WALK あばうと 日本4,000山

「新日本山岳誌」掲載の約4000山が修行の地。 めざせ山仙人!
東洞岳(1,052m)〜シシ洞(1,109m) 調査登山

「ぼっちの『岐阜百秀山』勝手に選定委員会」の取り組みを、より確かなものにするため、

飛騨地方については、飛騨山岳といえばこの方、ともいうべき、飛騨の隠居さまにご意見を賜っている。

美濃地方については、ぼっちのバイブル「新日本山岳誌改訂版」美濃部分の執筆にもあたられた、地元山岳会の会長にご相談中。

そのうち、郡上市和良町の大洞山(1,035m)については、「東洞岳の方がいいのでは?」とのご意見。

ううむ、候補リストには入れていなかったけど、これは調査が必要。。

 

東洞岳(1,052m)は、大洞山の4劼曚彬姪譴砲△蝓∨迷Δ離轡憩(1,109m)と稜線がつながっており、周回できるという。

3月29日(日)、朝の雨が昼頃には晴れるとの予報。遅発ちで調査登山に行ってきました (ロ。ロ)/

郡上市明宝町と同市和良町を結ぶ相谷トンネル南出口(和良町側)に愛車奥地君を待たせ、時計回りに東洞岳〜シシ洞を周回する計画。

まずは、5分ほど和良町方向に下り、チェーンで閉ざされた林道に入る。

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林道は、全体に荒れていて、一部は一昨年の台風でスギ植林が大規模に倒れ、障害物競争状態。

一般の登山者は、びっくりされるだろうな。。

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東洞岳とシシ洞の間にある、1,080mピークにつながる尾根に、林道から取り付く。

尾根上は、獣の踏み跡程度しかない。

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ヒノキ植林の尾根を登高していくと、作業者が通るのだろう、踏み跡は明確になっていく。

上部はササも登場するけど、雪の少ない地域なのでチシマザサではなく、丈が低く、イブキザサのよう。

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尾根取付きから約45分で1,080mピークに出る。

冬枯れした広葉樹の明るい、こじんまりしたピークであります。

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東洞岳〜シシ洞の稜線は、はっきりした踏み跡があって、東側の東洞谷側は、びっしりと植林され暗く、

西側のオンボ谷側は、ブナやミズナラを中心にした落葉広葉樹林におおわれて明るく、対照的。

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1,080m ピークから35分のおだやかで気持ちのいい稜線漫歩で、東洞岳山頂に到着。

山頂付近は、全面が落葉広葉樹林でいい感じ。

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展望の方は、東南方向が開け、阿寺山地や恵那山方向が展望できる。

東北方向は手前に派生した尾根に遮られ、飛騨山脈はあまり見えない。

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西側は、手前に大洞山方向の稜線があって、白山方向は見えない。

1,080mピークとの中間で、奥山でなかなかお目に係れない大洞山の全容が確認できる箇所がある。

ただし、樹木に覆われ、落葉期しか見えないし、梢の被らないポイントは、倒木のあったこの1ポイントだけ。

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1,080mポイントを過ぎ、シシ洞に向かう。

シシ洞は、東洞岳より標高が57m高いけど、全山植林。

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平らになったシシ洞山頂は、東方向を伐採してあるので、御嶽山から飛騨山脈方向を展望することができる。

今回は残念ながら、御嶽山が少し顔を出してくれたくらいだった。

これまた目にすることの少ない、簗谷山方向が眺められたのが収穫。

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さあて、日の暮れないうちに下山しなくては。

地形図を読んで。稜線を北へ下り、鞍部から林道に下降する計画を立てていた。

しかし、実際には、林道は形跡さえなくて、荒れた沢だけ。

GPSで見る限り、位置は誤っていないはずなので、だまされた気分で沢を下っていく。

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沢が大きく曲がるところで、ようやく林道が登場。どう考えても、ここが実際には林道終点。

これだけドローンとか、人工衛星とか発達した時代、なくなった道などを消し込む仕組みってできないんだろうか。。

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こちらの林道は、未舗装ながら車も通れる。

上部は荒れていた沢も、下るにつれて、清らかな流れに。

釣り人には、いい川なのかもしれない。ちなみに、東洞岳は特別天然記念物オオサンショウウオも生息するとのこと。

 

17時20分、無事愛車奥地君のもとに帰還。

全体で4時間30分ほどの行程。その割に、よかれあしかれ、冒険感を味わえたなあ。。

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帰路は、和良町側を通っていく。

改めて2万5千分の1地形図を見ると、和良町で山名の表示があるのは、東洞岳のほかは、和良岳(716m)、黒岳(795m)くらいで、大洞山、シシ洞はじめ、山名のない三角点が特に多い一帯なんだと気付く。

その中で、東洞岳は、東洞集落と鹿倉集落の背後にあり、里との関わりが昔からあったので、名前がもらえたのかもしれない。

ただし、その山容を里から見ることは難しく、和良町の中心となる小盆地まで出てしまうと、前の山に遮られ遠望できない(画像)。

 

それでは、調査登山のまとめ。

・東洞岳は、この地域にしては、自然林がそこそこ残され、オオサンショウウオの生息地で、シシ洞までの稜線は快適。

 しかし、標高1,052mに過ぎず、山容が里から見えず、展望が限られ、稜線に出るまでが冒険的なこの山を「岐阜百秀山」に入れるのは難しいとおもう。

・大洞山は、標高は東洞山より17m低く、奥山で地形図に名前が載っていないほど人との関わりがかつてはなかったけど、今は、大月の森キャンプ場ができて、登山道が整備され、岐阜県に17しかない一等三角点の山で、飛騨山脈、白山両方の展望も得られる。

・岐阜県全体で評価すると、大洞山がボーダーライン、東洞岳(12点)は選外のレベル。

 郡上市東部〜関市東部には競合する山がほかにないので、大洞山に一等三角点として特認点を1点おまけし、16点で当選ということでいってみたいと思う次第。

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<登山記録>  (―:車、…:徒歩)

自宅10:30―郡上I.C.―相谷トンネル南出口(駐車)13:00…林道入口13:03…(途中倒木箇所あり)…尾根取付13:35…1,080mピーク14:15…東洞岳山頂14:50〜14:55…1,080mピーク15:25…シシ洞山頂16:05〜16:15…鞍部16:30…(荒れた沢沿いに下降)…林道出合17:00…トンネル南出口17:20―(鹿倉経由で帰路)

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| ぼっち | 「岐阜百名山」勝手に選定委員会 | 21:59 | comments(0) | - | にほんブログ村 アウトドアブログへ←アウトドアブログのランキングです クリックよろしく!
掘り出しものの山―白尾山(1,612m)

ぼっち地元の山岳会で取り組んでいる「美濃地方一〜三等三角点全数調査」、今回のノルマは、郡上市白鳥町の三等三角点「阿多岐」と「野添」。

道なき・名もなき山をゴソゴソやるだけではもったいないので、近くにある白尾山(1,612m)にも登ることにした。

 

白尾山は、日本300名山鷲ヶ岳と稜線つながりの山で、「ぎふ百山」「続ぎふ百山」はもとより、「美濃百山」さえ入っていない無名の山。

この山を知ったのは、日本山岳会東海支部編「東海・北陸の200秀山」(2009年中日新聞社刊 現在廃版)。

びっしりチシマザサの生い茂ったこの山に、2001年しらおスキー場が開設され、2003年に山頂までの登山道が開設されたとの紹介。展望良好な山らしい。

「『岐阜百秀山』勝手に選定委員」としては、念のために調査したい山としてリストアップしたひとつであります。

 

ところが、三角点調査を終え、現地へ行ってみたら、「東海・北陸の200秀山」刊行の2009年から11年の月日が流れ、さらに登山環境は変化。

しらおスキー場は2018年に閉鎖、かわりに、スキー場最上部のリフト跡あたりまで林道が伸び、そこが新登山口らしい。

従来の登山道への林道入口には「通行困難」の木札が貼られ、8卆茲領啼擦砲△訖慧仍蓋まで行くように指示している。

しかし、林道に向かうと冬季閉鎖中 (TOT)オウ

さらに、しらおスキー場跡地には、新たにオートキャンプ場建設中で、立入禁止 (TOT)オウオウ

仕方なしに、「通行困難」と木札の打ち付けられた旧登山口をめざす。

「通行困難」なのは、登山口までの道なのか、登山道そのものなのか、その両方なのか?

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登山口までの林道は、両脇に枯草やブッシュが生い茂り、通行困難。

幅広の愛車OUTBACKの奥地君は、両脇に引っかき傷をつけ、泣いておりました。

 

それでは、10時30分と遅ればせながら、登山開始 (ロ。ロ)/キヲトリナオシテ オウ

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新登山口から入山する登山者がほとんどなのか、登山道沿いのペンキ印や残置テープ類は、古びている。

念のため、目印の赤テープを付けながら進む。

ブナやミズナラなどの二次林と、スギの植林が交互する。

左手が伐採された場所では、三角点「阿多岐」越しに、白山連峰がしっかり展望できる。

中央が大日ヶ岳、右手に別山から白山、左手に薙刀山、野伏ヶ岳、そして先日登った小白山。

いやいや、これだけの展望が得られるなんて、いい山じゃないですか。

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小白山(左)は、野伏ヶ岳とそん色ないスケールを持つ、ツインピークスの山容であることを確認できた。

「小」と付くけれど、小さな山ではない。

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スキー場のリフト最高点近くの北斜面は、皆伐され、登ってきた尾根が眺められる。

その先には、越美山地の能郷白山や、荒島岳などが展望できる。

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リフト最高点は、枯れススキの穂が立っているということは、積雪がほとんどなかったということなんでしょう。

全国のスキー場関係者の皆さま、貧雪と新型コロナウィルスのダブルパンチ、お見舞い申し上げます。

 

その先の踏み跡を5分ほど進むと、平成24年竣工のプレートのある白尾〜鷲見林道に出る。

そこが新登山口で、しっかりした登山道がはじまる。ここに、登山口の標識がほしいところ。

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尾根通しの登山道は、ブナが多く、行く手に白尾山の山頂がのぞいている。

山頂部は樹林はなく、ササ原になっているよう。

ここで、遅めの昼食。今回は、鴨だし蕎麦カップ麺と、カニカマおにぎり。

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カワズ洞国有林の巡視路にもなっているらしい登山道は広くチシマザサが刈り払われ、快適。

信濃ではネマガリタケ、飛騨では単にタケノコと呼ばれる、チシマザサのタケノコ狩りにも好適地のようであります。

それだけに、登山道ができる前は、厳しいヤブ漕ぎの山だったんでしょう。

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1,350mを越えたあたりから、雪が出てきたので、わかんを装着。

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14:10 真ん中に立派な石の方位盤のある、白尾山山頂に到着。

おお! なんという展望。

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まず何よりも圧倒されるのは、白山連峰の大展望。

大日ヶ岳から、三ノ峰、別山、白山、三方崩山、日照岳まで純白のスカイラインが連続。

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東には、穂高岳、乗鞍岳、御嶽山、そして木曽山脈から赤石山脈の一部まで。

地味だけど、その前方には阿寺山地の全容、美濃三河高原の山々も連続。

ただし、槍ヶ岳から北は、鷲ヶ岳に隠れて見えなかった。

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伐採〜植林の跡が広がる鷲ヶ岳の斜面越しに、御前岳と先日登った栗ヶ岳の姿も眺められた。

あの稜線をずっと歩いてみたかったなあ。。

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さあて、帰路もまだまだ長い。

登山道のその先には、伊吹山のずっしりした姿が。

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下山では、新登山口から下は、登りでは気付かなかった尾根の分岐を間違えかけては、GPSで確認を繰り返す。

踏み跡が明確でもないので、注意が必要。

やはり一般登山者は、新登山口から登り2時間、下り1時間30分で大展望を楽しむのがいいでしょう。

 

それにしても、新登山口からは、整備された登山道、植林の進む郡上市地域では比較的よく残されたブナ林、そして大展望と、掘り出し物の山でありました。

北側の鷲ヶ岳は、標高、里から見上げる山容、伝説など地域とのつながりで、飛騨高地最南部を代表する山ではあるけれど、眺望ではほぼ互角、自然や登山の味わいでは白尾山の方に軍配が上がる。

「『岐阜百名山』勝手に選定委員会」としては、鷲ヶ岳を入れるけど、稜線つながりの、この山もお勧めと、あえて注記したいところであります。

 

<登山記録>  (―:車、…:徒歩)

2020年3月25日(水) 快晴

自宅4:30―(三角点調査)―白尾山登山口(駐車)10:35…しらおスキー場リフト最高点12:15…林道・新登山口12:25…(途中昼食)…白尾山山頂14:15〜14:45…新登山口15:35…リフト最高点15:40…登山口17:00―(美人の湯しろとり入湯後帰路)

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<メモ>  (↓地図クリックで拡大)

・白尾山の名は、霊峰白山の尾の位置にあたることにちなみ、泰澄が白山を開山した折、東に白雲が輝く峰を見て神霊ありとして、自ら登り、頂に祠を祀ったとの伝説があるという(白山文化博物館の展示記載)。

・2003年に山麓の白鳥町六ノ里の林道奥825m地点付近からの登山道か開設された。

 その後1,245mのしらおスキー場リフト最高点近くまで林道がのび、そこが新登山口となった。

 10台ほど駐車可能。

・新登山口から山頂までの登山道はよく整備されている。

・旧登山口から新登山口の間は、最近利用者が少なく、特に下山は道迷いがないよう、確実にルートファインディングしていく必要がある。

 ただし、展望はよく、新登山口からの往復では飽き足らない熟達者、オフシーズン等には、それなりに利用価値がある。

 

| ぼっち | 「岐阜百名山」勝手に選定委員会 | 09:29 | comments(0) | - | にほんブログ村 アウトドアブログへ←アウトドアブログのランキングです クリックよろしく!
活火山 アカンダナ山(2,109m)

アカンダナ山 といっても、ご存じない方が多いでしょう。

標高2,109m、焼岳の南にある、岐阜県に5つしかない活火山のひとつであります。

ただし、有史以降の活動がなく、「噴火警戒レベルを運用していない火山」という位置づけ。

その一風変わったカタカナの名は、仏教の「閼伽棚」(あかだな:仏に備える水(閼伽)や花を置く棚)に由来するとも言われる。

こんな場所に仏教系の名前を付けるとすれば、新平湯の禅通寺に逗留していた山岳修行僧 円空かもしれない。

登山道もない超マイナーな山なのは、周りに高くて立派な山があり過ぎるからだろうか。

ぼっちのバイブル「新日本山岳誌」にも、この山は掲載されていない。

ただし、岐阜県に5つしかない活火山で、平湯温泉の背後の2千m超の登山道のない山とは、「登山が困難で、百秀山には入れにくいけど、登ってないとはいいにくい存在感ある山」。

その北につづく白谷山(2,188m)とともに、積雪期登頂に単独チャレンジしてみました (ロ。ロ)/

新平湯の民宿を5:45発、アカンダナ山山麓標高1,307m地点にあるアカンダナ駐車場へ。

アカンダナ山を巻くようにして安房峠へ向かう国道158号線は駐車場先のゲートで冬季閉鎖中。

ゲートのところから、大回りする158号線をショートカットするため急斜面に取り付く。

雪がつながっていたので、スノーシューを利用。

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上部はチシマザサに覆われた急斜面をはい上がって、国道上部に出る。

道路には、スキーの跡が一本だけ残る。

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カーブミラーの手前、標高約1,559m地点のアカンダナ山の南側の谷に入る。

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昨日と打って変って、まばゆい快晴。

ダケカンバの二次林の中を進む。

登りの靴跡と、スキーのトレース。今日はルートファインディングの苦労はないかな。。

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振り返ると、背後には乗鞍岳が大きい。

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快調なのも、1,800m地点くらいまで。

その後は樹林の急斜面となるので、先行トレースはなくなり、ここから滑り降りたらしい。

スノーシューは木に絡まるし、滑り落ちそうになるので、アイゼンに履き替え、40僂曚匹凌契礇薀奪札襪はじまる。

見晴らしがきかず、地形も明確な尾根や谷にはなっていないので、GPSとコンパスで上部の谷状の鞍部をめざす。

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谷状の地形から、最後標高差200mになってからが、クセモノ。

ご覧のとおり、落とし穴のような大きな陥没が連続する。火山の熱のせいだろうか。

深さが2m程もあって、落ちたら一人這い上がるのは困難なので、慎重に進む。

いずれにしても、山スキー向けの山じゃないし、標高以上に登るのはきつい。

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ラッセル、樹木や穴の回避で、さんざん時間をとられ、9:30に到着する予定が、11:35にアカンダナ山頂に到着。

とりあえず、ひと休み。 矢印は、手づくりの、ささやかな山名表示板。

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コメツガなどの針葉樹林越しの展望は素晴らしい。

北中央には、焼岳(2,455m)が主役の場を占め、右手に前穂と奥穂の吊尾根、左に笠ヶ岳が。

焼岳の手前にある、白谷山(2,188m)も、なかなかの鋭鋒。

ただし、ここから先も、深い穴ぼこが続くので、手前の山を巻いて、白谷山をめざす当初の計画は断念。

やはり、このへんが単独行の限界でしょう。
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アカンダナ山だけと割り切れば、時間はたっぷりある。

調査登山ということで、あくせくしがちだったけど、ゆっくり名山を鑑賞。

笠ヶ岳、文句なしに秀麗。

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場所を少し移動して、穂高の吊尾根を鑑賞。明神岳の岩峰群もかっこいいです。

西側には、輝山(てらしやま)越しに、白山も拝めた。

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1時間あまり山頂での平和なひとときを過ごし、帰路はふたたび緊張の穴ぼこ回避。

往路のトレースを外さないようにする。

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その下の急斜面の下降も結構なもの。

こんなところ、よく登ってきたな。。

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足元に気を付けながら、南側の展望も、存分に楽しむ。

乗鞍岳は、近すぎるため、手前の四ッ岳(2,745m)や、硫黄岳(2,554m)に遮られて、最高峰の剣ヶ峰(3,026m)はあまり見えない。

そのかわり、手前の十石山(2,525m)が、荒々しい岩壁を見せ、とても立派に見える。

20200321アカンダナ山13.jpg

登りはゲートから国道からの取付き点まで1時間半、そこから山頂まで3時間45分、標高差800mを、計5時間15分。

下りは、山頂から取付き点までは1時間15分、そこからゲートまでは50分、計2時間5分と、あっけないほど短時間。

それだけ登高が困難な山ということで、輝山などと比べて、山スキーにもあまり好適とは言えない。

そんな結論を導き出すための難行苦行かというと、そうでもない。

「登山が困難で、百秀山には入れにくいけど、登ってないとはいいにくい存在感ある山」を制覇するのは誇らしいし、単独行の緊張感や孤独の味も、味わってしまうと、やめられないもんであります。

20200321アカンダナ山.jpg

(画像:平湯トンネル出口の停車帯からのアカンダナ山と白谷山。)

 

<登山記録>  (―:車、…:徒歩)

2020年3月21日(土) 快晴

新平湯温泉5:45―アカンダナ駐車場前国道158号線ゲート(駐車)6:20…(斜面ショートカット)…国道158号線7:15…取付き点7:50…アカンダナ山頂11:35〜12:45…取付き点14:00…国道158号線14:30…(斜面ショートカット)…ゲート14:50ー(平湯の森入湯後帰路)

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| ぼっち | 「岐阜百名山」勝手に選定委員会 | 05:57 | comments(0) | - | にほんブログ村 アウトドアブログへ←アウトドアブログのランキングです クリックよろしく!
飛騨高地きっての深山ー栗ヶ岳(1,728m)

5年間取り組んできた「ぼっちの『岐阜百秀山」勝手に選定委員会」、

終盤ともなると「登山が困難で、百秀山には入れにくいけど、登ってないとはいいにくい存在感ある山」が残ってしまっている。

飛騨高地の栗ヶ岳、飛騨山脈のアカンダナ山と白谷山がまさしくそれで、いずれも登山道はなく、積雪期限定・長丁場の山。

春分の日20日(金)、21日(土)でこれらの山をやってまいりました。

 

まず20日は、栗ヶ岳(1,728m)。

天生峠の南に、籾糠山(1,744m:登山道あり)、猿ヶ馬場山(1,875m:なし)、御前岳(1,816m:なし)と連なる、その先の1,728m峰。

もちろん登山道はない、積雪期ねらいの山。

取付きは、かつては御前岳と同様、南麓の森茂からだったけど、かつて金山のあった同集落が廃村になって久しい。

今は、車が通行禁止の森茂林道で森茂峠(1,112m)まで徒歩で入り、最近できた送電線の巡視路を1,365mピークまで使い、後は高山市・飛騨市境界の稜線をずっとたどっていくことになる。

飛騨の岳人には、主に山スキーで登られ、稜線続きの御前岳も森茂峠側から登られている。

2月にお伺いした飛騨の隠居さまには、「栗ヶ岳はどうですか?」と尋ねられ、口ごもってしまった、そんな山であります。

 

ぼっちとしても、そんな飛騨の岳人によく知られた山に登っていないとはいいたくない。

ということで、MTBジャイアン号を愛車奥地君に積み込んで出かけてまいりました。

 

高山市清見町大谷集落にある森茂林道ゲートに愛車奥地君を待たせ、5:30、ジャイアン号と出発。

天気予報は、曇のち晴となっていたけど、小雪のちらつく中、7:00地蔵様の祠のある森茂峠に到着。

峠から南に分岐する道路を整備しているようで、ここまでの林道はしっかりしていた。

ここでジャイアン号を待たせ、送電線巡視路に入る。

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しっかり降ってきた。ここでわかんを装着。

ブナ林、細く見えるけど、実際は雪国特有のすっと天を指す姿の、巨木ぞろい。

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超高圧のごつい鉄塔は、1,200mあたり、1,295m、1,365m地点にあり、ここまでは安心して登高できる。

周辺は、伐採後の二次林や、カラマツの植林。

雪がちらつくどころか、新雪が30冂つもり、さらにどんどん降って来る。

さあて、道なき稜線に入りますか。

20200320栗ヶ岳3.jpg

次第に植林もなくなり、ブナやミズナラの自然林となる。

1,365m地点と次の1,367m地点の間が地形が複雑で、晴れていれば何でもないのだろうけど、視界不良の樹林帯の中で、ルートファインディングにてこずる。

20200320栗ヶ岳4.jpg

その後、1,614m地点までも、不規則に稜線は左右するけど、次第にこの山域の地形のクセが分かってくる。

降り積もる雪で、紙の地図が使えず、もっぱらGPSを利用。読図訓練になりませんが。。

積雪は30僉40僂箸覆蝓△劼燭垢蕕離薀奪札襪脚にこたえる。

20200320栗ヶ岳5.jpg

12:50、栗ヶ岳手前の1,614mに。ピークは降りしきる雪の中で見えない。

峠からすでに6時間経過。

本当は、御前岳まで脚を伸ばすつもりだったけど、もうそんな計画は吹っ飛んで、栗ヶ岳に立てるかさえ、心もとない。

山馬鹿ぼっちにしては、少々気弱に。。
20200320栗ヶ岳18.jpg

標高1,600mを越えると、稜線の風がものすごく、突風が雪を巻き上げていく。

踏ん張るのに精一杯で、足が普通に踏み出せない。

修行モードでひたすら進む。

13:20、栗ヶ岳山頂に到達。

標識も見当たらず、とりあえず証拠写真を残す。

直線距離で1.1劼らいしか離れていない1,614mピークさえ、霞んで、眺望の確認はできなかった。

突風を避け、そそくさと山頂を切り上げ、鞍部の雪庇の陰に入って、遅い昼飯をとっていたら、天気は急速に回復。

栗ヶ岳が姿を現してくれた。長々とラッセルしてきた甲斐があったなあ。。

地図では3つの頭があるように見えるけど、あまりまとまりがない感じ。

1,614mピークも、ごくおだやかな姿を見せてくれる。

このあたり、山スキーなら楽しい場所なんでしょう。

山スキーなし、単独ラッセルの身には、遠い山でありました。。

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御前岳から猿ヶ馬場山方面は最後まで雪雲が去らなかった。

20200320栗ヶ岳12.jpg

往路は、ルートファインディングにてこずった稜線も、遠く鉄塔まで見えれば何のことはない。

彼方に見えるのは、猪臥山。

20200320栗ヶ岳13.jpg

ただし、雪が降りしきったため、往路のラッセルは、ほとんど見えなくなり、再度ラッセルしていかねばならない。

目印の赤テープを怠ってはならないなと改めて実感。

ま、下りは比較的ラッセルも楽で、緊張感がぜんぜん違う。

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16:30、樹林の向こうに鉄塔が見えてきた。もうこっちのもの。

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17:25、森茂峠に戻る。

帰路は、MTBジャイアン号が大活躍、往路1時間40分かかったところ、わずか30分で、17:55ゲートに戻る。

栗ヶ岳、あなどれない遠い山でありました。でも、充実感は胸一杯。

20200320栗ヶ岳16.jpg

<登山記録>  (―:車、‥:MTB、…:徒歩) (↓地図クリックで拡大)

2020年3月2日(祝金) 雪のち曇ときどき晴  単独行

自宅3:30―飛騨清見I.C.―大谷集落森茂林道入口ゲート(駐車)5:30‥森茂峠7:00…1,365mピーク(3番目の鉄塔)…1,614mピーク12:50…栗ヶ岳山頂13:20…1,365mピーク…峠17:25‥ゲート17:55ー新平湯温泉19:30

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<メモ>

・御前岳の東、直線距離約2劼砲△襦その名は栗のような山頂の姿によるとされる。

 しかし、稜線から見ると、3つほどのピークが不規則に連続する姿に見える。

・アプローチが不便で、森茂林道は入口ゲートで車が入れないため、徒歩だと峠まで往復3時間を要する。MTB利用も有効。

 峠から数えて3基目の1,365mピークにある鉄塔まで巡視路が利用できる。その先はヤブが深く、積雪期に登られる。

・稜線の出てからの地形が不規則で、きちんと地図を読んでルートファインディングしていく必要がある。

 静かな山で、ブナやミズナラの巨木が多い。

・単独行ラッセルは、なかなか過酷でありました。

 

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美濃低山の雄ー天王山(538m)、誕生山(502m)

岐阜・福井県境=かつての美濃・越前国境に1,200〜1,600mクラスの山を連ねる越美山地は、濃尾平野に向け標高を下げ、その接点あたりは、数百mのおだやかな低山となる。

美濃市にある天王山、誕生山もそのような標高500m台の山で、東海北陸自動車道を富山方面に向かう途中、左手に見える。

ちょっと気になりながらスルーしてきたけど、天王山が「美濃百山」のひとつでもあるので、

お隣関市の珍名の山、「まるまる山」と「台所山」とセットにして訪れてみることに。

 

天王山と東側の誕生山は、稜線でつながり、周回できる。

まずは、JA種子センター脇に開かれた誕生山登山口にMTBジャイアン号を待たせて、天王山登山口のある大矢田神社まで移動。

途中、大矢田集落に、大矢田神社遥拝所があり、四角い壁のような山容が個性的な天王山を拝むことができる。

20200315天王山1.jpg

まったく不勉強だったけど、大矢田神社は、古い歴史を持つ社なのだった。

由緒書きを読むと、創建は、建速須佐之男命(スサノオノミコト)が悪竜を退治したことにまつわるといい、

また、白山を開山した僧泰澄が、716年(養老2年)天王山禅定寺を開基し、牛頭天王の信仰によって社と寺が神仏習合していたという。

その後、明治初年の神仏分離令のもとで、寺部分は配され、祭神を建速須佐之男命とする神社になった。

しかし、神社の楼門には今も仁王様がにらみをきかせ、所蔵する文化財も室町時代の梵鐘や仏像類が多く、神仏習合の遺風を残す。

 

長い階段を登ったところにある本殿は、江戸初期の立派なもので、国の重要文化財。

その右手の谷側に登山口がある。

20200315天王山2.jpg

神社から楓谷という小渓谷沿いは、ヤマモミジが3000本ほどもあって、「楓谷のヤマモミジ樹林」として、国の天然記念物に指定されているそう。

登山道は、この谷に沿って登っていく。

大矢田小学校の生徒さん手づくりの地図なんかがあって、地元で愛され、大事にされている山なのが分かる。

20200315天王山4.jpg

谷沿いの登山道は結構な急登で、流れも、ところどころに小滝がある。

それにしても、里に接する500mあまりの低山でありながら、深山幽谷の気配があるのは、なんともすばらしい。

20200315天王山5.jpg

登り3分の2あたりに、この山のシンボルともいえる大モミジの巨木がある。

紅葉の頃にまた来てみたいな。。

20200315天王山6.jpg

岩にロープをわたしたような急斜面を越えて、稜線上に出る。

向かって左(西)は天王山山頂、右(東)は誕生山山頂に至る。

20200315天王山7.jpg

分岐から約5分で、二等三角点のある天王山山頂に到着。

南と北が切り立っているので、展望はすこぶるいい。

地元の常連さんだろうか、軽装の元気なお爺さんたちが、のんびり手づくりのベンチで展望を楽しんでおられた。

20200315天王山8.jpg

ここで、痛恨事なのは、せっかくの御嶽山、乗鞍岳、穂高岳の好展望が、ピンボケだったこと (ロ。ロ;

20200315天王山11.jpg

清流板取川を挟んだ北側には、高賀三山(高賀山、瓢ヶ岳、今淵ヶ岳)が迫る。

その背後になって、白山を拝むことはできないのは、低山の限界かも。

20200315天王山12.jpg

山頂から数分西寄りに、通信用の反射板があって、そちらからは、養老山地、鈴鹿山脈、伊吹山から

越美山地の小津三山、難峰不動山、そして舟伏山と大白木山の間に能郷白山が白い姿をみせる。

貧雪の今年は、もう白い山は、能郷白山などに限られる。

20200315天王山9.jpg

かなり多くの山を入れ込んだ方位盤があるので、山座同定には大変ありがたい。 (↓画像クリックで拡大)

天王山山頂を後に、誕生山に向かう。

濃尾平野の周縁をたどるようなアップダウンのある縦走路が眺められる。

20200315天王山13.jpg

いったん大下りするあたりは、スギやヒノキの植林も通る。

切り開かれた鉄塔の下を通って、再び登り返すと、コナラやアラカシ、アカマツなどが混じり合う。

20200315天王山15.jpg

誕生山山頂に到着。

三等三角点と「誕生神社御神跡」の石碑。

20200315天王山17.jpg

そして、山頂中央部をでんと占領しているのが、通信用の反射板。

ここは、地形というより、大きく伐採していあるため、天王山にひけをとらないほど見晴らしがいい。

それにしても、この季節には珍しいほど登山者が多い。

小さなお子さん連れのお父さんやお母さんも、10組くらいすれ違う。

まだ早春なのに、人気あり過ぎでは。。

考えるに、新型コロナウィルスで休校になっている子供たちを、週末感染の心配のない所に連れ出すという目的なんでは。

20200315天王山18.jpg

下山途中の尾根道からは、御嶽山とともに地味なんだけど阿寺山地の山々の全容が見られて、山馬鹿にはうれしかった。

20200315天王山19.jpg

いつしか、ミツバツツジの花が咲いていた。

もう春山なんだなあ。。

20200315天王山20.jpg

山麓近くはスギの植林。

下山してみると、朝MTBを駐輪した時と大違いで、20台ほども駐車されていた。

美濃市、関市あたりからは手軽に楽しめる人気の山なんだなあと実感。

天王山と誕生山、「美濃低山の雄」とでも呼びたい、魅力の詰まった、掘り出し物の山でありました。

20200315天王山21.jpg

<登山記録>  (―:車、‥:MTB、…:徒歩)

2020年3月15日(日) 快晴のち曇 単独行    (↓地図クリックで拡大)

自宅5:30―誕生山登山口(MTB駐輪)―大矢田神社(駐車)7:25…大モミジ…稜線分岐8:30…天王山山頂8:40〜8:55…分岐9:05…鉄塔9:45〜10:00…誕生山山頂10:55〜11:05…登山口11:30‥(MTB)‥大矢田神社―(まるまる山へ)

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| ぼっち | 「岐阜百名山」勝手に選定委員会 | 04:42 | comments(0) | - | にほんブログ村 アウトドアブログへ←アウトドアブログのランキングです クリックよろしく!
伊吹山(1,377m) 雪の弥高尾根〜中尾根

「ぼっちの『岐阜百秀山』勝手に選定委員会」で、後回しにしてあったのが伊吹山。

 

滋賀・岐阜両県にまたがり、山頂は500mくらい滋賀県側で同県の最高峰。

都に近く、交通の要所にそびえ、ヤマトタケルが東征の帰路、伊吹山の神に返り討ちにあった伝説で知られるように、歴史も古い。

日本海からの季節風のため豪雪の山で、なおかつ石灰岩でできているため、標高1,377mながら高山植物の宝庫。

修験の拠点ともなった霊山で、ぼっちの敬愛する円空や、槍ヶ岳を開山した播隆も山中で修行をしている。

 

一方、伊吹山は、さまざまな開発にさらされ、痛めつけられ、傷つけられてきた。

1952年(昭和27年) 大阪セメントが伊吹鉱山の操業を開始 山容を損なうほど採掘

1957年(昭和32年)近江鉄道が伊吹山スキー場を開業 雪不足もあって2009年閉鎖

1965年(昭和40年) 伊吹山ドライブウェイが山頂まで供用を開始 植物の踏み荒らしが進行

さらに、日本百名山ブームによるオーバーユース、鹿の増加による高山植物の食害など

そのため、調査登山にも気乗りしないで今に至った次第。

 

ところが、地元山岳会のNuリーダーに、弥高尾根を行く積雪期限定のルートがあると教えてもらった。

貧雪の今冬ながら、2月11日新雪が積もって晴天という、格好の条件の日が到来。単独行でいそいそ出かけてきました(ロ。ロ)/

 

岐阜県関ケ原町玉集落からから滋賀県に入り、藤古川にかかる藤古大橋を渡る。

ここから見上げる伊吹山は、往年の姿をとどめ、ぼっちの好きなポイントであります。

20200211伊吹山1.jpg

橋を渡ったところにある集落が、上平寺。

今は静かな山里のたたずまいだけど、かつては、戦国時代の武将京極高清の拠点となっていた場所。
最近の日本百名山ブームで、こんなマイナーなルートにも立派な駐車場ができていた。

集落の一番奥にある伊吹神社の参道に入る。いい感じで新雪が積もっている。

20200211伊吹山2.jpg

参道沿いには京極氏の武家屋敷跡が、神社の手前に京極氏館跡と庭園跡があり、かつてをしのばせる。

神社の鳥居の西側が登山口、「伊吹山五合目」の標識と、登山ポストがある。

20200211伊吹山3.jpg

スギ林の斜面をジグザグに進むと、明確な尾根となり、コナラなどの二次林となる。

標高669mの地点に、次のような歴史を持つ、京極氏の上平寺城の遺跡がある。

 ̄弊2年(1505年)、京極高清がこの頃に築城。

 眼下の北国脇往還を押さえ、北近江、関ヶ原盆地、濃尾平野を一望できる絶好の拠点であり、国境警備の「境目の城」であった。
大永3年(1523年)、この城を預かり高清を補佐していた上坂氏の専横に家臣の浅見氏、浅井氏らがクーデターを起こし、落城。
8亀妓鞠(1570年)頃、浅井長政が織田信長の侵攻に備えて、朝倉義景軍の援助で上平寺城を改修。

 しかし同年、城を守備していた樋口直房、堀秀村が寝返り、落城。

今は、登山道沿いに小平地や土塁らしきものが雪に包まれただけの、兵どもが夢のあと。

ちなみに、京極氏は戦国時代を生き抜き、丸亀藩ほかいくつかの大名となって、明治維新を経て華族となっている。

20200211伊吹山4.jpg

本丸跡からは、東に関ヶ原から濃尾平野、西に琵琶湖を望み、直下に山にはさまれた北国脇街道が見下ろせる。

確かに、重要な戦略拠点だったことがよく分かる。

城跡を後に、さらに落葉広葉樹林の尾根道を登高、839mピークまで出ると、伊吹山が真正面に姿を現す。

様々に痛めつけられたこの山の傷跡があまり目に入らず、ベストの角度ではないだろうか。

目指すのは中央の尾根。

ピーク直下が急峻で、かつて修験者などに使われていたけれど、今は積雪期にわずかに登られているだけ。

山仙人をめざすぼっち向けの道といえましょう。

20200211伊吹山6.jpg

今日初めての登山者追いつかれ、一気に追い越された。

その、踏み跡に(ついていきたいわけじゃないけど)ついていくと、どんどん尾根を離れていく。

「伊吹山五合目」って、スキー場からのメインルートの五号目ということかな? 

 

やっぱり、メインルートの五合目でありました。

スキー場の跡地から登ってくる登山者の多いこと。心の準備ができていなかっただけに、げっそり感半端なし。

20200211伊吹山7.jpg

まあ、このルートも調査が必要だったし、八合目で円空が修行したという平等岩(行導岩)が確認できたのでよしとしよう。

20200211伊吹山8.jpg

九合目を越えると、樹氷やエビの尻尾も見られ、背後には琵琶湖が。

20200211伊吹山9.jpg

山頂に到着。小学生の夏休みの作品のようなヤマトタケルの石像の背後に、伊吹山地、越美山地の山々がひしめく。

傍には石の祠があり、かつてここに弥勒堂があり、信仰の中心になっていたという。

20200211伊吹山10.jpg

画像では鮮明じゃないけど、地平線には、御嶽山、乗鞍岳、穂高岳、笠ヶ岳が。

足下にひしめき合う伊吹山地、越美山地の山々の向こうには、能郷白山、そして真っ白な白山が。

円空もこの大景を見渡していたんだな。。

風もなくおだやかな山頂で、大勢の登山者と(並びたいわけじゃないけど)並んで弁当を食いながら、弥高尾根を見下ろす。

下りはじめが、かなり急でちょっとひるんじゃうけど、もし、この尾根で下らなかったら、今日一日は何だったのだろう。

アイゼンを装着、ピッケルを右手に、一気に尾根を下る。

人の踏み跡のないルートって、なんて気持ちがいいんだろう。

20200211伊吹山11.jpg

しばらくすると、雪が切れて、ガラガラした石灰岩が現れる。

標高が1,377mに過ぎないのに、高山の様相なのは、石灰岩の山だからなんだな。。

20200211伊吹山12.jpg

残雪期だけに登られるルートのため、尾根上部は、ほとんど踏み跡も目印もない。

下の方のブッシュに入るあたりになると、残置テープが見られ、さらに下ると膝ほどのササの中に踏み跡もひろえるようになる。

20200211伊吹山13.jpg

往路の表(上野)登山道へのルートと、尾根ルートとの分岐。

テープがいくつか杉の木に巻いてあるけど、標識がないので分岐とは、なかなか気が付かない。

 

帰路は、839mピークから右手の分岐に入り、山岳寺院弥高寺跡に立ち寄る。

弥高寺は、役行者や白山開山の泰澄が入山したと伝えられ、仁寿年間(851〜854年)に三修が建立した伊吹山寺を前身とする伊吹修験道の中心的寺院だったという。

時代が下り、京極高清が上平寺城を築城した頃は、軍事拠点化し、永正9年(1512年)には兵火で焼失し、その後山麓に移転している

上平寺城と同様、こんな山上に小平地があり、アジール(自由領域としての宗教空間)として機能していたのがしのばれる。

斜面の巻き道で往路に合流、さまざまに中身の濃い山行でありました。

<登山記録>  (―:車、…:徒歩)

2020年2月11日 (火祝) 快晴 単独行

自宅6:00―上平寺集落(駐車)7:10…上平寺城址8:30…839mピーク9:15…五合目10:35…伊吹山山頂12:30~12:45…(弥高尾根)…839mピーク14:00…弥高寺跡14:45…上平寺城址15:30…上平寺16:00ー(帰路)

 

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<メモ>

後で調べたら、尾根の名前やルートについてあいまいにとらえていたことが分かったので、整理してご紹介。

(↓地図クリックで拡大)

・弥高尾根(やたかおね)道

 米原市弥高から南の尾根を登るルートで、三角点「城跡」(標高838.7 m)から先は、はっきりしない道となる。

 標高900m付近からトラバースして上野登山道の5合目に合流する。

・上平寺尾根(じょうへいじおね)道
 米原市上平寺から弥高尾根の東にある尾根を上り、三角点「城跡」で弥高尾根に合流する。
 両尾根が合流した先は、山頂まで延びる中尾根と呼ばれる尾根があり、かつては山頂に至る道があったとされている
Nuリーダーに教えてもらったのは、この「中尾根のかつては山頂に至る道があったとされる」ルートでありました。
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冬の奥飛騨展望台―福地山(1,672m)

福地山は、福地温泉の背後にそびえる標高1,672mの独立峰。
奥飛騨温泉郷のど真ん中にあって、以下のようにいろいろ好条件。

➀温泉地から直接登りだせ、アクセスが良好 登山道が整備され、往復4時間程度

3田(がまた)川と高原川の合流点にそびえ、対岸の飛騨山脈が好展望 げ嫉海靴燭蕁¬湘鬚紡入浴可

ということで、最近人気急上昇の山であります。

ただし、2004年に登山道が整備されたばかりなので、2万5千分の1地形図には、三角点の記号だけで、山名の記載なし。

冬季にも登りやすいこの山に、ぼっち地元の山の会の積雪登山訓練で行ってきました  (ロ。ロ)/

 

温泉の共同浴場「石動(いずるぎ)の湯」の近くにある大きな無料駐車場から登山開始。

Nuリーダーのもと、13人と、雪山にしてはかなり大人数で、にぎやかに出発。

20200209福地山1.jpg

温泉に接する里山のため、登山口あたりは、スギやカラマツの植林、その上は伐採後のブナやミズナラの二次林。

最初は壺脚で、小型ブルドーザーで付けられたというジグザグの登山道を登っていく。

20200209福地山2.jpg

登山道は、尾根道とブルドーザ―道にいったん分かれ、尾根道側には笠ヶ岳や、穂高連峰方向が見える第一展望台がある。

ただし、稜線が雪雲に包まれ、今回は拝むことができなかった。

二つの道が再度合流する小平地が、無然平(むぜんたいら)。

無名のこの山を愛した大正時代の社会教育家、篠原無然が、小屋をしつらえ瞑想にふけった場所。

ここで、わかんを装着。わかん初体験のメンバーが手間取ったりしたけど、それも訓練のうち。

そんなメンバーに、根気よく教えるのも、訓練のうち。

20200209福地山5.jpg

ふたたび、登山道は、尾根道とブルドーザー道に分かれる。

尾根道は、やせていて木の根や氷にわかんが滑るけど、クロベ(ネズコ)の大木が連続して見事。

20200209福地山4.jpg

この山には、焼岳展望小屋、第一、第二、第三、第四展望台、乗鞍展望台と好展望のスポットがいくつもある。

それぞれ見える方向山が違って飽きない。

今回は、笠ヶ岳、槍ケ岳、穂高岳、焼岳など主役級の高峰が雪雲に包まれ少々残念。

しかし、第三展望台からは、活火山アカンダナ(2,109m)、白谷山(2,188m)という、登山道のない飛騨の難峰が見えた。

3月に登山予定なので、しっかり観察しておく。

20200209福地山6.jpg

山頂が近付くと雪も深くなり、立派なミズナラやダケカンバが登場。

20200209福地山7.jpg

登山開始から約2時間30分で福地山山頂に到着。

セルフタイマーで記念撮影、背後は本来なら笠ヶ岳がドンと見えているはず。

のんびり展望を楽しみながら昼食をとっていると、登山者や、スノーシューのガイドツアーが登って来た。

そろそろ下山しますか。

20200209福地山8.jpg

南側の乗鞍岳にかかる雲がほどけてきた。

20200209福地山9.jpg

登山道の傍らに、大きな石灰岩が露出している。

福地山は日本最古の化石が発掘された山として、国の天然記念物に指定されている。

20200209福地山10.jpg

14時過ぎに無事下山。即共同浴場「石堂の湯」に入れるのがありがたい。

民家風の建物のこじんまりした温泉だけど、石鹸・シャンプーありで300円とお安く、

おまけに化石館が併設されていて、日本最古4億8千万年前の福地山出土の化石まで見られるのは破格。

湯の華舞うぬるめのお湯にゆったりつかり、雪上訓練の疲れを速攻で癒したのでありました。

20200209福地山12.jpg

<登山記録>  (―:車、…:徒歩)

2020年2月9日(日) 晴 メンバー:Nu,Oo,Ogr,OGa,Sa,Si,T,Na,Fu,Ho,Mu,Ya,botti

大垣4:30―福地温泉(駐車)8:10…無然平9:30~9:45…第3展望台11:00…福地山山頂11:40〜12:30…無然平13:15…福地温泉(不動の湯入湯)14:10~15:20―大垣18:40

<余談>

無然平にある大変立派な標識は「憮然平」と刻まれている。

篠原無然の小屋のあった場所なので、無然(むぜん)平が正しく、憮然(ぶぜん)平は、明らかに間違い。

無然先生も、あの世で憮然(↓)とされているのではないだろうか。

 

「広辞苑」第6版(平成20年 岩波書店)

ぶぜん【憮然】 [1]失望してぼんやりするさま。失望や不満でむなしくやりきれない思いでいるさま。「―として立ちつくす」 [2]あやしみ驚くさま。

20200209福地山3.jpg

 

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飛騨を代表する展望の山―猪臥山(1,519m)

猪臥山(1,519m)は、飛騨地方の中央部にある飛騨高地の山で、飛騨市のある古川盆地を見下ろす山の中では最も高い。

眺望の良い山として知られ、ー蠏擇謀个蹐Δ箸垢譴弌⊂鳥峠経由猪臥林道で山頂直下まで車であがることができる。(登り15分)

⊂鳥峠から林道を歩く手もある。(1時間30分)

登山を楽しみたければ、H騨清見I.C.から県道90号線に入り、猪臥山トンネルの手前の登山口から稜線をたどることができる。

(登り2時間30分、下り2時間)

っ臥山のある県道西側の稜線から東側の通信塔のあるピークを経由する周回コースもある。(山頂から下り2時間30分)

いちおう「ぎふ百山」ラストの山へ、11月23日、山の会のメンバー3名と周回コースで登ってきました (ロ。ロ)/

 

卯の花街道とも呼ばれる県道の猪臥山トンネル手前(南)に登山口があり、広い駐車場にはすでに何台も車が並んでいる。

人気の山なのを実感。

20191123猪臥山1.jpg

最初は、ブナやミズナラなどの二次林の中を稜線まで急登する。

すでに黄葉ははてて、梢の上の青空がまぶしい。

20191123猪臥山2.jpg

よく整備された登山道沿いは、カラマツの植林、スギの植林なども混じる。

飛騨は、林業が主要産業のひとつなので、道路沿いの山はこんな状態が一般的。

20191123猪臥山3.jpg

1,285mピークを過ぎ1,456mピークに出ると、白山などの展望が広がりだす。

山頂付近は、樹木はなく、風雪のせいか、やや背の低めになったチシマザサに覆われている。

20191123猪臥山5.jpg

山頂からの眺望は、「展望のいい山」というレベルをはるかに超えている。

画像だと平板に見えてしまうくらい、御嶽山、乗鞍岳から飛騨山脈の山々が連綿と続く。

特に、眼下に古川盆地の空間があることと、岐阜・富山県境から程よく離れていることから、両県県境から立山連峰方面の展望は、岐阜県ではもっともすぐれているとおもう。

20191123猪臥山10.jpg

照れちゃいますが、横断幕を用意してもらい、ありがたく記念撮影。

Yaさん、Yoさん、Saさんありがとうございます。

20191123猪臥山9.jpg

余りの快晴・好展望に、方位盤で、山々を同定していて、1時間も長居してしまった。 (↓クリックで拡大)

飛騨高地の雪のない黒々とした山々を同定するのも、悩ましくも楽しい。

なかなか全容を見る機会のない、白山連峰の手前・庄川沿いの三ケ辻山、籾糠山、猿ケ馬場山、御前岳などをしっかり観察できる展望地としても、一等でありましょう。
20191123猪臥山11.jpg

名残りは尽きないけれど、秋の日は短い。

山頂直下の山ノ神神社の祠を経由して、猪臥山トンネルの上を通って向かいの稜線に入る。

途中の鞍部から、林道へ降りることもできる。

20191123猪臥山14.jpg

通信塔のあるピークからはしばらく林道歩きとなり、カーブの部分で再び登山道が分かれる。

20191123猪臥山16.jpg

県道西側部分の登山道に比べ、東側は、結構立派な樹林がある。

こんなところでキャンプすると楽しそうだねと言い合う。

20191123猪臥山17.jpg

15時40分、何とか夕暮れ前に登山口に帰還。お疲れさまでした。

 

今回「ぎふ百山」を完登したのとともに、「『岐阜百名山』勝手に選定委員会」の調査登山もひと区切りとなった。

これから、百の山の確定と、選定された山について原稿を書き、来年秋に何とか出版にこぎつける計画。

ただし、過去に登って、百の山に当選は間違いないけど、最近登っていない山は、再調査しないと詳しい原稿が掛けない。

具体的には、錫杖岳、御嶽山、恵那山、伊吹山、三方崩山、猿ケ馬場山、人形山、笈ヶ岳など。

難易度の高い残雪期狙いの山もあり、来年に向け、まだまだ気の抜けない調査登山が続きそうであります (ロ。ロ)/ガンバラネバ

 

<登山記録> (−:車、…:徒歩) (↓地図クリックで拡大)

2019年11月23日(土) 快晴  Ya、Sa、Yo、botti

飛騨清見I.C.―(県道)―猪臥山登山口(駐車)9:15…猪臥山山頂11:45~12:45…鞍部分岐13:10…通信塔14:10~14:20…舗装道からの分岐14:35…登山口15:40

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火山・傘山で地形図読図修行

11月10日は、ぼっち地元の山の会の、新人さんたちを対象にした訓練山行。

今回は、紅葉の名所せせらぎ街道に近い、登山道のない火山と傘山で地形図の読図の訓練で、ぼっちが講師役。

講師役初体験なので、ぼっちにとっても修行であります。

 

せせらぎ街道の西ウレ峠から金山谷林道に入り、両山の中間点で駐車。

まず、火山を舞台に、「道なきヤブ山でのルートファインディング」をテーマに訓練。

具体的な課題は「林道終点から火山南にある1,358mピークを経由し激ヤブの尾根を経由して火山山頂に立つこと」。

訓練対象者10名、ベテラン4名の構成なので、3チームに分かれ、5分おきに出発。

20191110火山傘山1.png

植林帯からブナ林に移行する1,358m ピークまでの尾根は、それなりに踏み跡をたどることができた。

その先火山までどのように進むか、みんな地図と磁石とにらめっこ。

20191110火山傘山2.png

尾根のヤブはだんだんと密度を増し、背丈を越えるようになる。

「尾根の中心は、ヤブが一番濃いから、獣も人も少し脇を通りがち、少しでもヤブの薄いところを攻めるといいよ。

 ただし、尾根から外れていかないように、いつも尾根のラインを意識して。」

20191110火山傘山3.png

何とか、1,358mピークから1時間ほどで、火山山頂に到着。

「道に迷った時、谷に降りると滝があったりするし発見されにくいので、なるべく尾根に上がるのが鉄則なんだ。

しかし、今回みたいに尾根の上はヤブが濃いことも多い。

登山道のある山しか行かないつもりでも、ヤブ漕ぎを経験しておくと、いざという時にパニックにならないよ。」

20191110火山傘山4.png

実は、火山には地図にはないけど、ササを刈り払った登山道がある。

この道往復なら登り1時間弱、下り40分、しかも背丈ほどのササで山頂まで展望なし。

「ヤブ漕ぎをするかしないかで、どのくらいかかる時間や体力消耗が違うか、比べてみて。」

20191110火山傘山5.png

 

次は、傘山(1,331m)を舞台に、「送電線を利用した読図の方法」。

この山も地形図には登山道がないけど、特徴的なのは、山頂方向への尾根沿いに送電線が伸びていること。案外こういう山は多い。

「読図というと地面にあるものを見ちゃいがちだけど、送電線のマークがあったら、頭の上も気にしてみて。

送電線が曲がるところには必ず鉄塔があるし、尾根の小ピークにも鉄塔があることが多い。

鉄塔は通し番号が付いていて位置同定の目安になる。

地図には表示されなくても、電力会社が定期的に巡視をする巡視路がどこかに付けられている。

特に、尾根通しに送電線の記号がある場合、巡視路を利用することができる場合が多い。

例えば、飛騨なら、六谷山、輝山、唐堀山、オゾウゾ山、美濃なら美濃平家岳、小島山、大白木山なんか。

ちなみに、山上に通信用の反射板がある場合も巡視路が使えることがある。その時は標識に通し番号がない。例えば日永岳。」

 

傘山の林道途中でも、巡視路の黄色い標識を発見。

20191110火山傘山6.png

「鉄塔は殺風景かもしれないけれど、生活に必要なものだし、登山者にとって自分の位置の確認の目安になる。

下が刈り払われているので、ヤブ山でも展望がいい。」

20191110火山傘山7.png

ブナやミズナラの中の巡視路を快適に進む。

20191110火山傘山8.png

傘山に無事登頂。

20191110火山傘山9.png

山頂手前の、110号鉄塔の下が、ちょうどいい展望台兼広場になっていて、ゆっくり休憩。

すこぶる快晴で、おまけに西も東も遮るものがない。お天気に講師感謝。。

20191110火山傘山10.png

東には、なんか見覚えのある山が…

地図で確認したら、なんと!先週登った位山から川上岳の天空遊歩道だった。

その背後には、御嶽山、乗鞍岳から飛騨山脈が立山方向まで連続。

20191110火山傘山11.png

西は、加越山地の主要部分がほとんど全部見える。

鷲ヶ岳、大日ケ岳、銚子ケ峰から一、二、三ノ峰、別山、白山、三方崩山。その手前に、猿ケ馬場山など。

20191110火山傘山12.png

「ヤブの中で展望がきかず、往復2時間ほどの火山は『ぎふ百山』。

鉄塔や送電線が邪魔っけだけど、巡視路を往復約3時間快適に歩け大展望の傘山は『ぎふ百山』でも『続ぎふ百山』でもない。

これって皆さんどう思われます?」

 

<登山記録> (―:車、…:徒歩) (↓地図クリックで拡大)

2019年11月10日(日) 快晴 メンバー14名

大垣5:00―郡上I.C.―せせらぎ街道西ウレ峠―(金山谷林道)−駐車点8:00…林道終点…1,358mピーク9:00…火山山頂10:00~10:15…林道終点…駐車点11:05…巡視路入口11:17…110号鉄塔…傘山山頂12:30~12:45…110号鉄塔(昼食)12:15~13:35…駐車点14:45―(帰路)

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失われた山と渓の名残りを求めて―日永岳再訪

奥美濃の山」をはじめて世に紹介した、昭和15年(1940年)刊行の安藤次男著「樹林の山旅」。

その中心舞台のひとつが揖斐川源流部の山と渓で、もうひとつが長良川の支流・板取川の源流部の山と渓であります。

 

これら名もなき手つかずの樹林の山域も、戦後の高度経済成長期をはさんで激変。

揖斐川源流部は、樹林の多くが伐採され、2008年にできた総貯水容量日本一の徳山ダム湖に集落や林道は沈んだ。

もう一方の板取川は、本流のダム建設計画こそ住民の反対で中止されたけれど、1995年揚水式の奥美濃発電所が建設され、源流部の川浦谷を囲む、ドウの天井の山頂直下に上池の川浦ダムが、左門岳のある根尾東谷川源流に下池の上大須ダムができた。

昨年2018年10月に、ドウの天井左門岳を調査登山したけれど、残念ながら「勝手に『岐阜百名山』」候補にはできなかった。

 

そのような中で、根尾東谷川最奥の上大須の集落に独り残られた元マタギのWさんのお話を伺い、日永岳はこの山域では比較的いいかもとおもわれた。

しかし、日永岳は、それに先立って登っており、舟伏山とダブルヘッダーだったこともあり、山頂の反射板以外印象が薄かった。

以上のような経緯で、失われた山と渓の名残りを求め、11月4日、日永岳を再訪・再調査してきました (ロ。ロ)/マエオキナガイ

長良川の支流神崎川を源流に向けて遡る。

途中、ゴロゴロの滝に出合う。清流長良川の、さらに支流ともなると、流れは磨かれたように清冽。

20191106日永岳1.jpg

神崎川上流部のガッパ谷に沿う仲越林道は、途中のゲートで通行止め。

ここに愛車奥地君を待たせ、熊鈴を付けて林道終点をめざす。

日永岳一帯は美濃地方中央部では数少ない国有林で、林道の整備が行き届いているのがありがたい。

20191106日永岳2.jpg

林道奥に、日永岳が見えてくる。

山頂の反射板は見えないけど、全体に植林が多く、やっぱり個性は感じられない山容だな。。

20191106日永岳19.jpg

林道終点から、沢を渡り、尾根に取り付く。

山頂に電力会社の通信用反射板があるので、巡視路が整備されている。

20191106日永岳3.jpg

ヒノキ中心の植林帯を急登していくと、梯子なども出てくる。

20191106日永岳4.jpg

千mを越えたあたりで、植林から紅葉した二次林にかわる。

稜線直下の急斜面をへつるところが崩れたり、倒木があったりして、通過注意。

20191106日永岳5.jpg

稜線に出ると、立派なヒノキの天然林が、目印のように幾本か残されている。

ごつい枝でも、普通のヒノキの大木くらいの太さ。

20191106日永岳6.jpg

稜線上にある大岩の上に立つと、神崎川の谷と、舟伏山、遥かに濃尾平野が名古屋まで見える。

20191106日永岳7.jpg

登って来た南側斜面が植林帯だったのに対し、稜線の北側は急峻な斜面に天然ヒノキとブナなど落葉広葉樹林が張り付く。

行く手に反射板が見えてくる。

20191106日永岳8.jpg

ワイヤーや梯子も出てくる急な稜線を登りつめ、道に被さるササをしばらくかき分けると、日永岳前峰(1,206m)に出る。

稜線南が本巣市で、北が関市。ここが山県市の最北端で、最高点になる。

三角点に見えるのは、柱の四隅が三角に落とされて「宮」のマークがある旧宮内省御料林の標識。

きっと、ヒノキの銘木を産出する山として、特別に重要視されていたのでしょう。

20191106日永岳9.jpg

前峰から5分ほどで反射板のある本峰に到着。

三等三角点のある山頂は、ざっくり刈り払われ、岩に乗ったり、木の切り株に登ったりすれば、360度の展望が得られる。

20191106日永岳10.jpg

西側の右肩上がりでコブコブにせりあがるのが、ドウの天井の稜線。

その先に川浦ダムがあって、そのすぐ後ろがドウの天井の山頂となる。

稜線背後には、左手から大白木山、能郷白山、福井県側の部子山・銀杏峯をはさんで屏風山などが見える。

20191106日永岳12.jpg

前山、イソクラを従えた能郷白山は、どっしり茫洋とした姿をみせる。

江戸時代末期になるまで、美濃の国絵図にこの山が登場しないのも、そのつかみどころのない姿ゆえかもしれない。

20191106日永岳11.jpg

東北方向には、御嶽山、乗鞍岳から飛騨山脈までおおらかに展開。

直近に登った川上岳に比べれば遠くはなるけれど、美濃側ではこれほどの展望はなかなか得られない。
20191106日永岳14.jpg

東南方向には、高賀三山の背後に恵那山、その左に木曽山脈、右になんと赤石山脈まで見える。

眺望は満点をあげてもいいでしょう。

三連休は天候に恵まれ、眺望絶佳な山に連続して登り、くたびれ気味だけど、やはり飽きずに1時間ほど眺めておりました。

20191106日永岳15.jpg

帰路、急降下する稜線を見下ろすと、稜線北側、川浦谷方面は手付かずの原生林が残されているのが分かる。

元マタギのWさんにキノコの宝庫と教えてもらった北側のイタゴ洞側へヤブ漕ぎして降りてみたけど、地形図にある破線の徒歩道は、すっかり消えていた。

そのかわり、ブナやミズナラが立派で、登山にはさることながら、沢登りには今でも素晴らしいエリアだと実感できた。

 

下山途中、ヘルメット姿で登ってくる作業員3名とすれ違う。

昨年の大型台風の影響で後回しになっていた巡視路の整備に来たのだとのこと。

ルートはどうでしたかと尋ねられたので、少々荒れたり、ササが被った部分を報告しておいた。

きっと来週くらいは、整備されて道はもっと良くなっているはず。


再調査の総評「日永岳は標高1,216m、舟伏山の後ろになって里からは山容を同定しにくい地味な山だが、登山道がない山も多い『奥美濃の山』の中で、国有林であることからアプローチの林道がしっかりしており、山頂の反射板のための巡視路がある。そのため安心して登れ、林道歩きも含め往復4時間程度の日帰りの山。登山道沿いは稜線に出るまでは展望のきかない植林帯の急登ながら、稜線および北側斜面は、ヒノキとブナやミズナラなどの天然林が残り、見晴らしも良くなる。山頂の反射板は登山者には厄介ものだけど、その分刈り払いがされ、さらに山の位置、山頂の形状などの条件がそろい、360度の好展望が得られる。在りし日の奥美濃東部の樹林の山々を偲ぶことができる興深い山でしょう。」

 

いずれにしても、この山域は、ピークというより、渓の方が主役といえそう。

ぼっちも、山の会の沢登りエキスパートの皆さんにおねだりして、川浦谷などを訪ねたいものであります。

20191106日永岳17.jpg

<登山記録>  (―:車、…:徒歩)  (↓地図クリックで拡大)

2019年11月4日(月・祝) 快晴

自宅4:30―仲越林道駐車点7:40…林道終点8:15…稜線9:25…前峰9:50…日永岳山頂9:50~10:50…林道終点12:00…駐車点12:20ー(帰路)

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