WALK あばうと 日本4,000山

「新日本山岳誌」掲載の約4000山が修行の地。 めざせ山仙人!
高知県一等三角点の山巡り(2)―源氏ヶ駄場(1,403m)

4日の宿天狗荘は、四国カルストの東部、天狗高原にある一軒宿。

高知・愛媛県境にある四国カルストは、標高約1,400m、東西の幅は約25劼發竜模がある日本有数のカルスト台地。

東の天狗高原から、西の大野ヶ原まで、なだらかな山肌が草原やススキの原になっていて、放牧がおこなわれている。

そのため、陰影濃い四国の山々の中にあって、信州の高原のような光景が展開する。

 

山また山の果てにある高原なので、周辺に人家がほとんどなく、星の観測にも最適。

天狗荘では、星や月の観測会を開いてくれ、口コミなのか外国人のお客さんも多数参加。

スマホのレンズに穴の開いたペットボトルのキャップを付け、天体望遠鏡に接写してこんな画像も撮らせてくれた。

月の落ちた後、夜明け前の星空も感動的でありました。

夜明けもまた素晴らしい。昨日登った不入山が、雲の上にりりしく浮かぶ。

201901005源氏ヶ駄馬1.jpg

天狗荘を後に、向かったのは、珍名の山、源氏ヶ駄場(1,403m)。

「源氏ヶ駄場に行く」と言っても、何のことやらな、「わけの分からない系」珍名の山と言えましょう。

このような珍名の山訪問のお約束は「調べすぎないこと」。

201901005源氏ヶ駄馬2.jpg

カルストを抜けるひと筋の道路。

牛がのんびり草を食べ、空はどこまでも青い。

この先にある、源氏ヶ駄場は、さてどんな山なんだろう。。

201901005源氏ヶ駄馬3.jpg

かつての番所跡のある地芳峠を越えると、大野ヶ原側に出る。

源氏ヶ駄場はいくつかあるピークの最高点らしい。

201901005源氏ヶ駄馬4.jpg

「源氏ヶ駄場頂上へ」という標識に従っていくと、駐車場に出る。

立派な解説版には「源氏ヶ駄場では、たくさんの石灰岩が羊の群れのように見える地形をカレンフェルトという地形が見られます。このように白い石灰岩が広がる風景を、源平の戦いの際に平家の落ち武者が源氏の白馬と見間違って退去したことが『源氏ヶ駄場』の地名の由来と伝わります。」とある。

それなら、「場」ではなく「馬」かなとも思うけど、「駄馬」じゃおかしいし、解説を読んで余計に分からなくなってしまった。

とりあえず、徒歩400mで山頂らしいので、山頂をめざすことにする。

アザミやフウロ、アキノキリンソウなどの咲く道は、登山というより、高原逍遥の気分。

201901005源氏ヶ駄馬5.jpg

いったん舗装の道に出たところに大きな「源氏ヶ駄場」の看板。

山頂というより、この広い斜面を駄場と呼ぶのかな。。

201901005源氏ヶ駄馬6.jpg

弘法大師像のある石の祠の脇に一等三角点はあった。

201901005源氏ヶ駄馬7.jpg

大野ヶ原で一番高い山頂、しかも秋晴れなので、石鎚山から剣山まで四国山地のほとんどの山が展望できる。

この展望のおかげか、「四国百名山」になっていて、高知県に19しかない貴重な一等三角点。

徒歩400m山にしては、ずいぶんお値打ちな山でありました。

201901005源氏ヶ駄馬8.jpg

帰ってから、この不思議な山名について、調べてみた。

・愛媛県から、高知県にかけて「駄場」「駄馬」という地名が多く、これは山の傾斜した平滑地に付けられる地名であるとのこと。

 上駄場・中駄場・下駄場(御槇)、大駄馬・小駄馬(黒尊)、欅ノ駄馬(滑床)、篠駄馬(薬師谷)、藤治ガ駄馬(大超寺奥)、藤ガ駄馬(一本松正木)、栗ガ駄馬・ケジガ駄馬・蜂ガ駄馬(大道)、白猪ノ駄馬(黒尊)、池ノ駄馬(御槇)、寺ノ駄馬(大久保)、淡路屋駄馬(黒尊源流)など(「愛媛県史」より)。

・源平の戦いの際に平氏の残党が白い石灰岩を源氏の白馬と見間違って退去した伝説を持つカレンフェルトの傾斜地が「源氏ヶ駄場」と呼ばれ、その斜面のある山も、同名で呼ばれるようになった、といったところだろうか。

・ちなみに、一等三角点の基準点名は「薊野峰」。アザミ咲くこの頂きにふさわしい名前。

 二つ西の1,295mピークの三等三角点の基準点名が「源氏駄場」。

 いくつかのピークの連なる傾斜地を持つ山体全体が「源氏ヶ駄場」ということなんでしょう。

 

<登山記録> (―:車、…:徒歩)

2019年10月5日(土) 快晴

天狗高原天狗荘7:50―源氏ヶ駄場駐車場8:20…源氏ヶ駄馬山頂8:45~8:55…駐車場9:10―(高知市へ)

 

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雪と桜の日ークラソ明神(1.023m)

クラソ明神は、長良川の支流神崎川と、そのまた支流の円原川にはさまれ、山県市美山町と関市板取地区にまたがる。

2万5千分の1地形図には、標高1,023m三角点の表示だけで、山名は記されていないけれど、ぼっちのバイブル日本山岳会編「新日本山岳誌」によれば、旧美山町ではクラソ明神、旧板取村ではオオボラ明神と呼ばれてきた。

すなわち、「山」も「岳」も付かない「わけの分からない系」珍名の山と言えましょう。

同書には、「岐阜市や大垣市から北方に、この山のピラミダルな山姿を望見することができる。」とあるので、「岐阜百名山」勝手に選定委員としては、「ぎふ百山」「続ぎふ百山」以外の、登山道のないヤブ山ながら、候補リストに入れ、登ってみることに。

 

登山口というか取付点になるのは、神崎川沿いの最奥の白岩集落か、円原川沿い最奥の万所(まんどころ)集落。

今回は、名前のない三角点調査でなじみになった円原川側から取り付くことに。

円原川は、途中まで涸れた川筋から、ふたたび泉のように伏流水が湧き出る名水の川。

川筋には、人の気配が消えそうな古い集落が残されている。

20190331円原川湧水.jpg

万所集落へ向かう途中、手前の三尾谷に入り込んでしまったら、古い石積みや、南無阿弥陀仏の石碑などとともに、「首塚」という小さな塚があった。

かつて落武者が討たれた場所だったりするのだろうか。。

20190331首塚.jpg

ようやく、常住者はいなそうな万所集落にたどり着き、万所林道に入る。

すれ違いの難しそうな林道をうねうね行くと、林道終点直前でいきなり崖崩れ (ToT)ヤラレタ

Uターンする場所もないので、首が痛くなるくらい後方確認をしながら長々バックし、ようやく見つけた空き地に駐車。

ふう、落っこちなくて良かった。。

20190331行き止まり.jpg

万所林道終点から先にも林道は伸びていて、道越しにクラソ明神の山容が見える。

こちらの方向からは、とても「ピラミダル」とは見えない。

山県市、関市境界の名もなき峠に出る。

ここにも「山神神社」と記された小さな石碑と、江戸末:嘉永二年の年号の刻まれた大きな「南無阿弥陀仏」の石碑があり、峠を経て、白岩・万所集落と板取側との往来が、日常的にあったことがしのばれる。

ここからはじまる尾根に取り付く。

尾根筋両脇に、地形図にない新しい林道が開かれていたけど、様子が分からないので往路はとりあえず尾根通しに進む。

20190331峠.jpg

結果、板取側の林道が、途中で尾根を横切っていたので、それをたどることもできた。

登山中はずっと樹林で展望がきかず、唯一斜面の皆伐された部分だけ、南側の展望が得られた。

見えたのは、この前三角点調査で登った円原ピーク(871m)や、北山(925m)など、地味な山ばかり。

20190331登山路1.jpg

進路となる尾根は、北西→南西→北西と方向を変えるが、クラソ明神のピーク方向が見えるので、ルートは取りやすい。

南西からふたたび北西に方向を変えるあたりで、スギの植林帯から、伐採後のブナなど落葉樹中心の二次林となる。

ササの種類が変わったのだろう、膝下だったヤブが、頭の高さくらいになり、密度も濃くなる。

20190331登山路2.jpg

尾根が狭く・急登になるあたりで、空模様があやしくなり、にわかに雪が舞いだす。

踏み跡はかすかで、踏ん張りながら泳ぐように進む。

悪天のヤブ漕ぎも想定して、お古の雨合羽を持参し、雨用の手袋を用意しておいてよかった。。

20190331登山路3.jpg

登山開始から約3時間でクラソ明神の山頂に立つ。空はあっけなく光を取り戻す。

三角点周りが刈り払われている以外、山名表示はなく、展望もほとんどなし。

ぼっち地元の山の会は、オリエンテーリングのように、地図と実際の地形を読み、ヤブや雪をものともせず三角点に到達することを最終目的とする傾向がある。

ぼっち的には、それだけじゃなく、眺望や、個性ある自然、その山のいわれなど、「何かごほうび」がほしくなる。

クラソ明神の場合、珍名の山制覇という、ごほうびがあるので、満足であります。

20190331クラソ明神山頂.jpg

帰路は、視界がきかず、尾根の方角が変化するのに目安となる目標物が見えないので、2度、ルートを見失う。

特に山頂から往路と白岩集落へのルートと分岐する小ピークでは、白岩方向の方が踏み跡がはっきりしているので、思わず入り込んでしまう。

地図が濡れるのを避けたくてGPSだけで進もうとしたことと、目印の赤テープの付け方が少なかったことが原因。横着はいけない。

結局往路と同じ3時間ほどかけて、愛車奥地君の待つ林道に到着。

往路はっきり見えた山容も、雪の中。

20190331クラソ明神帰路.jpg

帰り道、雪でぐっしょり濡れたヤブ漕ぎの疲れを解きほぐすため、本巣市根尾に出て「うすずみ温泉」でひと息。

ついでに、推定樹齢1500年・日本三大巨桜と呼ばれる淡墨桜に、久し振りに会いに行く。

まだ2分咲きながら、夕暮れの中、人の気配もまばらで、ゆっくり老桜と話しができてよかった。

20190331薄墨桜.jpg

根尾の里は桜が多い。

一気に春を迎えた桜の梢越しに、今日もまた新雪の積もったらしい能郷白山が遠望できた。

20190331根尾.jpg

<登山記録> (―:車、…:徒歩)  (↓地図クリックで拡大)

2019年3月31日(日) 曇時々晴れ間と雪 単独行

自宅4:30ー山県市美山町万所集落7:40―万所林道終点前(駐車)8:10…峠8:35…クラソ明神山頂11:15〜11:35…峠14:00…駐車地点14:20―(うすずみの湯入湯)―淡墨桜16:50―(帰路)

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飛騨の山岳探訪(5)―珍名の山ゾウゾウ山(952m)

飛騨・越中国境は、珍名の山の宝庫。

オゾウゾ山をはじめ、タカンボウ山、マルツンボリ山、ソウレ山、ソンボ山、赤摩木古(アカマッコ)山など、独特の響きを持つ山々が、珍名の山ハンターぼっちを誘惑する。

その中でも、ゾウゾウ山(952m)は、ガラガラ山、ポンポン山、ケンケン山、ゴロゴロ岳、ガクガク山と並ぶ、オノマトベ(擬声語)系の珍名の山として、なんとしても外せない。

ということで、オゾウゾ山下山後、いそいそと移動 (ロ..ロ)/オウオウ

 

ゾウゾウ山は、白川村の中心部飯島地区の西側に接し、集落と山裾の間に東海北陸自動車道が走っている。

夏場は林道が山頂直下まで通じているけれど、残雪期は、東海北陸自動車道西側(下り車線)に並行する道路が取付点になる。

白川郷P.A.への業務用車の連絡路らしく、一般車・人は出入禁止のP.A.入口まで除雪してあった。

そこに愛車奥地君を待たせて、北へしばらく進むと、オゾウゾ山へ最短で直登する尾根がある。

20190319取付き点概況.jpg

地形図には出ていない、取水されている小さな谷川の斜面から尾根に至る斜面に取り付く。

20190319取付き点.jpg

雪もなく、わさわさチシマザサの繁る広い急斜面を、植林帯との境界あたりの比較的薄い場所を探して登る。

しばらくして、ササはまばらになり、ブナの斜面となる。

赤テープもいくつか残されている。山馬鹿珍名の山ハンター以外にも、登る人あるんだなあ。。

20190319ゾウゾウ山1.jpg

標高850mのあたりで、ブナの下にふたたびヤブが深くなるけど、残雪をたどって歩けて助かる。

しだいに尾根らしい地形が明確になってくる。

20190319ゾウゾウ山2.jpg

展望も、次第に開けて、白川郷の向こうに、帰雲山や、飛騨山地の最高峰猿ヶ馬場山が見えてくる。

20190319ゾウゾウ山3.jpg

さらに、少し北には、籾糠山のどっしりした山容も。

20190319籾糠山.jpg

これまで北に向かっていた急な尾根は、標高900mあたりでなだらかになり、西へと方向を変える。

20190319ゾウゾウ山山頂部.jpg

取付きから2時間弱でゾウゾウ山山頂に到達。しっかりした山名看板があるのもうれしい。

珍名の山ハンター至福のひととき。

20190319ゾウゾウ山山頂.jpg

山頂じしんには樹木はないけど、周りが落葉したブナに囲まれているので、展望はオゾウゾ山にはかなわない。

しかし、三方崩山など、オゾウゾ山では見えなかった山がいくつも見られて登りがいはあった。

 

ちょっと待てよ?

先日登った、烏帽子岳は、長丁場だった割に、オゾウゾ山やゾウゾウ山で感じた、手ごたえは得られなかった。

再度調査しようかと思ったけど、逆に言えば、再度調査しない限り、山の佳さを見出しかねたということ。

ぼっちの隠れ愛読書である、「人生がときめく片づけの魔法」で、こんまりさんがおっしゃるように、「ときめき」のない山をやたらストックしちゃいけなんだ。

登らせていただいてありがとうとお礼を言って、候補から外れてもらうのも必要なんだな。。

20190319三方崩山.jpg

約1時間で下山、オフシーズンの平日だから久し振りに白川郷に立ち寄ってみる。

村はずれで、合掌造りの家越しに、残雪の三方崩山が見える。

岐阜県らしい山岳風景であります。

20190319白川郷から三方崩山.jpg

<登山記録> (―:車、…:徒歩) (↓地図クリックで拡大)

2019年3月19日(火) 曇 単独行

(小白川集落)13:00―白川村飯島地区・白川郷P.A.の外(駐車)13:30…取付き点13:50…ゾウゾウ山山頂15:40〜15:50…取付き点16:50…駐車地点16:55―(しらみずの湯入湯後帰路)

 

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日本百名山霧ケ峰車山と珍名の山ガボッチョ

2月9日(土)10日(日)は、大坐小屋をベースに恒例の冬季小合宿(屋根の雪下ろし付き)。

メンバーはベテランSさん、Hさんと、新人のN君。

20190209雪下ろし.jpg

10日晴。今期の雪上訓練は、霧ケ峰方面。

まずは、登山を始めて3年目の20代のN君のために、日本百名山霧ケ峰の最高峰車山(1,925m)をめざす。

冬でも除雪ばっちりの車山肩(約1,800m)の駐車場から、山頂の気象レーダードームをめざして壺脚で直登。

20190210車山.jpg

林道を経由する通常コースと合流すると、にぎやかになって、登山口から40分ほどで山頂へ。

反対側を見ると、山頂直下まで車山高原スキー場のリフトがつながっているのが見える。

日本百名山8山目のN君によると「最も簡単に登れる日本百名山」なんだそうであります。

20190210車山山頂.jpg

全員で記念撮影。うれしそうなN君を見ていると「初心忘れるべからず」という言葉を思い出す。

20190210車山山頂2.jpg

車山山頂からは、八ヶ岳と赤石山脈の間に富士山が顔をのぞかせる。

20190210車山からの展望.jpg

今回、ベテランSさん、Hさん向けに用意した山は、一昨年の夏に登って感動した珍名かつ絶景の山ガボッチョ

車山肩の駐車場からだと、南側に見下ろす山ひだの一つという感じで、登山対象とは思えないかも。

その、忘れ去られた感が、山馬鹿にはたまらない。

20190210ガボッチョ遠望.jpg

前回6月には、「池のくるみ(踊場湿原)」側から登った。

今回は、車山肩の少し白樺湖寄りになる富士見台(約1,710m)の駐車場から取り付く。

2名ほどの足跡が先行している。

20190210ガボッチョ入口.jpg

富士見台からいったん標高1,600mあたりまで大下りした後、ガボッチョとカシガリ山を結ぶ稜線の鞍部あたりに登り返し、稜線を詰める。

暖冬のせいか、わかんやスノーシューを付けるほどの積雪もなく、枯野を気ままに進む。

20190210富士見台.jpg

振り返ると、カヤトの原の向こうに八ヶ岳連峰の全容が。

「八ヶ岳は、たくさんの山の集まった山域全体を言うんだよ。最高峰の赤岳だけ登っておしまいじゃないんだよ」

なんて、山馬鹿ぼっちは説明するけど、N君にどこまで伝わったかな。。

「とんがった阿弥陀岳も魅力的」って言ってたから、きっと分かってくれたよね。

20190210八ヶ岳.jpg

1時間足らずでガボッチョ山頂(1,681m)に到着。

三角点はなく、山名標識の上に先行者が作った雪ダルマ(高崎のだるま弁当を使用と推測)がちょこんと載っておりました。

背後には、車山の斜面がおおらかに展開。

 

日本百名山霧ケ峰も、八ヶ岳と同様、最高峰の車山を登っただけで「制覇」なんていう性格の山域ではない。

古い火山群である車山やガボッチョなど多くの峰々、それを人間がカヤト(萱場)として使用してきた草原風景、そして八島湿原や池のくるみなど湿原などを全体的に味わってこそ、霧ケ峰を訪れたといえるのでは。

20190210ガボッチョ頂上.jpg

ガボッチョ山頂からの大展望。

富士山が八ヶ岳と赤石山脈のちょうど中間におさまって、車山山頂からの展望よりもっとおおらか。

「2013年4月、草原再生のため池のくるみ周辺の10haを焼く予定が、延焼で153haも焼いちまった」おかげで、すこぶる展望のよくなった一帯も、だいぶん草の丈が高くなってきた。

この大絶景を味わいたい方は、お早めにお越しになるのが良いようです (ロ。ロ)/

20190210ガボッチョ展望.jpg

<登山記録> (―:車、…:徒歩)

2019年2月9日(土) 曇時々雪

―長野I.C.ー(買い出し)―戸隠(昼食後奥社でスノーシュー、わかん訓練)―大坐小屋(雪下ろし後、ブイヤベースの宴会)

10日(日) 諏訪は晴時々曇

大坐小屋8:20―長野I.C.ー諏訪I.C.ー車山肩(駐車)11:20…車山山頂12:00〜12:30…車山肩13:00―富士見台(駐車)13:15…ガボッチョ山頂13:55〜14:15…富士見台15:30―下諏訪温泉(片倉館入湯)―帰路

<メモ>

・今回のガボッチョのルートは、富士見台の駐車場から、国土地理院2万5千分の1地形図の破線のルートで下る。

 1,600mの最低部からは、地形図には表示がなく、ガボッチョ〜カシガリ山の稜線鞍部から適当に取りつく。

・積雪期、時間が許せば車山からガボッチョをつなぐのも楽しそう。

 

| ぼっち | 珍名の山 | 14:29 | comments(0) | trackbacks(0) | にほんブログ村 アウトドアブログへ←アウトドアブログのランキングです クリックよろしく!
「即物系」珍名の山―グライダー山(640m)

福岡県の珍名の山めぐり第2弾は、「グライダー山」。

「物の名前」+「山・岳」という「即物系」珍名の山と言えましょう。

即物系珍名の山の場合、「物の名前」と「山・岳」にギャップがあるほど、珍名度が高くなる。

「手拭い」「電柱」ほどのギャップ感はないけれど、「グライダー」は、ロマンを感じていいな。。

 

山頂に三角点はなく、2万5千分の1地形図にその名はないものの、Google Mapにはしっかり載っている。

筑後平野の南側に立ち上がる耳納山地の連山のひとつで、標高はおおよそ640m。

星野村を後に、それでは、行ってみるとしましょう (ロ。ロ)/オウ

県道798号線から、「耳納スカイライン」とも呼ばれる、林道耳納線に入る。

20181117道標.jpg

カーナビゲーションにも、グライダー山はあって、発心山(697m)の手前の小ピークがそれらしい。

林道側から見ると、もっさりした茂みの小山。

ササがびっしり覆った斜面に踏み跡があった。

20181117グライダー山.jpg

通常のヤブの中に、ノイバラが混じるといういやらしいヤブ漕ぎをしばし。

いきなり、ヤブが途切れて、広い空が広がる。

20181117藪から出る.jpg

おお! これがグライダー山か。

筑後平野に向けて大きく展望が開け、風が吹き上げている。

離陸用のマットが敷かれ、空に飛び立つにはいかにも格好の場所。

20181117グライダー山山頂.jpg

頂きには「グライダー日本記録樹立之地」という石碑が建てられている。

裏側の銘文を読むと、昭和16年2月7日、滞空時間13時間41分、という記録を打ち立てたとある。

パイロットは19歳の川辺忠夫、2月の寒空に、13時間あまりも滞空するのは相当な気力がいったことだろうな。。

 

よく見ると、山頂から東の発心山方向に向けて遊歩道があった。

20181117グライダー山石碑.jpg

グライダー山を下山、次の目的地、佐賀県の天山に向かおうと、久留米市側に県道を下りかけたら、山の斜面に白い花が一面咲いていた。天然記念物「長岩山のサザンカ自生地」だそう。

庭木となるサザンカが、これだけ見事に自生しているのを目にするのは初めて。

珍名の山ハントだけでなく、展望も花盛りも楽しめて、お得感たっぷりでありました。

20181117山茶花.jpg

<余談>

帰ってから、グライダー山について調べていたら、Wikipediaに、グライダー滞空記録日本記録を樹立した川辺忠夫氏について、きわめて詳細な解説が載っていた

操縦士として極めて優秀だったばかりでなく、戦後昭和35年(1960年)には、バッティングマシーンの開発にもあたったという。

異能の人というのはあるもんですな。。

 

| ぼっち | 珍名の山 | 21:11 | comments(0) | trackbacks(0) | にほんブログ村 アウトドアブログへ←アウトドアブログのランキングです クリックよろしく!
「わけのわからない系」珍名の山―鈴ノ耳納(931m)

せっかく九州まで遠出したので、「珍名の山ハンター」ぼっちとしては、九州の珍名の山を土産にしたいところ。

御前岳・釈迦岳の周りを見回したところ、ありました、「鈴ノ耳納」。

御前岳の北西約7.5辧八女市星野村にあって、国土地理院の2万5千分の1地形図にも載っている。

地図を離れてこの文字の並びを見たら、山の名前だとは想像もつかないはず。

珍名の山ハンター長年の経験を活かして分類すると、珍名の山は、

「人骨山・位牌山・カルト山」などの「おどろおどろし系」

「ガラガラ山・ケンケン山・ゴロゴロ岳」などの「オノマトベ(擬声語)系」

「電柱山・設計山・手ぬぐい山」などの「即物系」になどに分けられる。

そして、「鈴ノ耳納」は「ガボッチョ、ゴンニャク、ロクロ天井」などとともに、山も岳も付かない「わけのわからない系」に分類されましょう。

 

まず「鈴の耳」とは何か、「耳を納める」とはどんなことか、文字面だけ眺めていても、まったく見当がつかない。

ただし、珍名の山めぐりのお約束は「事前に調べすぎないこと」。

釈迦岳を下山し、妄想を膨らませながら、いざ訪問 (ロ。ロ)/オウ 

 

と意気込んで林道を進んだところ、鈴ノ耳納の取り付き点直前でいきなり林道が通行止め (ToT)オウ

小雨模様の夕暮れ迫る16:30だし、今日は下見ということで、麓の星野村まで撤退。

20181116鈴ノ耳納林道.jpg

八女市星野村は、山合いに開けた村。

その名の通り星の美しさで村おこしを行っていて、高台に九州最大の天体望遠鏡を備えた星の文化館などの施設をそろえた「星のふるさと公園」がある。

「星の温泉館」で入浴、雨なのでテントはあきらめ駐車場で車中泊。

夜明け前に目を覚ますと、満天の星が空を埋め尽くしていた。よしよし。

20181117星野村.jpg

夜明けを期して出発、星野村最奥、大分県境の上郷地区から鈴ノ耳納に向け林道に入る。

20181117山村.jpg

上郷地区の案内図を見るとカラ迫岳(1,006m)や、熊渡山(960m)は書かれているが、鈴ノ耳納(931m)はない。

地元でもあまり親しまれていない山なのだろうか。。

20181117上郷地区地図.jpg

地図を確かめ、昨日通行止めで引き返した林道の分岐部分が、鈴ノ耳納の東側の尾根末端だとわかったので、ここから取り付く。

20181117鈴ノ耳納取付き点.jpg

最初はスギの植林、上部はブッシュもや倒木も多いが、岐阜県の道なき山で山修行をしている身にはさほどでもない。

かすかな踏み跡とともに、赤テープも出てくる。

ここは、ルートファインディング時に付けたものを、そのまま残置のパターンみたい。

そのうち、静かな樹林の中に、チリ、チリという音が… 

鈴じゃなくて、鳥の声か。。

20181117鈴ノ耳納登山.jpg

取り付きから約30分で、四等三角点のある鈴ノ耳納山頂に到着。

しっかりした個人制作の山名標識もあるのがうれしい。

珍名の山ハンター、至福のひと時。

20181117鈴ノ耳納山頂.jpg

山頂からしばらく先に進むと、いきなり大規模な伐採地に出る。

展望は得られない山と覚悟していたけれど、幸か不幸か有明海方面まで眺めることができた。

20181117鈴ノ耳納からの眺め.jpg

結局、実登しても山名の由来についての手掛かりは得られずじまい。

それでも、珍名の山のおかげで、星野村という美しい山里に行けてよかった。

(たぶん、向かって右端の山が鈴ノ耳納らしい)

帰ってから、調べてみると、

・山頂にある四等三角点の基準点名も「鈴ノ耳納」

・「角川日本地名大辞典」によると、「鈴ノ耳納は八女郡星野村東部にある山で標高は931.1m。山頂付近は比較的なだらかな山容をなす。山名はかって山伏が住み、付近一帯に山伏のならす鈴の音が響いたので鈴の耳納となったと言う説や、家畜の飼料であるカヤが豊富で、秋になると一面ススキの原となるところから、ススキの耳納と称し、転訛してすずの耳納となったとする説がある。今ではヒノキ林である。」とある。

 同書は、山名由来のうち前半の鈴のことしか由来が記されていない。

・「耳納」に関しては、この山の北方に、久留米市のある筑後平野の南に接して「耳納山地」がある。

 ここにある耳納山(みのうさん:368m)には、牛鬼の耳を山に収めたという伝説があるという。

 ただし、耳納山地は、水縄山地とも書き、山地北麓の水縄断層(みのうだんそう)によって形成されたとされる。

 水縄は、「みずなわ」と呼んで、水平を出すための糸とか、土地を図る張り糸といった意味があるらしい。

 あるいは、「耳納」「水縄」は、「みのう」という音に当て字をしただけかもしれないとも思われてくる。

・上記の「耳納山地」は狭義のもので、広義には、御前岳・釈迦岳など津江山地も含めるとされる。(↓地図クリックで拡大)

・また、国土地理院のHP「福岡県の主な山岳標高」では、読みを「すずのみのう」ではなく、「すずのみの」としている。

 

調べれば調べるほど、もやもやしてくる、これこそ「わけのわからない系」珍名の山の本領発揮でありましょう。

 

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日本最南端かつ最西端の珍名の山―ぶざま岳(321m)

石垣島で登りたかったもうひとつの山が、珍名の「ぶざま岳」。

2万5千分の1地形図にもしっかり掲載されている標高321.2mの山であります。(↓画像クリックで拡大)

ちなみに、地形図で確認した限り、日本最南端かつ最西端に位置する先島諸島で、ぶざま岳より南や西に珍名の山はない(注1)

つまりぶざま岳は、「日本最南端・最西端の珍名の山」ということになる。

日本語の標準語(注2)でとらえると、「どんなぶざま(無様)な山なんだろう」と、想像たくましくしてしまう。

ただし、石垣島の言葉で「ブザーマ」は「尾」を意味し、「ブザーマダキ」は、於茂登山系の西端に位置することから名付けられたんだという。

実際のぶざま岳が、ぶざま(無様)な山かどうか、まずは観察。

石垣島を代表する景勝地・川平湾側から於茂登山系の山々を眺めてみる。

画像の山並みの右端のピークがぶざま岳、中央が川平ウフ岳(402m)、その背後に最高峰の於茂登岳(526m)、左手は桴海於茂登岳(477m)。特にぶざま岳が不格好だとかいうことはない。

ちなみに、桴海於茂登岳は、白保側から見ると世界最大のエイ:マンタに似ていることから「マンタ山」とも愛称される。

ウフ岳とかマンタ山も珍名ぽいけど、ぶざま岳の方が南かつ西にあるし、インパクトの強さも半端ない。

しかも、川平湾を見下ろす「川平湾絶景テラス」というポイントがあるんだという。これは実登が楽しみ。

2万五千分の1地形図には、ぶざま岳山頂に至る道が明確に記されている。

ただし、登頂前日の8日、暗くなりかけてから下見をした限り、舗装が尽きたところで草むらの中に道は消えていた。

GPSで確認する限り、どう考えてもここしかないんだけど。。

 

翌9日、帰りの航空機の出発時刻を気にしながら、早朝出発。

ただし、本州最西端の珍名の山は、夜明けが1時間も遅い。

ルートファインディングのため明るくなるのを待っていたら6時半近くなってしまった。

まずは、思い切って草むらの中に突入。

20181009登山口.jpg

背丈ほどの夏草をしばらくかき分け樹林帯に入ると、踏み跡がたどれ、右手にはリュウキュウイノシシ除けの柵が続く。

クワズイモの大きな葉が被さって、いきなりジャングルの中に放り出された気分。

20181009登山道1.jpg

倒木をまたぎながら進むと、イノシシ除けのゲートに出る。

ターザンかジュラシックパークのロケができそうだな。。

20181009猪柵.jpg

しばらく進むと、かえって倒木は少なくなり、道は、明らかに石で覆ってある。

かつては作業道として使われたんだろうか(注3)

20181009登山道2.jpg

登山口から1時間ほどのちょっとした小平地の左手にテープの目印がある。

よく見ると明確な踏み跡が分かれていて、「川平湾絶景テラス」への分岐に違いない。

20181009展望岩分岐.jpg

分岐から10分ほど斜面を登ると、いきなり「川平湾絶景テラス」と呼ばれる大岩に出る。

朝早かったので、川平湾まで光が届いていなかったけど、もう少しすれば、目の覚めるような青に輝くんだろう。。

20181009川平湾展望岩.jpg

分岐まで戻り、ぶざま岳山頂をめざす。

今まで林道のようだった道は山道になり、ところどころ崩れたり、倒木が覆っていたりする。

「絶景テラス」が主目的の人は、途中でめげちゃうんだろう、踏み跡はどんどん細くなる。

直進する道の右手(南側)の斜面に、テープがある場所がぶざま岳山頂への踏み跡。

踏み跡がかなり乱れ、テープがあちこちに付いているのは、迷われた跡でしょう。

20181009登山道3.jpg

無事、四等三角点のぶざま岳山頂に到着。

見晴らしは全くきかなくても、珍名の山ハンター至福のひと時。

20181009ぶざま岳山頂.jpg

石垣空港11時15分発の航空機に搭乗するため、帰路は、さくさく引き返すのみ。

最後に草むらをかき分け、無事帰還―とほっとして、登山靴を脱いだら、靴下まわりは血だらけ。

ヒルに右8匹、左2匹に食われて、無事とはいいがたい帰還だった次第 (ToT)ヤラレタ

20181009ぶざま岳下山.jpg

(注1)小笠原諸島の硫黄島に擂鉢山(パイプ山)170mがあるが、ぶざま岳よりは北となる。

(注2)日本人が「珍名」という時、無意識のうちに「日本語の標準語で」という前提条件を付けている。だから、他言語を(ユネスコでは「言語」と「方言」を区別せず,全て「言語」で統一している)、日本語の標準語に当てはめて「珍名の山」というのは、本来適当ではないのかもしれない。

ただし、「珍名の山めぐり」は、どんな山か妄想をを膨らませて実際に登ってみる、個人的な登山の動機付けなので、そこは大目に見てください。

(注3)帰って調べたところ、1964年旧於茂登林道計画がとん挫した、その林道跡らしい。

 

<登山記録> (―:車、…:徒歩)

2018年10月9日(火) 晴 単独行

ホテル5:30―(途中夜明けを待ち時間調整)―登山口6:25…イノシシよけの柵6:45…展望岩分岐7:20…展望岩7:30〜7:40…分岐7:50…ぶざま岳山頂8:15…分岐8:40…登山口9:30―ホテル9:55(シャワー・パッキング)―10:30石垣空港11:50―14:15関西空港―桜井神社―堺市役所―(帰路)

 

<メモ>

・台風の通り道となり、ケッペンの気候区分で熱帯雨林地方となる石垣島ゆえ、登山道の状況は事前情報に頼り切らないこと。

・2万5千分の1地形図に表示された旧於茂登林道跡をたどることになるが、年々ジャングル化している模様。

・近年「川平湾絶景テラス」と呼ばれる岩の展望台が2016年「島人ぬ宝さがしプロジェクト」の24か所のひとつに選ばれ、訪れる人があるようだが、現段階で標識は一切ない。

・10月の晴天日でもヒルにしたたかやられた。対策をしっかりした方がいい(反省)。

 ヒルにやられた場合、ヒルジンという血液を凝固させない成分で血がなかなか止まらないもの。ヒルを食塩や防虫剤などを適宜使って取り、ポイズンリムーバーでヒルジンを吸い取り、消毒し、かゆみ止めの薬を塗るなどで応急処置をする。

 何より、事前対策として、肌を出さない、塩水や忌避薬をスプレーしておくなどがかんじん。

 

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中国山地西部の山巡り(6)―行者様(474m)

四国山地西部の山巡り、最後の目的地は、山口県の東端に位置する須佐湾にある行者様。

2万5千分の1地形図にも明記された、「山」や「岳」のかわりに「様」の付いたその名は、山仙人をめざすぼっちには、格別な珍名の山であります。(↓地図をクリック!)

それでは、どんな山か行ってみましょう (ロ。ロ)/

萩の旅館を早朝3:45出発。

夜明け前の日本海沿いの国道191号線を走り、夜明け頃須佐の町に着く。

まず目的地としたのは、お隣の一等三角点の高山(こうやま:533m)。

須佐湾の方に折れて進むと、高山展望台と大きな看板があって左折する。

道の向こうに通信塔をのせた高山の姿が見えてくる。

20180513高山.jpg

舗装道路の終点に愛車奥地君を待たせ、雨模様なのでレイン・ウェアを着て、遊歩道に入る。

5分も歩かずに立派な展望台があって、ここが高山の山頂かな? と一瞬迷う。

20180513高山展望台.jpg

その先にも道があったので進むと、石がゴロゴロした中に、三角点があった。

山口県に15しかない一等三角点で、さすがに須佐湾を見渡す展望は良好。

昨日行った十種ヶ峰の三角の姿も、はっきり同定できた。

20180513高山三角点.jpg

この山で有名なのは、「磁石石」というもの。

山頂に露出したいくつもの斑れい岩(深成岩の一種:マグマが地中深くで固まったもの)が、磁石化したもので、国の天然記念物に指定されている。

さすがにナイフを近づけてもくっつかなかったけど、方位磁石を狂わせるほどの威力があった。

20180512高山の磁石石.jpg

それでは、いよいよ行者様登山を開始。

高山に向かう舗装道路の最後のヘアピンカーブまで戻ったところから東に続く尾根に入る。

地図に道はなく、入口に標識もない。

珍名の山ハンター、胸おどるひと時。

20180513行者様入口.jpg

海岸沿いらしい、鬱蒼とした照葉樹林の尾根を行く。

それなりに踏まれている気配がある。

20180513行者様踏み跡.jpg

登りにさしかかると石段が出てきた。

行者様というだけあって、山岳信仰のあった場所なのだろう。

20180513行者様石段.jpg

石段の先は、斑れい岩の大岩が重なり、その上に小さなお堂がある。

堂前の鳥居の柱には、天保五申牛(1834年)二月の文字が読める。

横に渡す笠木などは失われているけど、しめ縄も張られ、現役のお堂なことが分かる。

堂の扉を開けると、奥は岩屋になって、ろうそくを立て、儀式を行うしつらえになっている。

20180513行者様御堂.jpg

堂を後に、さらに斜面を登ると、行者様の最高点に達した。

標識はなく、境界杭が一本あるきり、GPSで行者様到達を確認。

珍名の山ハンター、至福のひと時。

20180513行者様山頂.jpg

帰路、地球科学のお勉強のため、有名な「須佐ホルンフェルス断崖」を見に行く。

ホルンフェルスとは、変成岩の一種で、マグマの熱によって砂岩や頁岩が斑れい岩マグマの熱で再結晶化し、灰色と黒色の縞模様を呈している。

「日本の地質百選」にも選ばれている見事な光景。

20180613ホルンフェルス弾劾.jpg

雨が次第に激しくなってきた。さて、朝ご飯までに帰りますか。

断崖の上で朝早くから雨の中トラクターで田をおこす姿、俳人なら名句にしたところでありましょう。

20180513ホルンフェルスの上で農業.jpg

<登山記録> (―:車、…:徒歩)

2018年5月13日 雨 単独行

萩旅館3:45―(国道191号線)―須佐―高山山頂駐車場5:20…展望台5:25〜5:35…高山山頂5:40…駐車場5:55―カーブ(駐車)6:00…行者堂6:12…行者様山頂6:21…カーブ6:45ー須佐ホルンフェルスー旅館8:00(朝食後山口市内経由帰路)

<メモ>

珍名の山は調べ過ぎずに登るのがお約束。

帰って、念のために「三省堂山名辞典」を確認したら、なんと「行者様」はきちんと掲載されていて、「高山の東1劼砲△蝓高山班レイ岩からなる。熊野権現が祀られ、山頂直下に役小角の行者堂岩屋がある」と丁寧な説明があった。

ちなみに「行者山」であれば同辞典には15山も掲載されていた。山岳信仰が深く浸透していた証しでしょう。

 

| ぼっち | 珍名の山 | 05:57 | comments(0) | trackbacks(0) | にほんブログ村 アウトドアブログへ←アウトドアブログのランキングです クリックよろしく!
中国山地西部の山巡り(3)―ガクガク山を発見

寂地山登山口に森林管理事務所の案内板があった。(↓画像クリックで拡大)

その地図の左上の文字に目が釘づけ。 おお!「ガクガク山国有林」

寂地山と冠山の中間地点北方にあって、地図では「額々山」と記載されているから気が付かなかったけど、これぞポンポン山ガラガラ山ゴロゴロ岳ケンケン山に続く、擬音語系珍名の山ではないか!

せっかくだから、何とかして登れないものか。。

寂地山山頂の少し先冠山に向かう登山道の途中に、マジックインキ書きの「額々山」分岐の標識を発見。

冠山からの帰路に立ち寄ることとする。

さて、どんな山なんだろう。

20180511ガクガク山分岐.jpg

踏み跡には、赤テープもみられ、ある程度登られているよう。

ただし進むほど、倒木が出てきたりして、踏み跡は怪しくなっていく。

20180511ガクガク山への道.jpg

ルート確認のため、下ばかり見ていて、ふと目を上げると、おお! 木立の先に巨大なガクガクした岩塊が。

これがガクガク山か、さて、どこから登るかな。。

20180511ガクガク山岩.jpg

岩の周りを巡ると、割れ目に沿って踏み跡がある。

よじ登ると小平地に出た。

20180511ガクガク山岩の間.jpg

寂地山にはない三角点が、ここにはしっかりある。

20180511ガクガク山山頂.jpg

山頂から背伸びすると、これまでお目にかかっていなかった寂地山の丸い山頂も確認できた。

20180511寂地山.jpg

岩を降りようとしたら、男性の声が近づいてくる。

ここまで登山中、誰とも会っていないのに、こんな場所で人に会うなんてと驚いていたら、何と外国人2人組。

どうやら、岩国の米軍の人らしい。

「コノイワニハ ドウヤッテノボルンデスカ」

「ツイテキテクダサイ ココカラデス」

「カンムリヤマハ ココカラドノクライカカリマスカ」

「1ジカント プラスアルファデス」 と、あばうとなやりとり。

こんな人の少ない山域の、平日の、登山道から外れた珍名の山の直下で、岐阜県から来た山馬鹿に道を聞けるなんて、お二人はGood Luckですな。。

 

突然出会った珍名の山で、一日一善もでき、珍名の山ハンター 至福のひととき。

 

<メモ>

・額々山山頂の三角点は、三等で、基準点名は「広高」。

・額々山山頂から西に続く尾根は「ガクガク尾根」と呼ばれ、地元熟達者に踏まれている。

 そこに「ガクガク岩」という重なったいかにも音のしそうな岩があるという。

・いずれにしても、額々山は、ガクガクという擬音語に漢字を当てたということで間違いないでしょう。

 

| ぼっち | 珍名の山 | 05:33 | comments(0) | trackbacks(0) | にほんブログ村 アウトドアブログへ←アウトドアブログのランキングです クリックよろしく!
日本一短い山名―「ろ山」探訪記

日本で一番短い市の名前が、「津市」だってことは結構有名。

短い山の名前として、「葉山」とか「火山」があるのは知っていた。

ところが、高賀三山巡りの途中、愛車奥地君のカーナビがいきなり「ろ山」を表示。

片知川が板取川に合流する地点の南に位置するらしい。

おお!(カーナビの誤りでなければ)これこそ日本一短い名前の山では?
山から帰って、地理院地図(電子国土Web)を確認。

「ろ山」の存在を検索。

標高258m、三角点はないけれど、美濃市に確かにある。

電子国土Webで、あ山、い山、う山…って検索していったけど、ほかに、一文字ひらがなの山はなかった。

日本一短い山名の山であることは間違いなし。

ところで、読み方は「ろやま」「ろざん」どちらなのだろう。

名前の由来も気になる。

珍名の山ハンターとしては、現地探訪するしかないね!
蕪山登山後、いよいよ「ろ山」をめざす。

付知川に架かる「新長瀬橋」から北を見る。

一番左手が標高218m、「ろ山」が258m、その右が300mと、ピークが並んでいる。(画像では、右側が「ろ山」。)

もしかして、「い山」「ろ山」「は山」とか呼んでいたのかな?
2万5千分の1地形図では、登山道はない。

とりあえず、長瀬神社というお宮から始まる尾根に取り付いてみる。

標高差150mくらいとみくびっていたけど、取り付けの尾根は結構急斜面。

雑木林が絡まり合い、通過するたび枯枝が体のまわりで折れる。

松枯れした松の倒木も多く、かつては松茸も出たかもしれないけど、今はまったく人が入っていないみたい。


尾根上に出ると、祠の跡らしい石積み。

ここから稜線をたどっていく。

奥美濃の道なき山での山修行が活きるね。。
稜線上に、造林用の境界杭なども出てきて、人の気配もそれなりに残っている。
安心したのもつかの間、北の方で雷が鳴りだした。
神社から約1時間で、「ろ山」山頂に到着。

三角点はないので、GPSで現在地特定。

雑木林で視界もきかないけれど、日本最短の山名の山を制覇。

珍名の山ハンター、至福のひととき。

下山は途中で見つけた鞍部から谷を南に下りる作業用の踏み跡をたどる。

雨がぱらつきだした頃、ようやく下界にたどり着く。

畑にいた、地元の古老っていう感じのおじいさんに、「裏の山は、ろやまですか、ろざんですか」と尋ねてみるけど、「はあ?」という反応。

「裏の山には昔、神明神社の祠があって、神明さんの山とは言ってたけどなあ」とのことで、「ろ山」の謎解明は、持ち越し。

もし、何か手掛かりをご存知の方があれば教えてくだサイ (ロ。ロ)/ヨロシク

| ぼっち | 珍名の山 | 04:37 | comments(0) | trackbacks(0) | にほんブログ村 アウトドアブログへ←アウトドアブログのランキングです クリックよろしく!
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