WALK あばうと 日本4,000山

「新日本山岳誌」掲載の約4000山が修行の地。 めざせ山仙人!
小金沢連嶺 小縦走

ぼっちの『岐阜百名山』勝手に選定委員会」の取り組みで県内の山ばかり登っていると、目線がかたよってくるのを感じる。

時々は、それを直すため、ベンチマーキングすべき他の山岳県の山も訪問してみたいもの。

ということで、9月16日、日本百名山大菩薩嶺の南に連なる山梨県の小金沢連嶺を小縦走。

 

小金沢連嶺は、主峰の小金沢山(2,014m)、牛奥ノ雁ヶ腹摺山、黒岳、白谷ヶ丸、大蔵高丸などが北から南へ連なっている。

稜線上の標高約1,650mの地点にある湯ノ沢峠まで車で入れ、アップダウンも少ないので、日帰り小縦走が可能。

それぞれの山が、一等三角点百名山(黒岳)、山梨百名山(小金沢山、大蔵高丸)、日本一長い名前の山(牛奥ノ雁ヶ腹摺山)と、お値打ち感ある山域であります。

それでは、いざ実登 (ロ。ロ)/オウ

勝沼インターから、国道20号線、県道県道218号線、林道をたどって湯ノ沢峠へ。

峠直前の未舗装になってからの路面が、雨で大きくえぐれ、空転やパンクをしないよう慎重に進む。

避難小屋のある峠に駐車、まず北にとって、小金沢山まで往復し、その後南にとって大蔵高丸まで往復する計画。

登山計画書を出す代わりに、行先の山のカウンターを押す方式が珍しい。

20190916黒丸2.jpg

樹林の中をしばらく進むと、最初のピーク、白谷ヶ丸(しろやがまる:1,920m)が霧の中に見えてくる。

草原状の山容で、晴れれば富士山の展望がばっちり得られる場所のよう。

登山道が深くえぐれているのは、東京圏からのハイカーがそれだけ多いからなんでしょう。

(山馬鹿岐阜県民目線からすると、伐採後のはげ山みたい。)

20190916黒丸3.jpg

あいにくの雨がふりだした。

展望が売りの山域のせいだろうか、大勢の登山者の踏み跡が残るのに、今日は登山者なしで静か。

白谷ヶ丸と黒丸の間は広葉樹林に包まれ、「やまなしの森林百選:黒岳の広葉樹林」に指定されている。

(通過に10分くらいしかかからないんですが。。)

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樹林を抜け、大きな一等三角点標柱のある、「一等三角点百名山」黒岳(1,988m)の山頂に。

(ここも、森林限界より低いのに、山頂南側は、木もないササ原。)

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黒岳を後に、牛奥ノ雁ヶ腹摺山へ向かう。

雨が激しくなり、登山道が水たまりだらけでピッチが上がらない。

(このあたりの樹林は、針葉樹の伐採後の二次林だろうか、ひょろひょろして、立ち枯れや倒木ばかり。)

出ました、珍名の山ハンターとしては、今回もっとも立ちたかったピーク、牛奥ノ雁ヶ腹摺山(1,9809m)。

普通、山の名前というと、呼びやすさもあってか、4〜6文字くらいが多い。

長い名前の山というと思い浮かぶ、カムイエクウチカウシ山でさえ12文字なのに、14文字とはすごい。

(北海道百名山のひとつ1839m峰が、「せんはっぴゃくさんじゅうきゅうめーとるほう」の21字でダントツ最長かと思ったら、「いっぱーさんきゅうほう」と呼んで11字なんだとか。)

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ササと針葉樹の疎林を抜け、小金沢山山頂に立つ。

(雨あがりで雲がたれこめ、展望が得られないと、これといって個性なし。)

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湯ノ沢峠まで引き返し、大蔵高丸に向けて南下。

ようやく、雲が上がって、丸い、樹林に包まれた山容が見えてくる。

(どこといって個性のない丸い山容。)
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旧湯ノ沢峠周辺は草原のお花畑になっている。

しっかり食害除けの柵が張り巡らされているので、アザミ、ニガナ、ワレモコウ、アキノキリンソウなどの花が咲いている。

カエデを中心とした広葉樹林が、こちらは全山覆っていた。

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峠から40分ほどで大蔵高丸山頂に到着。縦走路はさらに、ハマイバ(破魔射場)丸へと続く。

本当なら、山名看板の向こうに富士山がドンと見えるはず。

(見えなきゃ、登った甲斐ないかも。)

20190916黒岳11.jpg

山馬鹿岐阜県民目線で、ケチばかり付けて、山梨県民の皆さま、すみません。

物ごとは、表裏どちらから見るからですよね。

 

【山梨県の山の傾向】

明治初期の林政混乱期に乱伐して樹林が貧相 ⇔ 森林限界以下の標高の山でも展望絶佳

展望がきかない日にはさしたる個性がない  ⇔ 晴れれば天下無敵の富士山の大展望という山梨県山岳共通の一大個性あり

ハイカーが多数入り登山道がえぐれている  ⇔ 東京から気軽に登れる、地元の活性化に寄与

 ※「山梨百名山」の場合、富士山が見えるかどうかが選抜の大きなカギで、日本300名山にもなっていないような低山だと、

  眺望の評価ウエイトが特に高く、山容、自然度の評価ウエイトが低めの印象。

 

【岐阜県の山の傾向】

手付かずの広葉樹林の豊かな森を持つ山が多い ⇔ 豪雪に半年近く閉ざされるため、登山道がない山も多い

                      ⇔ 樹林におおわれ、無雪期には展望のきかない山も多い

                      ⇔ 都市圏の登山者にとっては、気軽に登れない山も多い、地元活性化に寄与なし           

 ※このような傾向の岐阜県の場合、豊かな自然を持ちながら、展望もいい山は、次のような条件付きとなる。

   /肯啗続Δ鯆兇┐觜盪(飛騨山脈や白山連峰など)

   ⊃肯啗続Π焚爾世山頂が自然または人為的に展望が確保された山(前者は白木峰など、後者は貝月山など)

   積雪期狙いの山(笈ヶ岳、猿ヶ馬場山など)

  評価要素を、標高、山容、眺望、自然度、愛山度をほぼ同程度に評価してほどほどいいというのは、岐阜県の山の特性が前提としてのことなんだなあと再認識した次第。

 

 気軽に楽しめる山に恵まれた山梨県と、ややとっつきにくいけど自然と静けさに恵まれた山が多い岐阜県。

 みんなちがって、みんないいけど、岐阜県の山は、山慣れした上級者の方が、より魅力的に映るんじゃないかともおもう。

 

<登山記録>  (―:車、…:徒歩)

2019年9月16日(月・祝)  雨のち曇 単独行

大坐小屋4:00―勝沼I.C.―湯ノ沢峠8:00…白谷(しろや)ノ丸山頂9:00…黒岳山頂9:15…牛奥ノ雁ヶ腹摺山山頂10:40…小金沢山山頂11:35〜11:50…牛奥ノ雁ヶ腹摺山12:25…黒岳13:30…湯ノ沢峠14:25…大蔵高丸15:05〜15:15…湯ノ沢峠15:45―(帰路)

<メモ>

・小金沢連嶺を世に知らしめたのは、大正から昭和にかけて活躍した「霧の旅会」という山岳会。

 石丸峠から小金沢山を経て湯ノ沢峠へ至る尾根をそのように呼んだのだとか。

・牛奥ノ雁ヶ腹摺山は、かつてあった牛奥という集落の名前にちなみ、牛の奥には、牛を置く、牛の牧場との意味もあるという。

 この地域には、かつての五百円札の富士山撮影地雁ヶ腹摺山(1,847m)、笹子雁ヶ腹摺山(1,358m)と3つの雁ヶ腹摺山がある。

 雁は尾根を越える時、できるだけ低く飛ぶことにちなむ。

 渡り鳥である「雁」の付く地名は、山梨県の富士山の北あたり(雁穴、帰雁)から、大菩薩連嶺の3つの雁ケ腹摺山を通り、雁峠・雁坂峠を経て、埼玉県の雁掛峠、群馬県の雁ケ沢、新潟県の雁ケ峰、雁ケ峰峠と山越えし、上越市の日本海沿い(雁平川、内雁子)まで、ほぼ南北一直線につながっている。かつてはきっとものすごい数の雁が、このあたりをルートに北へと渡っていったんでしょう。

・山を「丸」と呼ぶのは、韓国語の山の呼称にちなむといわれる。

 大菩薩嶺の南の地域、丹沢とともに、岐阜県だと越美山地など特定地域に集中する。

 帰化人との関係も言われるが、ほかに「丸」は「誰々さんの領地」や、砦の意味にも使われるので、吟味がいるのかもしれない。

 

| ぼっち | 縦走主義でいこう! | 21:59 | comments(0) | trackbacks(0) | にほんブログ村 アウトドアブログへ←アウトドアブログのランキングです クリックよろしく!
北海道・夏山旅―花の富良野岳(1,912m)

12日  北海道の夏山旅最終日。

大雨で9日に登れなかった富良野岳に、何とか登っておきたい。

5時前に旭川のホテルを出て、登山口に向かう。

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十勝岳温泉の登山口を、5時55分出発。

原始ヶ原までつなぐのは断念したけど、せめて「北の大地の大縦走」で登り残した上富良野岳から富良野岳の稜線は歩きたい。

15時半旭川空港発に確実に乗れるよう、先に富良野岳に登り、時間が許せば上富良野岳をめざすこととする。

20190812富良野岳2.jpg

ヌッカクシ富良野川に沿う登山道は、途中まで上ホロカメットク山経由十勝岳へのルートと、富良野岳へのルートが重なっている。

対岸に上ホロカメットク山の尾根上にある奇岩「化物岩」が見えてくる。

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川を渡って直進すると、安政火口。富良野岳には化物岩の直下を巻いていく。

左手には、二本の柱のような奇岩、夫婦岩。

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谷の間から、登山口の凌雲閣の建物と、富良野盆地を見下ろす。

展望が得られたのはここまで。後は、雲や霧の中を行くことになる。

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化物岩の尾根を巻いたところで、左手に上富良野岳・上ホロカメットク山・十勝岳へのルートを分ける。

もう一つ沢を渡ったあたりから、高山植物が目立ちはじめる。

チングルマなど雪解け早くの花はもう終わり、ヨツバシオガマ、エゾウサギギクなど。

特にエゾウサギギクは斜面を覆うほどの群落。富良野岳は花の山と聞いていたけれど、本当だな。。

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タカネキタアザミも大きな群落をつくっていた。

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十勝連峰の主稜線に出る。右に取ると富良野岳、左に取ると十勝岳。

富良野岳山頂への砂礫の登りは、単調な木の階段がながなが続き、視界もきかず、もくもくと進むしかない。

 

荷物が少ないこともあって、8時40分、コースタイムよりは早めに山頂に到着。

この時間なら、何とか主稜線を上富良野岳までたどって周回できそう。

富良野岳も一等三角点の山。晴れれは展望はさぞやでありましょう。

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山頂直下の大斜面は、高山植物の大群落が展開。

一面花盛りの薄紫のトカチフウロの中に チシマノキンバイソウが鮮烈な黄の彩りを添える。

これだけの花を見れば、展望がきかずとも登った甲斐があった。

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帰路は、上富良野岳経由の稜線縦走コースに入る。

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途中三峰山(1,866m)を通過する。地図を見るとその名のとおり、3つのピークを持つらしい。

霧が濃すぎて、どこが山頂なのか山名標識を見るまでわからなかった。

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富良野岳を離れるほど、花は少なくなり、わずかに咲く濃いピンクのエゾノツガザクラがよく目立つ。

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主稜線をもくもく歩くこと約2時間、さあ、もうそろそろフィナーレは近い。

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ようやく、上富良野岳の山頂に到着。

何も見えないけど、大雪山系と十勝連峰の主稜線をようやく富良野岳までつなぐことができ、うれしい。

北海道の夏山旅、何かと帳尻を合わせてくれた連れ合いには感謝であります。

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<登山記録> (―:車、…:徒歩)   (↓地図クリックで拡大)

2019年8月12日(月・山の日) 単独行

旭川ホテル4:50―十勝岳温泉登山口(駐車)5:55…上富良野岳方面との分岐7:05…富良野岳分岐8:10…富良野岳山頂8:40〜8:50…富良野岳分岐9:20…三峰山10:25…上富良野岳11:10…十勝岳温泉登山口13:05

 

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北海道・夏山旅―知床火山 羅臼岳〜硫黄岳縦走(2)

11日、二ッ池キャンプ地の夜明け。

行く手の南岳から日が昇る。5時15分出発。

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ハイマツをかき分けながら縦走路を南岳山頂まで登ると、行く手に、硫黄山までの稜線が見えてくる。

昨日以上にいい天気でよかった。

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南岳から知円別岳山頂までは、稜線を離れ、なだらかな斜面を横切っていく。

何でもない風景のようで、気分を大きくしてくれるのが北海道の山のいいところ。

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ふたたび登り切ったところが知円別岳ピークの直下。

ここからは縦走路は硫黄臭ただよう稜線をたどることになる。

硫黄岳の火口は、稜線の東と西それぞれに下側が欠けた馬蹄形に開いている。

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稜線上には溶岩ドームの南峰と、その先に硫黄山本峰がそびえる。

左手火口側にも、ナマコ山溶岩ドームがある。地球が生きていると感じるスポット。

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左手側の火口の向こうに、羅臼岳からえんえんと続く縦走路を眺めることができる。

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右手側の火口壁にあたる東岳(1,520m)。登山道はない。

その先、雲から突き出しているのが知床岳(1,254m)。これも登山道はない。

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硫黄山本峰は、尖ってピーク感がしっかりある。

その基部を通る縦走路に荷物をデポして(クマがいないことをしっかり確認のうえ)山頂を往復。

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大きな一等三角点の据えられた山頂に立つ。

「一等三角点百名山」というのになっているのも納得の展望であります。

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下山はまず、火口壁を下る。

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その後火口壁を離れ、上流部は涸れ川の、硫黄川の川床を下っていく。

水が出る時は激流になるようで、岩の川床は磨いたように削れ、滝に出合うと巻きながら下っていく。

雨の時は、滑ってしまうだろうし、どのように水が出るか分からないので、相当な難所になるはず。

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登山道は、硫黄川を途中で離れ、ハイマツの尾根をたどる。

尾根取付点は、ロープで止めてあるけれど、うっかりこの地点を行き過ぎてしまうと、硫黄川の下流部は滝の連続となるので要注意。

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ハイマツの尾根を大下りすると、岩だらけの場所に出る。

ここが、新噴火口で、江戸期以降の水蒸気噴火は、ここで発生している。

硫黄山の噴火の特色は、多量の溶融硫黄を噴出することで、世界的にも珍しい噴火形式なんだそう。

やや下手には、その硫黄を採掘した跡がある。

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フィナーレは、ミズナラなどの樹林帯。最後に、海に面した登山口にぽんと出る。

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登山口の案内板には、羅臼岳から硫黄山の縦走路のヒグマ目撃情報がのっている。

羅臼岳周辺に多くみえるのは、単に登山者数が多いためからなんじゃないかな。。

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登山口から、観光名所となっているカムイワッカの滝までは、約600m。

この区間が要注意で、特別に落石が多い箇所として、通行に申請がいる。

通過してから、振り返ると、道の上にネットで覆われた巨大な岩塊が連なり、とても危険な個所なんだと納得。

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無事カムイワッカの湯の滝バス停に到着。

8月1日から25日までは、滝までの自家用車の乗り入れは禁止され、シャトルバスを利用することになる。

ただし、二ツ池テント場であった常連さんの話では、このバスの乗り方がむつかしいらしい(詳しくは<メモ>参照)。

13時33分のウトロ行のバスは、通常運航のバスだから乗りやすいよ、とうかがっていて、何とかそれに間に合った。

天候・アプローチ・ヒグマ・足のコンディションなど、多くの課題を乗り越え、無事縦走を完遂でき、よかった、よかった。

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<登山記録> (―:車・バス、…:徒歩)

2019年8月10日(土) 曇時々晴  単独行

ウトロ4:30ー岩尾別温泉羅臼岳登山口5:25…弥三吉水6:50…羅臼平8:40〜8:50…羅臼岳山頂9:35〜10:00…羅臼平10:40…三峰11:25…サシルイ岳12:50…オッカバケ岳14:00…二ツ池テント場14:15(泊)

11日(日) 晴のち曇

二ツ池5:15…南岳…知円別岳7:40…硫黄山分岐8:55…硫黄山山頂9:15〜9:30…分岐9:45…硫黄川から尾根への取付点11:10…硫黄鉱山跡…硫黄山登山口13:10…カムイワッカの湯の滝…同バス停13:20〜13:33―知床自然センタ13:55ー―旭川市内19:50(ホテル泊)

 

<メモ>

本ルート縦走には、以下の通り多くの注意点があるので、事前に確実に情報を確認し、準備したいところ。

【火山としての注意点】

・知床連山は火山であり、特に硫黄山は1930年代にも水蒸気噴火が連発した活火山なので、登山には注意が必要。

 火口壁からの滑落、落石にも注意。

【ヒグマへの注意点】

・知床は、ヒグマの有数の生息地なので、熊対策と、直前の情報収集は怠りなく。

 今回は、熊鈴と熊笛各2(落としてもいいように複数)、クマよけスプレーを携行。

 テント場の羅臼平、三峰直下、二つ池には、フードストッカーが設置されている。

 今回は、簡単な調理で済むにおいの少ない食材を持参した。

 また、登山口に、熊目撃情報が掲示されているので参考に。

【雨天時の注意点】

・雨天時には、硫黄山から涸れ川の硫黄川の川床をたどって下山する部分が難所となる。

 晴れて乾いていても枯滝のある岩だらけの谷なので、雨が降ったら滑りやすく歩行の難易度は相当上がるはず。

 悪天の日の入山は、避けるのが賢明でしょう。

【硫黄山登山口までの道路通行制限】

・硫黄山は、バス停のあるカムイワッカの滝から硫黄山登山口までの区間(約600m)は、落石の危険が多い。

 その危険を理解した上で、「道路特例使用申請書」を北海道オホーツク総合振興局に出せば、登山者に限り徒歩通行が許可される。

 詳しくは、知床自然センターのHPへ。

【カムイワッカ湯の滝までの自家用車通行禁止期間】

・カムイワッカの滝までの道路は5月末から10月下旬まで通行可能。

 ただし、8月1日〜25日は混雑防止のため自家用車通行禁止で、知床自然センターから滝までシャトルバスを利用することになる。

 お盆の間は増発されるが、知床五胡バス停では、ここに長時間駐車させないため切符を販売していない等使い勝手が悪いので注意。

 本数は少ないが、ウトロまで行くバスの方が、安心して利用できる。

 詳しくは、知床自然センターのHPへ。

【岩尾別温泉とカムイワッカ湯の滝の連絡】

・岩尾別温泉行のバスはない。道道沿いの岩尾別バス停からでも3.2辧

・知床自然センターから歩くと7.5辧■瓜間45分必要。

 

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北海道・夏山旅―知床火山 羅臼岳〜硫黄岳縦走(1)

知床半島中央部に連なる、羅臼岳(1,661m)を最高峰とする火山群。

知床連山、知床連峰とも呼ばれる山々のうち、羅臼岳と一等三角点の硫黄山(1,562m)をつないで、縦走路が開かれている。

途中に山小屋はなく、2泊3日または1泊2日のテント泊が前提、手付かずの自然が残る世界遺産知床はヒグマも多い。

そんなワイルドなルートに「縦走主義でいこう!」と挑戦。久しぶりに武者震いするような計画であります。

 

ルートの概要は、【登山口】岩尾別温泉(または羅臼温泉)〜羅臼平(羅臼岳往復)〜三峰(1,509m)〜三峰テント場〜サシルイ岳(1,564m)〜オッカバケ岳(1,462m)〜二ツ池テント場〜南岳(1,459m)〜知円別岳(1,544m)〜硫黄山(1,562m)〜カムイワッカの滝【 下山口】 (←地図クリックで拡大)

 

 

 

 

 

10日、緯度の高い北海道の夜明けは早い。

ウトロから登山口の岩尾別温泉に連れ合いに送ってもらう途中で夜明けを迎える。

右端の羅臼岳から、左端の硫黄山までなんとか完登したいもの。

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岩尾別温泉の登山口に立つ木下小屋。

昭和初期、知床をこよなく愛し登山道を開いた木下弥三吉にちなむという。

熊鈴を付け、それでは行ってきます (ロ。ロ)/

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登山口からしばらくは、ミズナラやカエデの木が多い。

羅臼岳はこれで3度目だけど、登山道の記憶が残っていないのは、「日本百名山」羅臼岳のピークしか見ていなかったからかな。。

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しばらくで、ハイマツやダケカンバの急登となり、弥三吉水という水場を過ぎ、極楽平に出るとやや緩やかになる。

沢沿いに出ると、仙人坂と呼ばれる長い登りとなる。

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ハイマツの中の羅臼平から見上げる岩の頭を持ち上げた羅臼岳。

この光景だけは、しっかり覚えている。

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羅臼平に、テント泊の重い荷物をデポして羅臼岳を往復。

海はすっかり雲海に覆われ、今回縦走する峰々が、恐竜の背中のように連なっている。

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羅臼平に戻り、重い荷を背負いなおして、硫黄山への縦走路に入る。

ハイマツや、ミヤマハンノキが登山道に覆いかぶさり、タカネトウウチソウの穂花が咲き乱れる全く静かな路となる。

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三峰へ登りながら振り返ると、羅臼岳が羅臼平から見上げた時より、ずっと立派にそそり立っている。

ピークハントだけじゃわからない山の様々な姿が見られるのも、縦走のいいところ。

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三峰直下のキャンプ場を過ぎ、サシルイ岳をめざす。

縦走路沿いは一面チングルマの群落。今は花も綿毛も終わって、緑一色。

サシルイ岳は、小ぶりの丸い火山岩がごろごろして、重い荷を背負った足にはこたえる。

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窪地には、残雪がわずかに残り、エゾコザクラの大きな群落に出会う。

ハクサンコザクラなどよりやや控えめな花も、若緑の中にこれだけたくさんちりばめられると、ほれぼれする。

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おだやかで、歩きやすいオッカバケ岳を越えると、二ツ池のテント場。

池の水を煮沸してなんて、地図には載っていたけれど、少し手前の小さな雪田で水がとれますよ、と先行のキャンパーに教えてもらう。

知床が好きな釧路の方で、今夏4週末連続このルートを歩いているそう。恐れ入りました。

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教えてもらった通り、雪田の下から雪解けの水が流れ出ていた。

ここにも、エゾコザクラの群落が。

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テント泊の重い荷物だと、足の裏にかかる負荷も大きい。

先週の岳沢テント行と連続で、親指の爪がはがれかけている。何とかだましながら明日をしのごう。

それでは、おやすみなさい。

<(2)に続く>

 

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春雪の白山美濃禅定道(3)―復路も大変

4月29日(月・祝)

長大な白山美濃禅定道は、復路も登り返しが多く、室堂から2日がかり。

6時30分、冬季避難小屋を後に、まずは弥陀ヶ原を経由して南竜ヶ馬場まで大下り。

弥陀ヶ原には、石川県側から入山した人たちの足跡や、スキーのシュプールがたくさん残されている。

行く手の別山に雲がかかってきたのが心配。

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ほとんどの登山者・スキーヤーは、砂防新道方向を往復し、南竜ヶ馬場は経由しないらしく、いつしか人の姿はまったくなくなる。

往路と同じように、油坂は通らず、2,244mピークを経由して別山をめざす。

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2,244mピークでひと休み。

改めて油坂の頭(画像左手)方向を見ると、急傾斜のアイスバーン状で、こちらのルートの方がずっと安全かつ楽なのが分かる。

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難所の大屏風にさしかかるあたりで、霧が垂れ込め始める。

自分たちの足跡が残されているものの、緊張感をもって登り返す。

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風が強くなり、ハイマツも真っ白。

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何とか、大屏風を通過。

振り返ると、稜線からはみだした雪庇がものすごい。

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御舎利山まで長い登り返しをしのいで、別山でひと息。

往路は白山を眺めながらのんびりできた場所も、風が吹きすさぶばかり。

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別山から大下りし、三ノ峰まで登り返すと、一昨日泊まった避難小屋が見えてくる。

12時45分小屋に到着。室堂からここまで、6時間あまり。

明日の天気も分からないので、昼食の大休止後、デポしておいた食料をザックに入れ、もう一つ下の神鳩避難小屋をめざし再出発。

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三ノ峰避難小屋直下の斜面がひどくきつく、ピッケルを突き立てながら通過。

今冬の積雪期訓練が活かせた。

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銚子ヶ峰まで下って、ようやく一安心。

心配していた天気の方も、何とか持ちこたえ、往路はまったく見えなかった別山方向も眺められる。

階段状に並ぶ一ノ峰、二ノ峰、三ノ峰は、雪解けがかなり進んでいるのが分かる。

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16時55分、何とか神鳩避難小屋に到着。

しばらくして、雨がひどく降りだし、ここまで下りておいた判断はナイスだったとひと安心。

20190429下山10.jpg

4月30日(月・祝)

最終日は、平成の最終日でもある。

昨夜、小屋の外はものすごい嵐だった。

天気のやや落ち着くのを待ち、合羽を着こんで8時50分出発。

昨夜の雨で、雪解けが一気に進んで、尾根道は往路と様変わり。

20190430下山11.jpg

足もとには、いつしかバイカオウレンの白い小さな花が咲き始めている。

20190430下山12.jpg

小屋から1時間40分ほどで、石徹白大杉を経て、石徹白登山口に10時50分無事到着。

Nuリーダーは、登山口の湧き水を、美味しそうに飲まれる。

 

大杉林道を下り、石徹白集落の白山中居神社にお礼参り。

往復40匐瓩だ兩禊白山美濃禅定道を踏破でき、ずっしりとした手ごたえを感じることができ、感謝であります。

20190430白山中居神社.jpg

<登山記録> (…:徒歩、―:車)

2019年4月29日(月・祝) 曇時々晴のち霧、夜風雨強し

室堂6:30…南竜ヶ馬場7:30…2,244mピーク8:00…御舎利山…別山10:55〜11:10…三ノ峰山頂12:30…三ノ峰避難小屋(昼食)12:45〜13:30…銚子ヶ峰山頂16:00…神鳩避難小屋16:55(泊)

4月30日(火・祝) 朝方風雨強しのち小雨

神鳩避難小屋8:50…石徹白大杉10:20…石徹白登山口10:35〜11:00―白山中居神社11:15―(満天の湯入浴後帰路)

<メモ>

〇積雪期の白山美濃禅定道登山について

 ・白山中居神社から石徹白登山口までの大杉林道は、通常ゴールデンウィークに開通するが、積雪次第で閉鎖のままの年もある。

  郡上市白鳥地域振興事務所が道路管理をされているので、確認しておくのが望ましい。

  なお、3月頃の大杉林道は、何箇所か雪崩のリスクのあるポイントがあり、通過は十分な注意が必要。

 ・途中の神鳩避難小屋は、冬季は2階から入る構造になっていて通年使用できる。

  携帯トイレ以外使用できないので、相応のマナーを守ってください。

 ・美濃禅定道は、夏道はよく整備されているが、積雪期はまったく自己責任の山。

  標高も高いだけに、天候が崩れると踏破は難しい。勇気ある撤退も覚悟すること。

 

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春雪の白山美濃禅定道(2)―白山御前峰まで

4月28日(日) 

今日は、三ノ峰から別山を経て白山御前峰をめざす4日間の行程でいちばん大事な日。

飛騨山脈の穂高連峰あたりから、朝日が春雪を染める。

天気の安定した日に当たってよかった。。

7時出発。まずは、三ノ峰(2,128m)を越え別山(2,389m)をめざす。

昨年より残雪が多く、別山直下の、禊(みそぎ)をしたという御手洗池もまったく雪の下。

20190428別山へ.jpg

9時40分、別山に到着。

美濃禅定道では、別山が前に立ちふさがりなかなか見えない分、ここで初めて目の当たりになる白山は、登拝者の胸を打ったことでしょう。

20190428別山から白山.jpg

別山から10分ほどで、御舎利山に出る。

ここから西側のチブリ尾根に、石川県側からの別山直登ルート、市ノ瀬道を分ける。

前回5月は、ここで目も開けていられないほどの吹雪に行く手を阻まれた。

分岐近くの岩室でビバークも考えたけれど、ツエルトを張るにも天井部分十分風を防げず、結局撤退。

 

御舎利山を越えると、美濃禅定道随一の難所、大屏風が目の当たりになる。

前回まったく見えなかったけど、撤退したのは正解だったと、改めて納得。

今回は、アイゼンを効かせながら、慎重に通過。

20190428大屏風.jpg

何とか無事通過でき、ほっと振り返ると、山上に、虹色の水平の光が。

「環水平アーク」といって、58°以上という高い太陽高度が条件になるので、高山でしか見ることができない現象なんだとか。

20190428御舎利山.jpg

南竜ヶ馬場に向け大下りのはじまる油坂の頭に立つ。

夏は、ここから左手に油坂をジグザグに急降下して南竜ヶ馬場に出る(画像黄線)。

しかし、残雪期の今は、一枚のアイスバーンになっていて危険だし、大回りなばかり。

そこで、Nuリーダーは、地図を読み、稜線を直進し、2,244m三角点ピークを経て南竜ヶ馬場に下るルートを選択(画像赤線)。

このような状況に応じた判断は、自分ではできないなと、敬服。

 

三角点ピーク近くで、南竜ヶ馬場から別山をめざし引き返した今回の山行初めての他人の踏み跡に出合う。

冬季閉鎖中の南竜ヶ馬場あたりには、石川県側から入山したスキーヤーたちの姿もある。

一服後、夏道ルートではないけれど、明確な尾根を選んで、室堂をめざす。

15時40分、室堂に到着。

夏だと、コースタイム5時間30分のところ、8時間30分あまりかかった。

小屋では、5月1日の開業を前に、除雪作業がたけなわ。

20190428室堂小屋.jpg

われわれは、本棟の西にある冬季避難小屋を利用させてもらう。

避難小屋といっても、2階建てのしっかりしたもので、20名ほどの登山者でにぎやか。

20190428白山避難小屋.jpg

避難小屋に重い荷物を放り出し、さっそく最高峰の御前峰ピーク(2,702m)へ。

2年越しの登頂に、3人がっちり握手。

大汝峰の向こうに西日を受けて輝くのは、日本海。

目を凝らすと、敦賀半島から能登半島まで確認でき、白山が航行の目印としても重要な役割を果たしてきたというのも納得。

20190428白山御前峰.jpg

黒っぽく岩の露出した剣ヶ峰の向こうには、間名古の頭、妙法山、野谷荘司から白川郷に至る「北縦走路」が。

その向こうには、猿ヶ馬場山などの飛騨高地の山々、さらにその向こうに、立山連峰が。

20190428剣ヶ峰.jpg

やや右(東)に目を移すと、三方崩山(2,059m)、その向こう右側に、難峰御前岳(1,816m)

一等三角点のこの山が、白山を遙拝する山だったことがよくわかる。

さらにその背後には、薬師岳から槍ヶ岳、穂高連峰、乗鞍岳と続いている。
20190428三方崩山.jpg

山馬鹿がぼんやり見とれているうちに、メンバー二人は降りて行かれたし、日没も近い。

さあて、室堂めざして帰らなくては。

といいつつ、別山の向こうに両白山地の県境の山々が気になって、立ち止まってばかり。

左(東から)高賀三山、滝波山、美濃平家、平家岳、三角錐の屏風山、そして能郷白山など。

「『岐阜百名山』勝手に選定委員会」の取り組みを始める4年前までは、ほとんど顧みなかった両白山地の山々が今は愛しくてならない。 ((3)につづく。)

20190428御前峰から別山.jpg

<登山記録> (…:徒歩)  (↓地図クリックで拡大)

2019年4月28日(日) 快晴のち薄曇

三ノ峰避難小屋7:00…別山9:40〜10:00…御舎利山10:20…油坂の頭12:15…2,244mピーク13:00…南竜ヶ馬場13:30〜13:50…室堂15:40…白山御前峰17:10〜17:30…室堂17:50(冬季避難小屋泊)

<メモ>

・今期の室堂の小屋(室堂センター)の営業開始は5月1日。

 冬季は、西側の2階建ての冬季避難小屋を利用となるが、その入口が分かりにくい。

 2階部分の南西角に張り出した黄色い部分が冬季入口で(上記画像参照)、その扉のノブは、スライドして開ける。 

 

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春雪の白山美濃禅定道(1)―三ノ峰まで

霊峰白山には、「禅定道」と呼ばれる、千年以上の歴史を持つ、越前・加賀・美濃からの信仰の登山道がある。

これぞ縦走路の原型、日本が誇る、クラシックルートとも言えましょう。

そのうち、美濃禅定道は、郡上市白鳥町の長滝白山神社を起点に、同町石徹白の白山中居神社を経て、白山に至る19劼砲よぶ長大なルートで、現在は「南縦走路」とも呼ばれる。

無雪期には、2016年7月に、白山から白川郷までの「北縦走路」も通して踏破

しかし、積雪期は、昨年2018年5月に、地元山の会のメンバーと挑戦して、時ならぬ吹雪で、別山までで敗退

今回、同会のレジェンドNuさんをリーダーに、Gtさんと3人で再挑戦 (ロ。ロ)/オウオウ

 

2019年4月27日(土) 

白山中居神社からはじまる大杉林道の終点石徹白登山口に車を置く。

ここが、現在では、美濃禅定道の実質的な起点。

3日分の食料や寝袋を詰めたザックを背負い、6時40分いざ出発!

20190427美濃禅定道.jpg

遊歩道の階段を420段登ったところで、「石徹白の大杉」に出合う。

樹齢1800年、この道が開かれた時からそびえていた大杉に、かつての山修行者と同じように無事をいのる。

20190427大杉.jpg

尾根に出る頃には、あいにく濃い霧に包まれ、雪も降りだした。

わかんを着け、張り出した雪庇を踏み抜かないよう注意して進む。

ブナの老木たちは、まだ冬の姿のまま。

20190427登山道.jpg

「おたけり坂」や「雨宿りの岩屋」を通過、9時15分、神鳩(かんばた)避難小屋に到着。

廃仏毀釈までは、神鳩ノ宮のあった場所で、美濃禅定道と、大日ヶ岳から芦倉山・丸山を結ぶ行者道との合流点でもあった。

20190427神鳩避難小屋.jpg

ブナ林が終わり、夏はササ原となる真っ白な尾根を登ると、「母御石」という大岩に出合う。

白山を開山した泰澄が、どうしてもお山に登るといってきかない母を、この岩を割って封じ込めたとの伝説がある。

20190427母御石.jpg

美濃禅定道最初の峰、銚子ヶ峰(1,810m)に、10時35分到着。

昨年は表に出ていた山名案内板は雪に埋もれまったく見えない。

今季は、貧雪と思っていたけれど、白山一帯は、昨年以上の雪に見舞われた模様。

いったん大下りし、一ノ峰(1,839m)、二ノ峰(1,962m)と通過。

20190427銚子ヶ峰山頂.jpg

雪まじりの濃い霧の中に、ようやく今夜の宿、三ノ峰避難小屋が見えてきた。

13時50分、小屋に重い荷物を下ろし、わかんを外し、ようやく遅い昼飯。

鞍部にある小屋の外を、吹き抜ける吹雪の音が激しい。

夕飯まですることがないので、ウイスキーのお湯割りを片手に、ゆっくり山談義。

NuさんのK2挑戦のお話をじっくり伺えたのは、貴重な経験。

20190427三ノ峰避難小屋2.jpg

夕暮れまぎわ、ガラス窓の外が明るくなる。

見事に雲が吹き払われ、青い空が広がった。

小屋のすぐ先にある三ノ峰まで往復。

20190427三ノ峰避難小屋.jpg

夕映えの中にそびえる別山。

明日こそ、あの尾根を越えて白山までたどり着きたい。 いや、着かねば。。 ((2)につづく。)

20190427三ノ峰から別山.jpg

<登山記録> (―:車、…:徒歩) (↓地図クリックで拡大)

2019年4月27日(土) 曇時々雪、のち晴

大垣市4:00―白山中居神社―(大杉林道)―石徹白登山口(駐車)6:40…おたけり坂入口8:15…神鳩避難小屋9:15〜9:30…母御石10:10…銚子ヶ峰山頂10:35…一ノ峰山頂11:55…二ノ峰12:55…三ノ峰避難小屋13:50(泊)

 

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越美山地の難峰千回沢山・不動山積雪期縦走記(2)

2019年3月23日(土) 高曇り

6時15分、千回沢山・不動山へと向かう長大な尾根の取付点となる、冬季閉鎖された冠林道のゲート前の才ノ谷出合に立つ。

この、揖斐川が赤谷(あかんたに)と才ノ谷とに分かれるポイントから、対岸の尾根に向けた渡渉が、本ルート最大の難関。

水量が結構あり、流れも速い。

雨や雪解けの増水がない時でも、渡渉できるのは、1,2箇所だけ。

年によって川筋の様子は変わるし、刻々と水量は変わるので、どの箇所・どのタイミングで渡るのかは、自己判断の世界。

昨年は、2度下見に来て、結局渡渉のチャンスは得られなかった。

 

今回は、前週下見して、赤谷と才ノ谷の合流点の直下に、白波が立たない部分があったので、ここを狙う。

カヤック用の、ドライスーツ上下を着こみ、沢登り用の靴で思い切って流れに突っ込む。

対岸直前が一番深く、股下近くなる。思わずエイヤと声をあげて気合を入れ、岸にたどり着く。 ふう、やった。

段丘上に渡渉の装備をデポして、6時45分尾根に取り付く。

20190323渡渉点.jpg

標高約400m地点から始まる尾根は、ヤブ状態ながら、人か獣かの、かすかな踏み跡があり、境界杭、錆びた伐採時のワイヤーが残されている。

廃村になった塚集落の里山だった部分にあたり、皆伐後の二次林といった様子。

20190323登山道1.jpg

しばらくで尾根はやや広くなり、ヤブのないブナの二次林をたどる。境界杭はなくなる。

ふたたび、尾根は狭くなり、急登になってくる。

20190323登山道2.jpg

地形図の810mポイント直下は、痩せ尾根にびっしり繁った手ごわいシャクナゲのヤブ。

やや右手下にあるかすかな獣の踏み跡をたどる。

シャクナゲのヤブは、したたか頭をひっかくので、ぼっち地元の山の会伝授のヘルメット着用が効果的。

20190323登山道3.jpg

810mポイントを過ぎたあたりから、残雪をひろいながら進めるようになる。

きびしいシャクナゲのヤブが続くので、残雪がなければ、時間はさらにかかるはず。

20190323登山道4.jpg

910mの小ピーク直下あたりで、ようやく安定した残雪となる。

20190323登山道5.jpg

9時30分、910mの小ピークに到着。

雪の状態によっては一日で帰還できない事態も想定して持参したビバーク用装備をデポし、アイゼンを装着。

幸い、高曇りの肌寒い日なので、アイゼンがしっかり効いてありがたい。

 

1,082mの三等三角点「滝谷」まで、2度のアップダウンがあり、ふたたび残雪の上にシャクナゲが露出し、アイゼンが引っ掛かって苦労する。

帰路も同じくらい時間がかかるだろうな。。

20190323900mピーク.jpg

1,082m滝谷を越えると尾根が広くなり、残雪もたっぷりあって快適に進むことができる。雪庇や雪に隠れた亀裂には要注意。

20190323登山道6.jpg

行く手に、千回沢山のおだやかな三角錐のピークが見えてくる。

稜線上に、ところどころブナの大木も登場。山頂が近づくと、梢は樹氷に白く覆われている。
20190323千回沢山.jpg

12時15分、登頂開始から6時間で、千回沢山山頂に到着。

振り向くと、たどってきた長い尾根の向こうに、能郷白山とイソクラが白く横たわる。

20190323千回沢山山頂.jpg

山頂から、南側の千回沢をのぞき込む。

一昨年、ホハレ峠を越え、この沢を詰め、2日がかり、千回沢山に立った。

一方、沢以外の斜面は昭和40年代に皆伐されて二次林の状態。

沢の向こうの蕎麦粒山や、北側の釈迦嶺・金草岳も林道を縦横に付けられ、皆伐されているのが痛々しい。

次なる目的地、不動山へ向かう。

アップダウンは比較的おだやかで、雪もしっかりあるので、快適に進む。

20190323千回沢山から不動山.jpg

おだやかな円錐形の千回沢山と比べて、不動山はピーク感がないというか、とらえどころがない。

ただし、稜線上と、北側斜面のブナは、不動山の方がやや立派かもしれない。

もっとも、南側斜面が皆伐されているのは、千回沢山と同じ。

13時20分、樹氷の花咲く不動山山頂に到達。登山開始から7時間あまり、やりました。

山頂部は、ヤブも灌木も雪の下になって展望は360度。

千回沢山から直線距離で約2勸榮阿靴燭世韻覆里法見える山々はずいぶん変わり、滋賀・福井県境の山々が展開。

2019323不動山山頂.jpg

西側に、笹ヶ峰(1,285m)と美濃俣丸(1,254m)を結ぶ県境稜線から不動山に向かう稜線が足元まで続いている。

こちらの稜線も、いつかたどってみたいもの。

振り返ると、千回沢山から今回たどってきた長い長い尾根が。

そしてその向こう、右手に能郷白山が、そして冠山や若丸山の向こうに福井県側の部子山や銀杏峰が白く横たわる。

さらに、その奥に、神々しい白山連峰の姿。

最近飛騨地方の山の山岳風景に接しているけれど、美濃地方の山も「みんなちがって みんないい」。

帰路も長丁場。

雪がやや緩んで、雪の下に隠れた小亀裂に足を突っ込んだり、シャクナゲのヤブと格闘しながら5時間30分ほどかかった。

才ノ谷出合の岸にたどり着いたのが18時50分。

渡渉用装備に着替え、ヘッドランプを出し、エイヤと気合を入れて渡渉を完了したのが、19時15分。

長い長い、生きていてよかったなあと心から思える、手ごたえある一日でありました。

<登山記録> (―:車、…:徒歩)

2019年3月23日(土) 高曇り午後晴れ間 単独行

自宅4:00―(国道417号線・冠林道)―才ノ谷出合(駐車)6:15…(渡渉)…右岸6:45…910m小ピーク(ビバーク用装備デポ・アイゼン装着)9:30…1,082mピーク(三等三角点「滝谷」)10:20…千回沢山頂12:15〜12:30…不動山山頂(昼食)13:20〜13:40…千回沢山山頂15:03…910m小ピーク17:20…右岸18:50…(渡渉)…才ノ谷出合19:15―自宅21:00

ブログ「ぼっちの『岐阜百名山』勝手に選定委員会」(千回沢山)へ>←クリック!

ブログ「ぼっちの『岐阜百名山』勝手に選定委員会」(不動山)へ>←クリック!

 

 

 

 

 

 

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越美山地の難峰千回沢山・不動山積雪期縦走記(1)

両白山地の岐阜・福井県境に展開する越美山地、その最高峰で中核となる能郷白山から西は、とりわけ雪深く山深い山域。

その中でも、最も奥まった場所にあり、ほぼ同じ標高で並び立つ千回沢山(せんがざわやま:1,246m)と不動山(ふどうさん:1,241m)は、登頂困難な山として知られる。(↓画像クリックで拡大)

日本でもっとも人口密度が低く、豪雪の山域ゆえ、登山道は「もちろん」なく、無雪期に谷を詰めて登るのが一般的。

1975年「ぎふ百山」刊行当時でも、「山の姿は平凡だが、谷はなかなか第一級である。…相当の年期(ママ)を入れたものでないと危険だからよした方がよい。」とある。

当時は、徳山村最奥の集落、門入(かどにゅう)まで入り、そこから沢に取りついていた。

(ぼっちも、かつてこのルートから不動山に登っている。)

しかし、2006年に徳山ダム湖の湛水によって徳山村一帯が湖に沈んでしまい、最奥・最高所の門入は、水没こそ逃れたものの、そこに至る道路が水没するため、廃村となった。

今は、その後戻ってきたわずかな住人は、ダムを船で渡っているが、登山者は、ホハレ峠まで車で入り、かつての歩荷道を徒歩で門入に至るしかない。

(参考➀:「ホハレ峠を越えて旧徳山村門入へ」(2017年6月))←クリック!

(参考◆「奥美濃の秘峰ー千回沢山」(2017年11月))←クリック!

 

そのため、最近、残雪期に、西側の福井県広野ダム奥の二ツ屋分水堰まで車で入り、美濃俣丸から笹ヶ峰に至る稜線の1,294mピーク手前から東に派生する稜線をたどり不動山・千回沢山を往復するという<ルート➀>も取られている。

これも、テント泊前提で、アップダウンも多い体力勝負の行程となる。

(参考:「奥美濃至高の縦走路―美濃俣丸〜笹ヶ峰」(2017年3月))←クリック!

 

今季このルートでEさんとご一緒する予定が、コンディションが整わず、単独行となった。

そこで、残雪期のもう一つのルート、東側の徳山ダム湖最奥、冠林道才ノ谷出合まで車で入り、揖斐川を渡渉し1,082m三等三角点(基準点名「滝谷」)の尾根に入り、千回沢山・不動山と往復する<ルート◆で決行することに。 (↓画像クリックで拡大)

このコースは、長丁場ながら、辛うじて日帰りができるものの、➀道路の開通 渡渉可能な水かさ ヤブをかくす量の残雪 という条件が1つでも欠けたら、不可能となる。

昨年、このルートを考え何度も下見したけれど、水かさが多すぎて、渡渉のチャンスがなかった。

今回、前の週に下見したところ、条件の➀△和臂翩廚修Δ世辰拭貧雪の年でが心配のまま、3月23日(土)にいざ決行!

(ロ。ロ)/(2)ニ続ク

 

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山仙人のふるさと―生駒山地小縦走

「信貴山の宿坊は、夜景が異世界みたいで、精進料理がおいしく、朝の勤行も特別感が」との評判を聞き込み、連れ合いが行ってみたいなあと、つぶやいた。

これ幸いと、宿坊泊に合わせ、奈良県・大阪府境界の生駒山地を生駒山(642m)から信貴山(437m)まで小縦走を計画。

この山域は、役小角(役行者)や行基など、飛鳥時代から奈良時代にかけて国家仏教からはみ出した宗教者の根拠地だった場所で、山仙人をめざすぼっちとしては、興味しんしんなエリア。

 

まず、生駒山に登る前に、行基の墓所があることで知られる山麓の竹林寺を訪問。
行基(668〜749年)は、仏教が国家統制されていた飛鳥時代後期から奈良時代にかけて、禁を破り民衆や豪族などに布教し、多くの寺を開き、救民活動や、治水や架橋などの社会事業を行った名僧。

朝廷は、たびたび弾圧したが、行基集団と言われる1万人におよぶ聖俗の集団を率いる圧倒的な実力を無視できなくなり、聖武天皇が大僧正という最高位の位を授け、奈良の大仏造営の責任者とした。

行基菩薩とも呼ばれたその人の墓所は、つつましやかな塚でありました。

 

竹林寺は、行基の庵だった場所ともいわれ、廃仏毀釈などで荒廃していたものを、平成になってから地元の尽力で復活したもの。

朝から地元の皆さんが掃除されていて、梅がほころび、清々としたたたずまい。

行基を慕った鎌倉時代の僧、忍性の墓も近くにあった。

境内裏手には、神変大菩薩とも呼ばれる役小角の祠があり、江戸期の蔵王権現や行者の石像が並ぶ。

役小角(伝634〜701年)も、生駒山や葛城山一帯を舞台に活動した行者で、修験道の基礎を築いたとされる。

鬼神を家来として使い、人を妖惑したとして讒言され、伊豆大島に配流されたと續日本紀に記される。

そんな半ば伝説上の存在と行基は、時代や活躍の舞台が重なり、国家統制からはみ出した宗教家としても似通っていたんだなあと、改めて実感。

さて、連れ合いには車で先行してもらうことにして、近鉄生駒駅から登山開始。

とはいうものの、マンション立ち並ぶ住宅街の石段を進んでいくので、登山って感じはあまりしない。

石段を2段飛びで登っていくと、マンションもなくなり、中腹の宝山寺が近づくにつれ、旅館街が現れる。

宝山寺は、生駒聖天とも呼ばれ、歓喜天を祀り、不動尊を本尊とする関西有数の商売の神&仏さま。

伝説上は役小角によって、実際は役小角を慕う江戸時代の僧湛海によって開山された。

歓喜天を祀るだけあって、門前の旅館街は色町として知られ、ぼっちの頭の中には憂歌団の「イコマは悲しい女町♪」という歌がどうしても流れてしまう。

 

鳥居をくぐると、整然と灯籠が並んで、ようやく山岳寺院のたたずまいに。

宝山寺境内は鳥居と仏殿が入り混じり、年間300万人の参拝があるという、エネルギッシュでカオスな信仰空間。

石柱に刻まれた寄進の金額も五千萬円とか半端なく、所願成就も金次第とは、いかにも商都大阪の信仰を集めてきた寺らしい。

 

背後にそそり立つ「般若窟」と呼ばれる巨岩には、役行者が鬼を閉じ込めたとか、弘法大師が修行したとかの伝説があり、この寺の霊力の中心的存在。

寺を開山した湛海は、江戸時代では別格の仏師でもあり、不動明王や制多迦童子などの迫力ある像も見どころのひとつ。

昼は、門前の「ナイヤビンキ」という、レゲエ流れる自然食カフェ。

かつての色っぽい旅館を改造した個室で、こたつに入りながら1時間以上もかけて菜食ランチを食べていると、小縦走に出かける気力が萎えまくり。

おお、もう14時過ぎ。信貴山に車で向かう連れ合いと別れ、登山再開。

宝山寺を過ぎると、広葉樹林も現れ、少し登山気分になりかけた頃、生駒山山上遊園地に到着。

90年近い歴史を持ち、奈良ドリームランドも、あやめが池遊園地もなき今、奈良県では唯一の遊園地。

ただし、今は冬季休園中で、日本最古の巨大遊戯施設、飛行塔がさびしくたっていた。

戦争中は、軍の防空監視塔として、金属供出を免れたんだとか。

さて、遊園地の中にあるという生駒山の三角点はどこだろう。

GPS片手に探し回り、ようやくミニ鉄道の軌道の中に一等三角点を発見。

山上遊園地を後に、信貴山に向けて小縦走を開始。

信貴生駒ドライブウェイと、各種遊歩道が錯綜して、ルートどりに迷い、時間がかかってしまう。

そのうちに、雨まで降り出し、暗峠から先は、車のまったく通らないドライブウェイをとぼとぼ歩く。

 

中間地点の「鐘の鳴る展望台」で、ようやく青空が見え、はるかに生駒山が見える。

もう、17時近く、到着は日没後だな。。

ところどころの見晴台からは、大阪平野越しに、六甲山や明石海峡大橋、淡路島、四国が眺められる。

山麓までぎっしり街が迫るのに、山上は心細いくらいさびしい。

難波の国と大和の国を隔ててきた生駒山地を縦走していくと、暗峠、鳴川峠、十三峠などの歴史ある峠や、城跡に出会う。

もっと勉強してこればよかった。。

高安山の手前から農道に入り、古いたたずまいの村を抜けて信貴山山麓の宿坊に向かう。

もう月が頭の上。

宿坊玉蔵院に18時30分着。ずいぶんご心配をかけたみたいで、すまんことでした。

丁寧に作られた精進料理の夕食をいただいた後、信貴山朝護孫子寺の境内を散歩。

山麓にぎっしりありがたそうな宗教施設が並び、ライトアップされて不思議な空間。

生駒山の宝山寺に信貴山の朝護孫子寺、どちらもぼっちの宗教観をぐらぐらさせるインパクトでありました。

<登山記録> (―:車、…:徒歩)

2019年2月16日(土) 曇一時雨夕方晴 単独行

自宅6:15―竹林寺10:50〜11:15―近鉄生駒駅11:35…宝山寺11:55〜12:30…ナイヤビンキ(昼食)12:35〜14:15…生駒山上遊園地(生駒山山頂)14:55…鐘の鳴る展望台16:50…十三峠17:10…信貴山玉蔵院(宿坊泊)18:30

 

| ぼっち | 縦走主義でいこう! | 18:56 | comments(0) | trackbacks(0) | にほんブログ村 アウトドアブログへ←アウトドアブログのランキングです クリックよろしく!
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