
峠まで、林道が来ていて、ここまでタクシーを呼び、最後の2時間半を省くことができる。
でも、やはり自分の脚で海まで行きたいね。

ブナ林は細い2次林となり、一気に体感温度が上昇。
アップダウンを繰り返しながら最後の三角点尻高山に到着。

木陰で一服しながら、ここまでいくつの山を通ったのか地図で確認。(△は三角点あり)
イブリ山、△朝日岳、長栂山、△黒岩山、△サワガニ山、△犬ヶ岳、黄連山、△菊石山、下駒ヶ岳、△白鳥山、△尻高山…さすが縦走、よく稼げたものだなあ。。

230718入道山天然杉が混じりだし、そのうちに植林帯に。
もう一度林道を横切り、ここも古い二本松峠を過ぎて、登り返すと入道山。
まだまだ登り返しが続き、Gan先輩とYaさんが先に行って、とおっしゃるので、最後をめざし杉林を駈け降りる。
脱走兵のように走る。



国道の騒音が近付いて、ぽんと、親不知観光ホテルの前に出る。
芭蕉と曾良のコンクリート像のそばに愛車奥地君。
よく無事に待っててくれたね。

230718親不知国道から海岸までの長い階段を下りて、うち出る日本海。
マメのできかけた脚を海に浸し、波に洗われるままにする。
うーん、これかあ。。。

いろんな感謝でいっぱい。
同行いただいたGan先輩、Yaさん、さわがに山岳会の皆さん、家族、そして生きてること自体にも。

「海まではパス」とおっしゃった、Gan先輩とYaさんに日本海の石を土産にして、長い縦走を終えたのでありました。
(おしまい)

<登山記録:「お山の資料室」>←クリック!

| ぼっち | 縦走主義でいこう! | 07:08 | comments(0) | trackbacks(1) | にほんブログ村 アウトドアブログへ
にほんブログ村←アウトドアブログのランキングです クリックよろしく!









トラックバック機能は終了しました。
収納・片付け・お部屋のリニューアル・おしゃれな家具のご紹介
ハイセンスな輸入家具といえばIKEA(イケア)ですね。お客さまにぴったりのリフレッシュプランをご案内いたします。
| Perfect Housewife | 2011/07/23 10:27 AM |
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< March 2024 >>
+ SELECTED ENTRIES